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俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
始まりと出会いの港町
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4話、治療と依頼

第二章場面3の繋ぎ(最新確定版)

この空気を打破するためにとりあえずオオトカゲが首を振った時に吐き出した採取袋を拾う。


中身を確認すると痺れ薬の草は半分ほど使えそうだ。とりあえずギルドで事情説明をしなきゃいけないが成功する規定量の倍の量が無事みたいだから大丈夫だな


しっかし、採取袋はもうぼろぼろだ。まあ仕方ない。


みんなで買った最初の袋、うー、、、人で採取袋を天秤にかけた俺、自分に吐きそうになる


これが極限集中のデメリットの一つだ。目の前の現状打破のために使えるものは何でも使い後先考えられなくなる。


そして今のこれだ。大体体がぼろぼろになる。筋肉痛ならまだいい。気づいたら怪我をしている。下手したら酸欠で倒れてお陀仏というリスクに対してリターンが少ない技と自負してる


パーティでは動けなくなった俺を庇わないといけないから使わないスキルだった。斥候が動けなくなったらどこで役立つんだ。


右腕がじんじんと痛む。のたうちまわりたい。

ミアリスさんが俺の体を見ている。



「…右腕は大丈夫?」

「大丈夫だよ、ほらっつい!」


大丈夫だよほら!と言おうとして右手を上げたら激痛が走り、痛いのを我慢しようとして奇声を発する。


相手の顔色がどんどん悪くなっていく。痛くないアピールをしないとまずい。


「大丈夫だよ!ほら!腫れてもいな、、、ちょっと腫れてるだけ」


袖をめくると見事に赤く腫れている。ミアリスさんは打撲か骨折かどちらかみたいな顔をしている。


自己診断は折れてるなら痛みも最初はないし動かないと思う


「…嘘つき。腫れてるじゃない」


ミアリスさんが右手突き出し構えて俺の右腕に向ける。目を閉じて集中しているようだ。回復魔法か?


しかし何も出ない。おかしいという顔をした。それでも出ない。ただ凄い焦っているのか必死だ。


「…っ」

悔しそうに唇を噛んでる、なんかフォローしないと!?


「ごめん。今は…出ない」


「いや、効いてるよ。痛みがちょっとだけ引いた」


絞り出るような声を聞いたら大丈夫って言いたくなる

ほんとは効いていないかもだが思い込みだ思い込み!


あと名前を名乗り合ったばかりのこの状況、どんな距離感で話すべきか迷って変な感じになっちゃってる。相手も喋り方がおかしいかもしれない。


ミアリスさんが採取袋の中身をちらりと見る。


「…その草、少し使っていい?」

「ああ、好きにして良いよ」


ミアリスさんが返答を聞いたら、俺の採取袋と自分の荷物を漁り始める。すり鉢と包帯を取り出して痺れ薬の草を潰し始めた。

座ってそれを見ていたらいい感じになったのか水筒の水を入れて、緑の液体ができた。

緑の液体を布に塗っていく。

「右手を出して」

なぜか俺は従ってしまい右手をミアリスに突き出す。


ミアリスは緑の液体がついた布を腕に巻いて紐で結ぶ。あんなに痛かった右手がみるみる痛みが引いてきた。


「…応急処置、できたんだね」


「魔法つか、、普通なら基本くらいは覚える」


無言で巻き続けるミアリスを見ながら、俺は黙っていた。嫌な感じがしない


「…終わり。ちゃんと今日は休みなさい」

「…わかった、ありがとう」


本当に痛くない、聞いてみないといけないことあった


「ミアリスさんは、なぜここに?」

ミアリスさんはこちらを向き


「私は、痺れ薬の草を採取しに来たんだけど取る前にあんな事になったの」


俺と同じ依頼だったのか


「同じクエストならわけてあげる」


規定量の倍あるし、失敗しても俺は斥候だし大丈夫。1日野宿でもよいしな


「いや、悪いよ。まだ探したらあるかもだし」

あ、昨日の俺をしようとしてる、これでまた襲われて行方不明になられても嫌だな


「昨日俺はそう思って夕方まで探した」


絶句してる、そりゃそうよな!

俺もそうだったからね!


「....規定のギリギリで良いから貰っても?」


「わかった」


痺れ薬を分ける、渡したらこっちも本当に規定量のギリギリだった。


「報告いこう、襲われても嫌だから街まで一緒に行かない?」


「うん、帰りまでよろしく」



ミアリスさんも俺も、特にミアリスさんはおそらく俺も警戒してる


そりゃ、襲われる心配するよな

確かに可愛いけどさ!よく見たら目がぱっちりしてるし喜怒哀楽もはっきりしてそう


スタイルも良いし、身長は低い


右腕に引っ掻かれたのか服に傷が付いてる


ダメが、これ以上見るな流石に気持ち悪い

女性と話せて嬉しいからって、気持ち悪いことはするな


襲うなんて事、俺にはできないししたくないし

そこまで堕ちてない


もう、間違えたくない。相手を怖がらせるな


それと、周りからミアリスさんの仲間が襲ってこないかの心配しなきゃな。心を許すな


ミアリスさんと並んでギルドへ向かう.最低限の会話、最低限の距離。最低限の痺れ草


警戒したら、空気がなんか重いな


流れのまま、ギルドに向かうがゴリラ対ゴリラの集団個人戦のような取り合いがまーだ続いてる。ミアリスさんも呆気に取られてる


品性は無くしたくないものだ、採取した草を受付に提出する。担当者が確認して換金してくれる。やっぱ少ないな


採取袋がぼろぼろになった分の損失がある、だいぶ赤字ギリギリの稼ぎだ。明日の食事は、、あるか?わからないな


なお職員にオオトカゲに襲われたと言ったら引かれてたよ。結構噛まれてたら命は無かったらしい


お互いに報酬を受け取って、ミアリスさんと ほぼ同時に終わったからまた鉢合わせる


「治療費払えそう?」

やはり、心配なようだが安易にさせなきゃ。俺が我慢したら大丈夫だら


「あー、、大丈夫だよ!」

実際のお財布は治療費なんて絞り出しても出ない


「、、、本当に?」


泣きそうな声に思わず本音が出る


「骨折までいってないから大丈夫」


「でもっ、、、」


「寝たら治るさ」


「、、、わかった」

引き下がってくれたが、去るタイミングを失いたくない


「またな」


俺は背を向き離れる


さよならって言ったらあいつらの顔が浮かびそう、ってか浮かんだから言いたくないな


「うん、またね」


顔は見え無かったが優しい声だった

久しぶりにあんな声を他人にかけてもらった


この流れでギルドの出口で自然と別れる。

もう会う事は無いんだろうし、これで良い


なにか、胸が痛かった?気のせいか


安い宿に入った俺は寝転び右腕に巻かれた布を見る。丁寧に巻いてある。

なんだかんだミアリスさんは世話を焼く人だったん


なんで、胸が少し暖かい?


宿に戻って布を巻き直そうとしたが、なんか直すのが嫌だった。明日動けるかどうかわからないが、まあなんとかなるだろ。

天井を見上げながら目を閉じる。今日は色々ありすぎた。

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