表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
交流と笛の村
10/19

9話、警戒と甘い物

平坦な道を進む、ディープウッドへ向かう道は思ったより人がいないで静かすぎる

むしろ俺とミアリスさんの足音の方がうるさいくらいだ


タイズポートの賑やかさが嘘みたいに、街を出た途端に周りが森と草原は静寂すぎて逆に寂しくなる


街にあった海の匂いが完全に消える頃に昨日には感じなかったなんとも言えない寂しさを感じるがすぐ消えた

少し後ろを歩いているミアリスさんの疲れは、、まだ大丈夫だな。けど油断はできないな


さて、直近の問題を整理するか

ミアリスさんを見る限り勢いで飛び出してきた問題、彼女の荷物は大丈夫なのだろうか


食料、次の村まで足りない可能性がたかい

たまに果実や肉を取るのが気が向いたらする行為ではなく、必須事項に見事昇格しなければならなくなった


黙って歩いている。無言、しかし歩調は一定で、疲れた様子もない。体力はあるらしい。


なんか会話を出さないと、相手が乗れるような話題


「魔法使いにしては足が速いな」

「余計なお世話」

やばい、スンっとして返されたから慌ててフォローしないと


「褒めてるんだが」

「褒め方が下手ね、食堂で言葉選びが下手くそなのは わかったからもっと頑張りなさい」

「う、わかりました」

胃に穴が空きそう、一生擦られそうなんだが!?


それきり沈黙が続く。


ん、あれはリーゴか?


「ミアリスさん、ちょっと待っててね」


「何をするのよ?」


道の途中で木の枝に赤い果実が実っているのに気づいた。あればリーゴと食べれる甘い果実だ


一口大だし種もない、皮も食える最高の果実の一つ


斥候の習慣で周囲に食べられるものを見つける習慣をつけてて良かった

木に登り、果実を取った


一口より少し小さいの果実を一つ取って口に入れる。

甘い、当たりだ

数個取って、採取袋に入れて木を降りた後

採取袋から果実を取り出してミアリスさんに差し出す。


「食えるやつだから食べてみて」


ミアリスさんが立ち止まって俺の手の中の果実を見る。


「…あなたが食べなさいよ」

「わかった」


目の前で採取袋からもう一個取り出して目の前で食べた


ミアリスさんは俺を見ながら大丈夫と思ったのか少し間を置いてから受け取る。

口に入れた瞬間にミアリスさんの表情が少し緩むと同時に左目が少しだけ金色にほんの一瞬だけなったが、俺がみてるのに気づいたら。すぐに顔を戻した


「…甘いね」

「ああ、疲れた体にちょうど良い」


それだけだ。それだけの会話だけど

なんとなく、歩調が少し揃った気がする。


食料の話をまだ出してないから食べてもらえて良かった


でも、食料の問題がなかったらミアリスさんに渡していたかな?喜んでほしかったのか、ただ隣にいる奴に渡したかっただけなのか。全部のような気もするし、全部違う気もする。


夜になった、野宿の準備をしないとだな


「薪を拾ってくるね」

「わかった、私は薪に火の魔法で火をつけるね」


薪を拾ってきた俺はミアリスさんの前で焚き火を囲み、保存食を出す。買う余裕は無かったから入ってるのは、、追放前にふたつ買ったのはいいが一個食べてたら不味すぎて放置したやつだから気が進まない


前に販売主に聞いたらアクキノコのスープを煮詰めて天干しして丸い塊にしたらしい、それにしたってえぐみが強すぎるんよな、、


「なにこれ?」


ミアリスさんが言いたくなるのもわかる、灰色だし、匂い酷いし


味も薄いくせにえぐみはちゃんと主張するんだから前は地獄を見た


「保存食、、栄養は保障、、できると思う」


「これ、食べれるの?」


「食べることを拒否された食べ物かも」


俺の冗談に冗談じゃないって顔をされたが、ミアリスさんが何かに気付いたのか急にスープの匂いを嗅ぎ出した


「この匂い、アクキノコかな?」


「もしかしたらそうかも?」


「もしそうならリーゴがあれば良かったんだけど...」

え、目の前にあるやつがそうだよ!?


「え、これがリーゴだよ」


「そうなの?知らなかった」

「これを、切ってスープに入れたら味が変わると思う」


ミアリスさんは料理が好きなのかも知れない


言われた通りに切ってスープに入れたら臭みが無くなった?いや、、下に何か沈殿してる?

試しに下のやつを味見してみるか


「下に沈殿したのは食べない方がいいわよ」


遅いよ、ミアリスさん...こいつは今、俺の口で自己主張しだしてるんだ...

生理的にダメなこの味は苦いし生臭さも全部口の中で発生させてる。もう無理!すぐに吐いて口の中をすすいだ


「にっが!まっず!あれは何!?」


くっそ!俺をみてるミアリスさんが笑いたそうにしてるのに我慢してやがる!?


「リーゴの成分が不純物を沈殿させたのよ、試しに飲んでみなさい」

渡されたミアリスさんのスープは、透き通っていた

「う、普通に良くなってる」

美味しいまであるぞ!?


俺の食べた顔を見た後にミアリスさんが何か考えてる、何を考えてるまではわからないけど


「料理は私が担当しようかしら」


返答はぜひお願いしますと言いたくなるくらい酷かったから何も反論できなかった


夜もふけたが....

「寝ていいよ?」


「いや、大丈夫」


この問答、何回したんだろ。ミアリスさんは寝る気が無いみたいだ

まぁ、それもそうか。怖いもんな

目をつぶって、警戒しつつ寝たふりをしながら身体を休めたら


何もせずに朝になった

「おはよう」

「おはよう」

目にクマがついたミアリスさん、とりあえず今日中には目的地に着かないとまずいな


道の途中で小さな村を通り過ぎる。村人が俺たちをちらりと見て、すぐに目を逸らす。追放された冒険者の雰囲気でも漂っているのかもしれない。


「…見られたな」

「旅人なんて珍しくないでしょ。気にしすぎ」

「そうか、そうだよな」 


またしばらく無言で歩く。太陽が少し傾き始めた頃、ミアリスさんが唐突に口を開く。

「…ねえ」

「うん?」


「…今日の宿、どうするの?」


「次の村が目的地、あと二時間くらいだから日が落ちる前には間に合うよ」

「…わかった」

また沈黙。しかし今度の沈黙は、タイズポートを出た時より少し柔らかい気がする。気のせいかもしれないが。


寝不足の可能性が大だな

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ