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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
76/205

仮題『とりあえず』/『節約』/『わたぐも』

だって、でも、聞き飽きたよ。

人生に言い訳するのを、やめなよ。

それで足りるのなら、いいけどさ。

仮題『とりあえず』


やあ ここまで来てしまったんだね

見れば 美しかった肌も髪も

もう すっかり腐敗の青黒色だ


きみがそうなることはわかっていたよ

だって 棺桶に魅入られた両目を

抉り出そうとしなかっただろう?


まあ 掛けなよ なにもないけどさ

お話の相手くらいにはなってあげる

それじゃあ お茶でも淹れようか?



仮題『節約』


どろどろと 零れ落ちてゆく

この胸の底には孔が空いていて

注いでも 注いでも 満たされず

やがては空に 私は空に


その隅の方に ほんの少しだけ

残ったかすかな 水溜まりを

口に含んでは 湿らせて

また この砂漠を歩いていくのです



仮題『わたぐも』


白々しい柔らかさでもいいから

慰めてほしかったのだろう

一緒に空を覆って泣いてくれるだけで

傷まみれの心が 麻痺してくれた


漂うばかりの 朧気な白色は

気まぐれに揺蕩うばかりと知りながら

アトランダムの 横顔すらも

愛と呼んでは 見上げるのだ



ふわふわ、もこもこ。

明日も雨だよ。

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