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俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
深林の街、最毒に劇薬
26/27

24話、疑心と刺さる毒には気付けず


セレンとダグスが消えた後、廃城には俺とミアだけが残された。


俺は動けなかった、理解する事が多すぎる

ミアも固まってる


「...」

「...」


無言、だけどミアは確か古城が嫌いだったはずだから、大丈夫かな?


「なぁ、ミア」

「何?」

静寂の空間の響く声にびくってしたミアを見たが言葉が止まらなかった。口が脳より先に動いた

「廃墟、怖い?」

「怖いわよ、2人っきりになったタイミングで言うな馬鹿」


うん、わかりきった事だったし肩を軽く叩かれた

また無言になった、ミアが心なしか距離が近いし震えてる?

余裕が無いのかもしれない


無意識にそっとマントの中に左側に居たミアを入れて

ミアの頭を周囲から隠した


「なんか、ここは寒いからマントの中にいて」

しまった、したのは良いがこれ歩きづらい。


「...ありがと」

なぜかマントをぎゅっと握るけど、安心してるミアを見て俺も安心した


あ、ギリギリ見えたが左目が金色になったな。金は嬉しいって事なんだろうな


「左目を見るな...恥ずかしいから」

見られたと思ってきたのか、今は見えないからそれを伝えるか


「マントで隠れてるから見えないよ」


「なんでもない、忘れて」


ミアが目の前をマントの中から必死に何かを掴もうとするモーションでわかる。今何か言われてるな


出口まで直線になった。気になる事を考えるか


セレンはなぜこの俺たちに剣とバングルを渡してきたのか。


いや、まず第一にセレンに利益が無さすぎる、目的が見えなさすぎるし、館で考えた疑問が全てかき消されるように偶然が重なり言えなかった。偶然じゃ無いのかもしれない。疑問を抱いたら刈られた?だが何もされてないしミアが気づくはずだ


この状況をセレンが予言の聖女ということを信じたら説明できるか?

そしたら目的が尚更わからない。俺に一体何が起きる?

もしかしたら、今ミアを


セレンが人質としてるのかもしれない。ミアには言えない。この剣ですら怪しい。

しかし武器がない今の俺にはこれを使うしかないのかもしれない。


そして、ダグスは本当に死ぬのか?

いや、わからないが奴は女性を前に出すタイプじゃない。あんな回りくどいことはしないし

奴は予定外を嫌い自分でコントロールしたいタイプだ。

贖罪目的?それこそないな


あと個別に聞いた話は聞かないほうが良いな

聞かれたく無いしね


少なくても、ミアが危険に晒されるなら身代わり魔法が役立つだろうな


ミアにバングルをつけたら見えた精霊がまだいるのか聞いてみるか


「...その、セレンの友達、まだいるの?」

「いる。うるさい」

「どんな見た目なんだ?」

「自称闇の精霊なんだけどちっちゃい女の子、セレンさんみたいな見た目なのに凄くうるさい!」


どんなこと言われてるんだろ?


「どううるさい?」

「教えない」

「なんで?」

「察して」


マントの中からこれ以上聞くなよ、わかるよね?オーラが見えたっ!

「そうか、わかった」


まぁ俺もいずれ見えるようになるらしいが、それはそれで別の意味で困る気がする。


廃城の門を出ると。外はもう夕方だ。来た時より空が暗くなってる。ミアがマントから出た


「ありがとう」

「当たり前の事をしただけだ」


そう言ってくれたミア顔も見ずに返事を返した俺の胸が少し暖かくなったが代わりにさっきまでいたミアがいた左側のマントの中が寂しい


まぁ仕方ない


今、急いで降りるか、野宿かどうする?

ミアに聞いてみるか


「ミア、急げば帰れる。一晩野宿して帰る。どちらが良い?」


ミアがバッグから依頼書を取り出して凝視してる

「期限は明日まで、ダグスの依頼とは言っても報酬はでるし、あの亀を倒せば依頼達成だから。倒そう。」


そうだなリベンジマッチか、悪くないな

「なら、野宿だな」


よし次こそ2人で協力して倒そう!


「わかった、ちょっと待ってね」


「うん、そんな感覚ね。やってみる」

闇の精霊と話してるようだな


ズキッ

.....?

今一瞬胸が痛かった?気のせいか


ミアが目を瞑り、何かを集中してるようだ

「近くになんか、居るから避けようか」


索敵魔法か、便利だな


ん?


なんだろ、この

寂しいような喪失感

凄く、胸が痛い



山道を下りながら、ミアが先行する。

ミアが手を振ったりする頻度が落ちてきた。慣れてきたのか、精霊が落ち着いたのか。


「ここにしよう」

「わかった」

野宿の準備の為お互いがお互いの役割をする

ん、なんだろ?喪失感が、なくなった?


お互いが火にあたってスープを飲んで腹を満たしたらミアが皿を見ながら話しかけてきた

スープが美味しかったから美味しい言ったら嬉しそうにする顔は見飽きないな


ミアが火を見ながら話しかけてきた

「...ねぇ」

「どうした?」

「今日、色々ありすぎたわね」

「そうだな」


色々、ありすぎたよな、考える事も増えた


「ダグスのこと、セレンのこと、魔法のこと、目の色のこと」

ミアが指折り数えながら言う。

「精霊や武器とバングル」

「後は廃墟と幽霊かな?」

「それはカウントにいれないで」


お互い笑った後に


少し間があった。


「、、ありがとう」

何に対してのありがとうだろ


「何が」

「私が暴発した時とダグスの時、離さなかったでしょ」

あの時はミアの事を考えてたからね


「ああ、そうだね」

「、、ダグスの時にアキが離してたら、多分、取り返しのつかない事してた」


人を殺すミアを見たくなかった


「わかってたから離さなかった」

ミア、俺のためでもあったんだよ。ミアって、良い匂いするんだよ、、なんて気持ち悪い


ミアが少し黙る。山道の石を踏む音だけが響く。

「、、アキって、ずるいよね」

「何が」


「全部わかってるくせに、何も言わないし私が言わないと聞かないから」


何も言わないのが正解なのかはわからない。ただ、考えや言葉より先に体が動くから仕方ない。


「斥候の習慣かもね?」

「、、なにそれ」

ミアが小さく笑った。

夜も暗くなりミアがうとうとしてきたようだ

「、、今日は早く寝る」


「わかった、寝れるように周囲を警戒しておく」

「おやすみ、アキ」

「おやすみ、ミア」


ミア、索敵魔法で周囲の危険がわかってたな、魔法がうまくいって良かった

俺よりもずっと索敵できるんだろうな

俺に何ができるんだ?

索敵をミアがしたならこの時間も必要無いよな?

今のおまえは?斥候の役割は?索敵が無くなったら何ができる?荷物持ち、使い捨ての盾?


俺の役割は、なんだろ

俺は斥候以外に何が出来る

俺の、幸せってなんだ。


さっきからセレンの言葉が頭から離れない。ミアが幸せなら俺は幸せじゃないのか?


無意識に笛を握る、手が震えてる


今わかるのは、命をかけてでもミアを守る。今の俺にはそれしかない。たとえ、四肢が飛んで余命が無くなろうとも


俺の幸せは俺が決める、ミア、今の俺は君が生きて笑ってさえくれてたら


それで良い


そうなのか?


いや、違う!

明日、一緒に亀を倒そう。そしたらこんな気持ちも消えてくれるはずだから

俺が戦って、ミアを守る


自己問答に疲れて、目を閉じて周りの音を聞こうとしてたら


何故か両目から涙が出ていた

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