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トリニティ  作者: 双鶴


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8/12

8話

プロリーグ観戦から数日後。体育館に集まった三人は、いつもと違う空気をまとっていた。


「この角度のシュート、エンリケ選手が上手かったよな!」健斗が声を弾ませる。

「じゃあ俺は本田選手のフェイクを真似してみる!」翔真が笑いながらドリブルを始める。

「二人とも、すごい楽しそう!」美咲も思わず笑顔になる。


理屈や確率の話はどこかへ消え、ただ夢中でプロ選手の動きを真似する。

シュートが外れても、フェイクがぎこちなくても、三人は大笑いして次の動きを試した。

その姿は無邪気で新鮮で、まるで子どものようだった。


――


練習の合間。顧問の先生が体育館に顔を出した。

「バスケットボール部から誘いが来てるぞ。合同練習を兼ねて、3×3の試合をやらないかって」


一瞬、三人は顔を見合わせた。

「本気の部員と試合……!」健斗が拳を握る。

「確率的に勝てるかはわからない。でも挑戦する価値はある」翔真が真剣な声を出す。

「やろう!絶対楽しいよ!」美咲が力強く言った。


――


その瞬間から、三人の練習は一気に熱を帯びた。

シュートの角度を繰り返し試し、フェイクのタイミングを何度も確認する。

笑いながらも真剣に、汗を流し続ける。


体育館に響くボールの音は、観戦で得た興奮と、試合への期待を混ぜ合わせたリズムになっていた。

三人の青春は、次の挑戦へと走り出していた。


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