9話
体育館に集まったのは、バスケ部の精鋭たちと三人だった。顧問の先生の提案で、バスケ部から二人を借りてチームを編成することになった。健斗・翔真・美咲に俊足ガードとリバウンドに強いセンターが加わり、相手チームも主力に交代要員を揃え、両チームとも五人編成で試合が始まった。
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第1試合。開始直後から相手のスピードと技術に圧倒された。
「シュート!」健斗が放ったボールは、相手にブロックされる。
「パス!」翔真のボールも読まれてカットされる。
「全然歯が立たない!」健斗が悔しそうに叫ぶ。
「確率的に、勝率はゼロに近いな」翔真が冷静に言う。
「まだ終わってない!」美咲が必死に声を張り上げる。
しかし点差は開き、結果は惨敗。三人は肩で息をしながら悔しさを噛みしめた。
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第2試合。作戦を変えた。翔真がパスを早めに回し、健斗が走り込みでシュートを狙う。美咲は守備で相手の動きを止め、交代メンバーも積極的に動いた。
「この角度、エンリケ選手みたいに!」健斗が声を上げる。
「フェイクは本田選手の真似だ!」翔真が笑う。
「ナイス!」美咲が叫びながら走り続ける。
試合は一進一退。最後のシュートはリングに弾かれ、同点のまま終了。
「惜しかった!」美咲が笑う。
「でも、確率的には勝ち筋が見えた」翔真が頷く。
「次は勝つ!」健斗が拳を握った。
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第3試合。全力を出し切った。健斗のシュートが決まり、翔真のパスが冴え、美咲の守備が光る。交代メンバーも必死に走り、チーム全体が一体となった。
「あと一点!」健斗が叫ぶ。
「確率的に、延長に持ち込める!」翔真が声を張る。
美咲は必死にボールを追い、最後のシュートを放った。
ボールはリングに当たり、惜しくも外れた。試合終了。僅差の敗北だった。
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試合後、三人は床に座り込んだ。
「負けたけど、楽しかったな」健斗が息を整えながら言う。
「確率的に、次は勝てる」翔真が笑う。
「うん、もっと練習しよう」美咲が頷いた。
三人の目には、悔しさよりも次への期待が輝いていた。体育館には新しい熱気が残っていた。




