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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
4/205

仮題『林檎』/『祝福』

終わる頃にまた教えてよ。

『林檎』


寒暖を林檎(りんご)に例えた

それが色を指しているのだと

知ったのは葬儀の後だった


地球の自転と太陽のように

或いは 熱された白身のように

人は漸次(ぜんじ) 終わってゆく


赤みの差したその道行きが

せめて 安らかにあらんことを



『祝福』


それは瑪瑙(めのう)の詰まった袋でした

腸壁の厚みを感じたのです

繊毛(せんもう)が蠢く感触だけが

ただ 私の目を醒ましていたのです

それを命と呼ぶには

あまりに言語化不能な『未満』で

ただ 浅ましき娼婦の泣き声を

堊筆(クレヨン)でなぞるばかりであったのです

いつか上げるであろう産声を

ただ 喘ぎ 窒息させていたのです

お誕生日おめでとう。

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