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仮題『福音:Birthday』/『Fake』/『放浪:amen』
深夜一時にいなくなった、誰かの影に囚われたまま生きなよ。
嘘つきは食べられちゃうよ。
仮題『福音:Birthday』
ああ サイレンが響く
きみは慄く 舌の底で鉄の味がした
ああ 奇妙に蠢く ものを見ていた
教科書通りの防腐処理をした
空が腐り落ちる時 悪魔はそばにいた
いつか死ぬ日まで 健やかにあれと
誰かの声が お守りのように
呪いのように響いていた
仮題『Fake』
ピリオドまで続けてほしいな
焼き付いてしまった痕は
簡単には消えないからと
それもまた わたしの都合
忘れたくないな 忘れたくないな
そう思うわたしは 綺麗だから
輪郭の端まで塗り潰されて
末期と嘯くくらいには
仮題『放浪:amen』
視界の端まで 真っ白な地平
靡く服の裾はこそばゆくて
呑気なわたしに 猫が問いかける
「砂漠に咲いた 薔薇はお好き?」
答えずにその首を手折るほどに
今日のわたしは ご機嫌で
毛皮に吹き付けた砂を払って
花弁と一緒に 飲み干した
靴紐の代わりに髪を、
鞄のかわりに金槌を。




