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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
90/205

仮題『夢』/『気楽』/『都合のいい世界』

あなたが愛されないのは、あなたが愛されるに足る努力をしていないからだよ。

仮題『夢』


光をほどいて ひとつ ひとつ

一色になった 眩しい糸に

願いをかけて 編み込んだ衣が

いつか 滑らかに肩から落ちる


醒めるものだと あなたは言った

苛むものだと あなたは言った

わたしを傷つけたくなかったのでしょう?

それは あまりに儚いものだから



仮題『気楽』


本日未明 某所にて

わたしの心が 遺体で見つかりました

死因は 十数か所にも及ぶ刺し傷で

現場には アザレアが残されていました


心を殺したと見られる容疑者は

現在 それはもう晴れやかな気分で

両手いっぱいの臓物を抱えたまま

死出の道を 逃走中とのことです 



仮題『都合のいい世界』


絵筆とは違うと知っていたのです

右を向けば左を向いて

見上げようとした首は落ちる

そうであるべきだと思うのです


定規で引いた線が間違っていて

わたしの選択が 全て狂っていても

大丈夫の声を信じてゆけるほどに

この世界は 朱色なのだから


自分を殺してもいいのは自分だけだし、自分を裁いてもいいのは自分だけだ。


ね、君も罪人だよ。

前を向いて、なにもないけどさ。

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