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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
86/205

仮題『支』/『self』/『reason』

馬鹿だなぁ、報われないのに。

仮題『支』


バラバラに崩れてしまいそうだ

ボロボロで倒れてしまいそうだ

抱え込んだ荷物が弱音を呼んで

いつか 心の臓を貫いてしまう


差し伸べられた手を 取れるように

差し伸べられた手に 気付けるように

最期に残る 聴覚ばかりは

くれてやるわけには いかないのだ



仮題『self』


痛みも悲しみも 苦しみも全て

自分のものだと 張り上げては

喉を突き刺す 非業の針が

肺腑に鉄の香りを溜めてゆくのです


それでも 補うことができるのならと

天文台の縁に掛けたあなたの目が

乾いたセラミックに変わり果てたのが

あまりにも あまりにも 悲しくて



仮題『reason』


息を吸って 肺を膨らめて

血を巡らせて 心臓を叩いて

生きるためにと 筆を執る


二足で立って 倒れぬように

飾り立てた道を 胸を張って

歩くためにと 筆を執る


自分が空っぽになってしまわぬように

意地を張るため 筆を執る


喉、乾いたでしょ?

聞く必要、ある?

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