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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

酔いどれ聖剣ダマカスカスと真っ赤な勇者ヤナハ

作者: 今煮 ミテロ

聖剣

それは、誰もが憧れ夢見る正義と力の象徴。


そんな力を背負った少女が一人、王都に繋がる長い道のりをやる気なく歩いていた。

少女の名は、ヤナハ。 真っ赤な返り血を浴びたかのような錆色のくすんだ赤毛を二本のみつ編みにしている。今年ちょうどで15になる勇者だ。


そんな彼女も今絶賛大ピンチである。 顔のいかつい、いかにも盗賊とか悪い事やってますよと自己主張の激しいおっさん達に囲まれているのだ。


「ゲハー。お嬢ちゃん、ケガしたくなかったら大人しく身ぐるみ剥がされて捕まるか、捕まって身ぐるみ剥がされか選びな。 ゲハー、これじゃどっちも同じだわー」


「あわわ、だから嫌だって言ったのに。馬車で護衛つけて行こうって言ったのにダマカスカスさん全然話聞いてくれないんだもん。」

「何、一人でぶつぶつ言ってんだ? 怖くて気でもやっちまったか?まぁ、すぐに俺達がすぐに何も考えられないような天国に送ってやるよ」


下品に笑いながら、ヤナハに手を伸ばす。


「あわわー。 に、に逃げて下さい、お願いだから逃げて下さい。」


「はぁ?逃げるのは穣ちゃんだろ? まあ、逃がさねえけどな!」

男の手がヤナハに触れる。瞬間、手が地面に落ちる。


(ラハハハ、必さし振りの肉よ!血よ!惨殺パーティーよ!今宵のアタシは血に飢えている)


少女に背負われていた大剣がいつの間にか少女の手に握れており、女の声で雄叫びをあげなから振り回っていた。


「ぎぃやややー、腕がー」腕が落ちたことにぎついた男は血と絶叫をだしながら地面を転げ回った。

それがどうしたと言わんばかりに転がる男の心臓に大剣がはえた。


(あぁー、いいわー。最高、肉を裂いて骨を砕く、脈打つ心臓という最高の音楽を聴きながら、溢れこぼれ落ちる命のワインで喉を潤す。

ラハハハ、これほどの快楽がほかにあって? いいわー、もっともっとよ!」


「うー、何でそんな事いうんですか、ダマカスカスさん。ご飯食べられなくなるじゃないですか。 ていうか返り血でビチャビチャになったじゃないですかー。だからダマカスカスさんに暴れてほしくなかったのにー」


そう言いながらも、逃げ回る男達を次々と肉片に変えていく。


(なによ、どうせであった時点で殺すつもりだったんでしょ?なら、あんたに殺されるかアタシに斬殺されるかの違いじゃない。)

「うー、そうですけど。もっと優美に毒とか使ってやりましょうよ。そうすれば汚れないし疲れずに済みますよ」

(うわー、陰険。全然優美じゃないし。あんたホントに、勇者? そんなんだから彼氏の一人もできないのよ)


「さっ最後のは、関係ありません!きっとダマカスカスさんを背負ってるからです。私は悪くない! そういうダマカスカスさんこそどこが聖剣何ですか?言動がまるっきし魔剣のそれじゃないですか!」


なによ~、なんですか~と言い合っている内に辺りを真っ赤な血の海にし、二人以外音をだす物がなくなった。


これが、いつもの光景。


狂ったかの様に血と肉を求める悪魔の聖剣ダマカスカス。

暗く無邪気に狡猾で非情の赤き勇者ヤナハ。


二人の軌跡にはいつも血と屍が沈んでいる。

どちらも聖剣と勇者には程遠く、どちらもいびつで歪んでいる。故に二人は、交ざり一つの大きな力になる。

それが聖剣ダマカスカスと勇者ヤナハ。


今日も今日とて血と死を振りまきながら二人でひとつの歪みは、終わりの見えない旅を続ける。

はじめまして、こんにちは(・∀・)ノ

今煮ミテロです。御拝読ありがとうごさいました。同時にグロくてごめんなさい。 今回の作品はリハビリをかねて書きました。だから、短いです。

コンセプトは勇者も聖剣も良い奴と悪い奴の両極端じゃなく普通に異常で善悪なく歪んでるです。 いやー楽しかった。また機会があれば長編で書いてみたいです。

長々と付き合っていただきありがとうございました。

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