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俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
深林の街、前編
22/30

20話、幽霊嫌いと魔法の正体がわかった

セレンさんに席に着くように言われたが、まさに大食堂と言われるレベルに3人は広すぎるし


椅子が埃っぽい、これをミアに座らせるのはいやだな


「ミア、ちょっと待ってね」


「うん?わかった」


ミアが座る椅子の埃を払い、ミアの周りの机を拭いた


「ありがとう」


ミアが座るとセレンは笑顔を全く崩さない



「見てて羨ましいなぁ、私も恋人が欲しい」


うるさい、スルーだスルー。否定も面倒くさい

あえてミアは見ないことにした


俺も座り質問する


「まずは、貴方について聞きたい」


「私?私ねぇ、、そうねー、何が良いかしら?好みの男の人とか?」


冗談かほんとかわからないセレンにミアがイラッとしたのか左目が一瞬黒くなった


「んー、、冗談が通じないなぁ。私のことを聞きたいの?そっかー、2人は闇の聖女とは何か知ってる?」


闇の聖女、御伽話にしか出ない存在としかわからない


「私が知ってる限りだと、闇で人を堕落させて魔族にする最悪の魔人とか、闇魔法で人体錬成や邪道と呼ばれる魔法を使うのに用いられるとか、魔物のスタンピードに必ず居る悪魔、戦場後を歩く死神」


「少なくても、良い事は書かれてません」


「なるほど、今そんな感じに伝わってるんだね」


「違うのですか?」


「一部正解かな?闇魔法はそんな便利な事はできないよ」


「闇の聖女は魂の循環を手伝ってるの」


「魂の循環?」


「そうよ、魂の循環、地上に残った迷い魂を輪廻に帰す。戦場後は魂がごった返してるから集めるのがすっごく大変なんだよね」


セレンがやれやれのポーズを取りながら喋った後に手を下ろしダグスを見た


「で、このダグスって人、指名手配されてるしもーすっごい魂の汚れと純粋に俺は悪くないと思ってる、、弱い人よ」


指名手配?こいつは指名手配されても脅したりしてなんとかしそうなのに?


「指名手配?ダグスが?なぜ?」


「アイアンゲートで捕まりそうになって絶賛逃亡犯」


逃亡犯に依頼とは誰がそんなことを?

いや、それより気になる


「え?こいつ、捕まりそうになっても揉み消しそうなのに?」


「なんでも、ギルドの逆鱗に触れたらしくて火遊びが全てを燃やし尽くしたみたいよ」


逆鱗に触れた!?逆に怖いがもしかしたら噂話で出るかもなぁ


「ほんとに、弱い人よ」


ダグスの頬に触りながら優しく見守るセレンはお母さんのような聖母の顔つきだった。


ミアを見たら、少し険しい顔してた


「で、この人をアイアンゲートまで送って報奨金と処刑後の魂を輪廻送りまでするのが私なのよ」


こちらを向いて手首を曲げてやれやれみたいなポーズをまた取るがセレンはパッと何か思いついたようだ


「そうだ!小腹も空いたし、何が食べながら喋りましょう」


「私も、先程買ったショートブレッドたべますから良かったらお二人もショートブレッドをバッグの中から食べてくださいな」


ミアが言われた通りにバッグからショートブレッドを取り出した

すると、セレンがニヤッと笑った気がした。すっごい嫌な予感する



「そうだ、闇魔法はある意味魂魔法ともいえるかな?例えばほら!」


「闇魔法、可視」


ミアがショートブレッドを持ってるタイミングで指を鳴らした瞬間、半透明のメイドと執事や料理人たちが忙しなく動いてるのが見える、これは魂ってや、「いやぁぁぁ!」ミアがいきなり俺に抱きついてきた


「もしかして幽霊が怖い?」

俺が立ち上がってミアの正面に立つと、ミアの両手が締める力が強い!


「この馬鹿!見たらわかるでしょ!」


何か考えろ、適切な言葉。守ってやるとか大丈夫とかあるが


「ねぇ、ミア」


何がミアを1番楽しませて安心できるか、考えろ

何も考えず言うな


「何?」


ミアの耳で囁くように


「幽霊のメイドさん、首後ろ付近でミアを見ているよ」


「 」


ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

右手と左手が凄い勢いで背中を叩き出したり足を蹴ったり大暴れしだした!


「いた、痛い!ミア痛い!」


しかも抱きしめるのはそのままでくるからほどけねぇ!


「うるさいデリカシー無し!」


背中が外で叩かれたより段違いに痛い!ショートブレッド持ったままじゃん!?ショートブレッドが刺さってる!

まて、ミア!ショートブレイドが折れた俺がショートブレッドで刺し死んだら笑い話にもならん!


胸に頭突きをしたり逆に何処が暴れてないの!?


「ふふっ、闇魔法、不可視」


指をならすと、幽霊が消えた。急いで今の状況を改善しなければ俺の背中が死ぬ!


「ミア!幽霊消えたから!痛い!」

幽霊消えた!消えたのに俺の背中へのドラミングが止まらない!


「うるさい!馬鹿馬鹿馬鹿!」

たまにくる足を踏みつけも頭突きも入って怒りを全身で表現されてる、怒り心頭すぎる!


「その怒りはダグスとかにむけて!ショートブレイドが折れたのに折れない保存食のショートブレッドで死んだなんて笑えないから!」


「そう!じゃあ一回死んだらデリカシーが身につくかな!?ってか少しは身についたかと思ったらふと顔を出すよね!」


「許して!許してって」


痛い痛い!幽霊の怖さを無くさせようとしたらこれは予想外だった!


おい、元凶!そう思ってセレンを見たらすごい高笑いしてる。まるでこうなるのがわかってたみたいだ


もう、俺の背中がドラミングで限界ギリギリでミアも落ち着いた頃に、セレンから微笑みが消え、笑いのない真面目な声を出した


「さて、ミアリスさん」


「はい、なんですか?」

ミアもテンションを戻し、席に着く

俺、背もたれが痛くて使えない


「真面目な話、貴方は魔法唱える時どうしてますか?」


「それは、数式を考えてます」

焚き火の時に言ってたもんな


「はい、そもそもがそれは間違いです」


え?

「え?」


「貴方のは数式を必要としない、超特別な魔法なのよ」


「どういう事ですか?」


じゃあ、ミアの努力は?無駄、、、?


「貴方のは、数式魔法じゃない。願うだけで打てる感情魔法よ」


「感情、、魔法、、、?」


ミアに関しては思い当たる節は何個かあるな、だが


「感情魔法?」



「御伽話のレベルの希少価値だったはずよ、私が知ってるのは魔法の頂点を極めた人が感情魔法なるものを使った。

けど弟子には受け継がれなかったが弟子は類い稀なる才能で数式魔法を書物として後世に残したと聞いたわ」


「ありがとう」


「どういたしまして、セレンさん。続きが聞きたい」


セレンはずっと笑顔を絶やさない


「わかりました。暴発の理由は、貴方が魔法を出す事だけにしか見えなくなる時です」


「多分私と会った時の状態でダグスに打ったらすっごいの、でますよ」


ミアが固まってるが、俺には疑問が残った


何故セレンがミアの感情魔法を知っている?

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