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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
73/401

73 冒険者Aさんとおすそわけ

あらすじ:貝の生食には十分注意・・・そしてまた1人食の虜に


視点:冒険者ギルド 達成報告と納品受付窓口 ノーヴェさん

『』:アルファさん


「・・・・・・(うろうろうろうろ)」



 さて、これで【シオヒ】素材の整理は終わりですね。


 今日の納品量は多かったですし


 入荷待ちの依頼主さん達の大半に素材を渡せそうです。


 【シオヒ】討伐は常に出してるクエストですが


 受けてくれる冒険者の方が少ない不人気クエストなので


 アルファさんの存在は本当にありがたいんですよね。


 特に、今回は効率的な討伐の方法を

 

 同行したEランクの方に伝授されたそうですし


 今後は、定期的な納品に期待が持てますね。



「・・・・・・(そわそわそわそわ)」



 それでは、本日の業務も終わりましたし。


 皆さんも片付けが終わった様ですね。


 ではそろそろ、頂いたおすそ分けを・・・。



「・・・・・・(うろうろ、ちらっ、ちらっ)」



 ・・・ふう、やれやれですね。


 それでは、炊事場へ行きましょうか。



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ジューーー、ガタガタ、ジューーーー)


「調理を手伝って頂いてありがとうございます、リマ先輩」


「いえ、私も頂く訳ですし、気にしないで下さい。

 私も料理はそれほど得意ではありませんけど

 バターでソテーするぐらいはできますので」


「・・・・・・(すたすた、ちらっ、すたすたすた)」


(カチャカチャ、カチャカチャ)


「リマさん、ノーヴェさん、お皿とかの準備はできましたよ」


(ザワザワ、ガヤガヤガヤガヤ)


「わー! 良い匂いですね、おいしそー!」


「それって、アルファさんから頂いたんでしたっけ?」


「そういえば、その部分は唯一食べれる部分なんですよね?

 私も聞いた事はありましたけど、実際食べるのは初めてですよ」


「あ、私もそうですよ!

 素材はともかく、それって、市場では全く見かけませんし」


(ワイワイ、ガヤガヤ)


「特に傷みやすい部分で、常温では保管できないそうですしね。

 今回のようなケースでなければ

 我々が食べることは出来なかったでしょう」


「ははは、そうですね。

 いやあ、待ち遠しいなあ」

 


 んふっ、皆さんも楽しみにしてる様ですね。


 本来なら討伐後にその場で食べるしか方法が無いのでしょうけど


 今回は、討伐した後、即座に【魔法の保冷バッグ】へ回収し


 そのバッグごと預けて頂けるという特殊なケースですから。


 しかも、バッグは後日に返却で大丈夫だそうですし


 本当に気前良すぎますよね・・・ますます惚れてしまいましたよ。


 それにしても、この【魔法の保冷バッグ】すごい便利ですね。


 バッグの中は永続的に冷気で満たされているのに


 凍るという訳でも無いのですね。


 この絶妙な温度設定だからこそ、この鮮度が保たれている。


 ・・・と言う事なんでしょうね、きっと。



「・・・そういえば、アルファさん。

 どうしてノーヴェさんに預けたんでしょうね?

 まあ、ノーヴェさんは、クエスト報告と納品の窓口ですし

 そのついで・・・と言う事だったんでしょうか?」


「あ、それは俺も疑問に思ったんですよね。

 ほら、リマさんはアルファさんの担当ですし。

 すごく気に入られてるじゃないですか。

 よく食事とかデートに誘ってるのを目にしますし」


「えっ・・・?

 いえ、あれはアルファさんが私をからかってるだけですよ。

 アルファさんのからかい癖にも困ったものですよね」


「・・・(えっ!? それは本気で言ってるのかな?)」


「・・・(先輩、本気で気付いてなさそうなんですけど~)」


「・・・(リマさん、真面目すぎて、たまに自虐入るよね)」


「まだかのう? まだかのう?(うろうろ、そわそわ)」


「落ち着いてくださいよ! ギルド長。

 ノーヴェさんがおすそ分け頂いてるの見てから

 ずっと、そわそわしっぱなしじゃないですか!」


「あっ! そういえば。

 フォティさんとか、もう帰っちゃった方達の分って?」


(ジュウウウ、カチャカチャカチャ)


「さて・・・と。

 リマ先輩、こちらは焼きあがりましたので

 お皿に分けていきますね?

 あ、ちなみにですね。

 フォティさんや、ご家族が家で待ってらっしゃる方達には

 切り分けた分を先にお渡ししてますので大丈夫ですよ」


「あーなるほど、それなら安心ですね。」


「・・・それで、今ここに居るのは独身者ばかりなんですね。

 は、ははは・・・はあ・・・」


「まあまあ、そんな事は良いじゃないですか~。

 あ、先輩の方も焼きあがりました~?

 楽しみだな~、早く食べましょうよ~~」


(カチャッ、カチャッ、シュワワワワワ)


「はいはい・・・、今盛り付けてますから少し待ってね?

 ・・・・・・さ、これで皆に行き渡ったかしら?」


「はーい!」


「大丈夫です!」


「それでは、皆さん、頂きましょうか。

 ギルドマスター、何かお言葉ありますか?」


「うむ! それでは皆!

 今回は希少な食材をおすそ分けしてくれたアルファ君と

 仕事終わりで疲れているのに調理してくれた

 ノーヴェ君とリマ君に感謝して頂こうじゃないか!!」


(ワーーーッ!!! パチパチパチパチ!!!)


「・・・あ、そうそう。

 ギルド長はお仕事残ってますから

 後で、ちゃんと残業していって下さいよ」


「な、な!?・・・なんじゃとおおおおおおおおお!!?」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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