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第70話 呪いの返し方は色々

 次の日、シルヴィオは背徳感を抱えながらも、デイリーミッションが発動するのを待っていた。恐らくメリッサの時と同様に、上級聖水をもらえるデイリーミッションが発動する筈だ。


 それか、呪いをかけた相手の名前を教えてくれる筈だ。宮廷呪術師にそれを伝えて呪詛返しをしてもらえば、呪いはそれで解けるのだから。


 なんだ、簡単じゃないか、とシルヴィオは思っていた。だが念の為、ただデイリーミッションが発動するのを待つのも手持ちぶさただったので、待っている間にシーラに人を殺す呪いの解呪方法について尋ねることにした。


「──相手を呪い殺す呪いの解呪方法ですか?解かれない呪いをご所望ですか?」

 無表情にそう尋ねられて、シルヴィオは慌てた。


「違うよ!最近僕のまわりの人たちが呪いを受けて、解呪したんだけど、直接人が死ぬ呪いの場合は、呪いをかけた相手の名前がわからないと解けないって聞いたからさ。それで全部呪詛返しして解呪出来るのかなって。」


「そうとも限りませんね。」

 とシーラはアッサリとそう言う。

「え、そうなの?」


「対象を呪い殺すには、すぐに殺す呪いと時間をかけて殺す呪いとがあります。すぐに殺す呪いは相手の名前を知ることで呪詛返しをする方法以外では間に合わないことが多いので、その方法を使います。」


 メリッサの父親は、じっくりと弱っていくタイプの呪いだった。つまり殺し方によって、呪いの解き方が違うということか。

「時間をかけて殺すタイプだとどう違うの?」


「時間をかけて殺すタイプにも、ゆっくりと弱らせるタイプと、ある次期がくるといきなり死に至る呪いとがあります。時間をかけて弱らせるタイプは、上級聖水があれば解呪可能です。殺す呪いとしては弱いほうなので。」


「え?じゃあ、いきなり死ぬタイプだと、そうじゃないってこと?」

「そうなりますね。それはとても強い呪いですから。ただ上級聖水を使うだけでは、解呪することは叶いません。」


「じゃあ、事前に呪いをかけた呪術師の名前を使って、呪い返しすればいいってこと?」

「その方法は、呪いが発動している状況でのみ有効な手段ですね。発動前の呪いの場合は解き方が異なります。」


「うーん、どうすればいいの?」

「上級聖水を、呪いがかけられた人物の体に浮かんだ刻印に塗り込めつつ、呪いをかけた相手の名前を思い浮かべて、呪いよ返れ、と唱えれば、相手に返りますね。」


「へえ……直接塗り込むんだ……。え?待って?直接塗り込む……?」

 シルヴィオは、シュレア姫の胸元に広がった刻印の形を思い出していた。


 シュレア姫の胸元全体に広がった刻印は、シュレア姫の乳房全体を覆う大きさのものだった。つまり、シュレア姫の乳房に上級聖水を直接塗り込まなくてはならないのだ。


 それを宮廷呪術師がやるとなると、幼気な少女の乳房に、老人が触れるという、トンデモ絵面が生まれてしまう。


「そ、それって、呪術師にしか出来ないんだよね!?侍女とかじゃ駄目なのかな!?」

 他の人間にも出来るのであれば、シュレア姫付きの侍女にさせたいところである。


「呪術師以外は、人間には無理でしょうね。まあ、上級の魔族であれば、誰でも出来ますけど。中級以下の魔族だと、聖水で焼けただれてしまうので不可能ですけどね。私たちは聖水程度ではやられませんので。」


「え?そ、そうなの?じゃあ、シーラ、解呪をちょっと手伝ってよ。」

「私がですか?人間の?解呪を?」


「ご、ごめんなさい……?」

 目を見開き、全白眼のような目で、瞬きもせずジッと見てくるシーラの圧に、思わず謝ってしまうシルヴィオだった。


「まあいいでしょう。それで?解呪して欲しいという人間はどこに?」

「あ、うん、ちょっと待って、まずは上級聖水を手に入れないと。」


 するとタイミングよく、

【デイリーミッション。

 シュレア姫に解呪の了承を得よ。

 報酬:上級聖水。】


 とデイリーミッションが発動した。シルヴィオは早速シュレア姫のもとへと向かうと、解呪の方法をシュレア姫に説明した。


「直接……胸に塗り込む……ですか。」

 案の定、シュレア姫は困惑した様子を見せた。他人に胸を見られて触られるのだ。年頃の女の子からすれば嫌に違いなかった。


「で、でも!僕の侍女がやるから!そうじゃないと、宮廷呪術師のおじいちゃんに、やってもらうことになっちゃんだ!」


 シルヴィオがそう言うと、シュレア姫は顔を引きつらせて、喉からヒュッと音を漏らした。

「だ、駄目……かな?」


 シュレア姫は逡巡したあとで、

「わかりました……。お願いします。」

 と言った。


 すると、

【デイリーミッション。

 シュレア姫に解呪の了承を得よ。

 報酬:上級聖水

 報酬は直接アイテムボックスに付与されます。】


 と、文字と声が現れたのだった。




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