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33.もういいよね

 今日も一日終わり。

 それで、今は下校中。

 いつも通り家を目指して、帰り道を歩いている。


 ちなみに篠宮さんは塾の日だから、今日は1人で帰ってる。


 途中、綾瀬先輩が僕について来ようとしてたけど、全力で逃げてきた。

 なにが『一緒に帰ろっ?』だ。

 帰る方向が真逆なのに意味が分からない。

 僕の家を特定しようとしてるみたいだけど、させないよ。


 綾瀬先輩。

 あれから、なぜか姉さんのことをひっきりなしに聞いてくる。

 まるで狙いが僕じゃなくて、姉さんに切り変わったみたいに。


 なんとか僕に取り繕ってもらおうと、そのために近づいてる。

 そんな感じがプンプンする。

 

 なんで姉さんを狙うのか分からないけど、なんだか怖い。

 すごく嫌な予感がする。


 だから綾瀬先輩。

 悪いけど姉さんには近づかせない。

 何をやりたいのか知らないけど、キミに姉さんは触れさせないよ。


 そのためにも、弟の僕がしっかりしなきゃ。

 うん、姉さんは僕が守るんだ。


 よし。


 それで、話は変わるんだけど、篠宮さん。


 最近、誰かさんの横やりでひと悶着あったけど、とりあえず大丈夫みたい。

 新たに生まれた問題はまた別として。


 あれから先輩の反応を見るに、もう大丈夫ってだろうってことで警護は一応解除された。

 おかげですっかり元通り。

 僕としては、あのままでも全然良かったんだけど。


 ごめん、話が逸れたね。

 それで、そろそろ言おうと思ってる。

 そう、気持ちを伝えるつもりでいる。

 元々言うつもりだったんだけど、やっと決心がついた。


 僕は篠宮さんが好きで、それは向こうも同じ。

 だってあれはもう僕のことを、確信に至るような言動をちょくちょくしちゃってるし。


 僕に対するあの仕草はそういうこと。

 僕たち絶対両想いだよ。


 いつまでも待たせておくのも悪いからね。

 ずっとお友達のままってのも考えモノ。

 大体、こういうのって男から言った方が良い。

 あっちも気を遣って待ってくれてるワケだし。


 でも中々そういう機会がなくてさ。

 機会って言うか、雰囲気にならない。

 篠宮さんといるとついお話に夢中になっちゃって。


 周りにはいつも人がいるしで、中々タイミングがなくて。

 お弁当を食べてる時にするのもなんか違うし。

 急に言ってご飯を詰まらせちゃったら大変だからね


 篠宮さんもそうだったのかな。

 僕の目の傷について触れる時はこんな感じだったのかな。

 少しわかった気がするよ。

 

 そこで、このままじゃラチが明かないってことで、思い切って体育館裏で言うことにした。

 映画に誘った篠宮さんと同じように。


 人気のいないところに誘って、そこで気持ちを伝えることにした。

 うん、告白の定番って感じ。


 実はもう篠宮さんにも言ってある。

 明日、放課後に用があるって。

 事前に本人と約束をしてあるんだ。


 篠宮さんも分かってるみたい。

 明日僕が言うことを。定番だし。

 あの感じは分かった上での返事だった。

 受けてくれたってことは、そういうことだよね。

 

 さて、宣言した通り、僕は先輩になびかなかった。

 先輩の誘惑には一切屈しなかった。

 これで改めて僕の気持ちを分かってくれたはず。

 篠宮さん一筋だって理解してくれたはず。


 だってさ、僕だけだよ。

 先輩の毒牙にかからなかったのは。


 周りにはどう思われてるのか知らないけど、少なくとも篠宮さんにはそう見えてるはず。

 僕の気持ちは本物だって証明できたはずだ。


 100%上手くいくかって言われると、そこまで自信はない。

 何が起こるか分からないからね。


 ほらっ、あの子、僕のことをマスコットか何かだと思ってる節があるから……

 よく可愛いって言ってくるし、その辺りが正直不安


 でも、その時はその時だ。

 フラれてから考えるよ。

 いや、でもそれは、流石にショックすぎて……


 ダメだ。

 告白する前からこんなんじゃ、成功するモノもしなくなる。

 ほぼ勝ち確なんだ、不安になるな僕。

 一旦落ち着こう。


 大丈夫、うん、僕は大丈夫。

 そう、とりあえず、勝負は明日。


 セリフを考えよう。

 どうしようか、やっぱり言いたいことは最初に言った方がいいのかな?


 本番でウジウジしてたらカッコ悪いし。

 はあ、僕って告白したことなんてないから、なにを言ったらいいか分からない。


「──おい」


 あっ、でも雰囲気とかも──


「おい!」


 ピタッ


「ん?……あっ」


 振り向いた先には、見るからに不良。

 全員僕より背が高い。

 ガタイのいい学生が、3人。


 顔になんか付けてる、キツネのお面?

 誰か分からない。


 へ、変な人たち……


「お前が冬木か?」

「そ、そうですけど……」


 僕になにか?


「聞いたか、コイツらしい」

「えっ……」


 ち、近づいてくる。

 えっ、ちょっと待って……



 ホントなに?

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