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12 監視


 気が付くと、目の前には地面に倒れ臥した用心棒。


 上手く気絶させることが出来たみたいだね。


 あー、顎を砕いちゃったんだ。


 でも殺してないし、欠損もさせてないみたいだから許してね。



 どれ、うつ伏せにひっくり返して、


 後ろ手に縛って、と。


 はい、無力化完了。



 って、どうしよ、これ。


 もしかしてケルミシュ村まで担いで行かないとダメ?


 なんだよ、おっさんがおっさんをおんぶしてるのなんて、誰かに見られて変に誤解でもされたら嫌だよ。




「大丈夫ですよ、後ほど回収班が来ますので」


 そりゃどうもご親切に、


 って、マーリエラさんですか。



 なんすか、やはりただの受け付け嬢じゃなかった、ってことで合ってます?


 ってか、俺の『鑑定』レーダーが通じない人、今日だけでふたり目ですよ。


 これでも探知能力には自信があったんだけどな。




「巡回司法省エルサニア王都本部所属、特務司法官のマーリエラです」

「配属先のケルミシュ村は少々退屈でしたから、凄腕の召喚者さんとお知り合いになれて嬉しいです」


 ……もしかして全部見てました?



「はい、ノアルさんが短槍の鋭い突きを紙一重で見切りながら懐に飛び込んで顎に一撃するところも」

「まさに達人技、でした」


 あー、お恥ずかしい限りです。


 確かに技ですが、達人じゃなくて凡人の悪あがきなんですよ、あれ。



「詳しいお話しは後ほど」

「それでは、参りましょうか」


 どちらへ?



「オーバンの街で獣人さんたちと心ゆくまで触れ合いたい、というのが、旅の目的でしたね」

「ケモミミもケモしっぽも無い小娘ではご不満でしょうけど、お供させていただきます」


 もしかして、召喚者としての俺の監視任務続行中ってことですかね。



「はい、ノアルさんの固有スキル『変質』の詳細が分かるまで、監視は継続されます」

「もし私以外の監視員がご希望でしたら、その旨おっしゃっていただければ、ご要望通りの素敵な方が派遣されてきますよ」


 あー、現状維持でお願いします。


 とりあえず、その男はほっといて旅を続けても?



「はい、回収班に任せて、旅を続けましょう」

「これからはふたり旅ですね」


 ……よろしくお願いします。



「こちらこそよろしくお願いします」



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