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仮題『比』/『一目惚れ』/『同』
性だね、それは。
その業すらも飲み乾せる日が来るといいね。
仮題『比』
頭が高くて 手足も長くて
たくさん掴めそうな大きな手を
何度羨んでも自分のものにならないのは
仕方ないのだと 諦めたいのに
右よりも左がいいのだと
そんな目ばかりが怖くなっては
その愛すらも天秤に載せて
羨み くらやみ また明日
仮題『一目惚れ』
初めて出会ったときから
あなたのことが嫌いでした
なんでも叶えられそうなくらいに
大きな手のひらが嫌いでした
初めて出会ったときから
あなたのことが嫌いでした
好きなものを好きだと言える
眩しい心が嫌いでした
初めて出会ったときから
あなたを嫌いな私が 嫌いでした
仮題『同』
重なるカタチ 丸と四角
こんなに違うのに ぴたりと輪郭
振れることもなく 揺れることもなく
憧れの枠に収められている
わたしもあなたも 赤色を
等しく流して 息をしていて
平行になった心電図を
ただただ恐れて 意味もなく
自己嫌悪なんて、もうたくさんだよ。
違うものだし、誓うものだよ。




