ワンパク山の小僧
ワンパク山の小僧が、どれほど元気か知ってるかい?
どれほどかといえば、ワンパク山に登ろうとしたのに、つい隣の山のてっぺんまで行ってしまうぐらいに元気なんだ。で、間違えて戻ろうとするだろう。すると、今度は反対側の隣の山のてっぺんまで行ってしまう。
ワガママは言うのだろうかというと、言う。
空のお星さまが欲しいって二日間、休んだりはしたものの、変に真面目に泣き続けた。これを、勤勉といっていいものか。一緒にいて、世話をする者にはたまらない。
いたずらも、する。お寺の仏像にラクガキをして、和尚様に怒られて、泣いた。それでも、いたずら精神を忘れないんだから、妙なところで、根性があるんだ。
アッ、ちなみに小僧だけど、ただの呼び名で、仏門に入っている訳ではないよ。元気な、山に住んでいる民の子供なんだ。
終
元気なとこは、いいとこではあるよね。