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仮題『しりとり』/『星の数』
私の恋人は、これから綴る文章たちだけだよ。
仮題『しりとり』
産声と 消えかけのリトルクライ
幾多の道を選び取る前に
滲んだ 空の藍色こそ
揃いの未来と睨んだのだ
だからこそ 君は筆を執り
理由もないまま 心に駆られ
恋慕も満足に抱けぬまま
真白の紙を愛するだろう
仮題『星の数』
からり 見上げた頭蓋の空
燦めきは 記し残した知識と情動
それを丁寧に摘み取って
君に 夜の花束を贈ろう
いつか みんながいなくなった後に
額の内側に残された面影に
残された題名を思い出しながら
息絶える重みに 安らげるように
ほら、あれをごらんよ。
君の無様な人生だ、悪くないだろう?




