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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
67/401

67 冒険者Aさんと撲殺の時間だ!

あらすじ:ダンジョンの種は非売品です


視点:Dランク冒険者 ソーサラーLv3 ケベックさん

『』:アルファさん



『そんじゃ、撲殺のお時間やで~!』


「「「「「ぼ、撲殺!?」」」」」



 昨晩、マイクが慌てて呼びに来て


 その後もいつになくハイテンションだったから


 急に何事かと思ってたけど・・・。


 なるほどね、魚の子とあのおじさんを鍛えるついでに


 僕らの面倒も見てくれるっていう事なんだね。


 うん、確かに、これは来て正解。


 まあ、訓練場の使用料は少し痛いけど


 僕ら、基礎的な事を教えてもらったことないしね。


 

「なー、おっさん。

 あんた俺らに教えれるぐらい武器に慣れてんのか?

 あんまし、そーは見えねーんだけど。」


「全く、無礼なガキですね!

 ご主人様はもがもがもが(ぎゅーーー)」


「おい、ヤンキ!! 失礼なこと言うなよ!

 今回、お願いして

 無理言って教えてもらってるんだからな!?」


『わはは、まあまあ、しゃーないって。

 マイクくんも気にしたらアカンで~。

 俺もキミらの立場やったら、そー見えるって。

 別に武器で戦う専門家って訳や無いし。

 一応教わった事は有るけど、ほとんど我流やしなー。

 実際んとこ何がキミらに有益なんか俺もわからんし。

 ま、100に1つでも拾える情報があったら

 御の字ってとこちゃうか?』


「(ぎゅううう)ふがふが、もがー! もがーー!!」



 うう・・・すいません。


 最近、だいぶ態度がマシになってきたと思ってたけど


 うーん・・・ヤンキにも困ったなぁ。



『んじゃ、始めよか。

 サバミソとロバやんは渡しといた【メイス】な。

 あと、モッブコットンちゃんも予備があるから

 同じやつ(ごとっ)これ使ってなー。

 あー、ついでにもう1本有るから、マイクくんらで

 使いたい人おったら使ってええで』


「あ、はい、お借りします」


「僕は自分の【メイス】持ってきてます」


「僕は愛用の剣があるので」


「俺はメイン武器が【ダガー】だしなー」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「えっと、持ち方はこれでいいんですか? うおっ」


「え、えっと、武器に対して垂直に持って

 て、手首は固定する・・・でいいのかな」


『そうそう、そんな感じやな。

 でも握りはそんな強く握らんでええで。

 柄のお尻部分に革の輪っか付いとるやろ?

 そこに手を通してから握ると、しっかり握れて

 ある程度手首固定できるから、やってみ~』


「えっと(ごそごそ・・・ぎゅっ)あ、確かに。

 これなら、そんなに強く握らなくていいですね」


「その為についてる革の輪ですしね。

 使用中にすっぽ抜ける事も無くなりますから

 装備する時は必須ですよ」


「「「・・・・・・」」」


『ぶっちゃけ、上級ランクとか熟練者でも

 この、握りの部分で知らんかったり失敗してる人が

 結構多いねんな。

 まあ、知らんでも問題は無いってゆーたら無いんやけど。

 垂直に持たんかった場合は、手首を痛めやすい上

 力がちゃんと伝わらんから、実は威力も減衰するからなぁ。

 持ち方は慣れておいて損は無いで』


「ついでに言っておきますと

 柄にぐるぐるに巻きつけてある滑り止めの布。

 これも、たまには交換して巻き直す必要がありますよ。

 滑ってしまうと、威力が半減どころではありませんし」


「(そういえば、この革の輪って使った事なかった)」


「(そっか、武器に対して垂直に固定して持つのか

 確かに、それを意識してやった事ってないな)」


「(ダガーとかでも、お尻に付いてるやつあるけど

 あれって、その為だったのか。

 むしろ振り回しにくいから使ってなかったわ)」



 うーん・・・知らなかった。

 

 というか、僕が魔法系クラスの【ソーサラー】で


 武器とはあまり縁が無かった事を別にしても

 

 これは知っておくべき、慣れておくべき基本ですね。


 

『じゃ、しっかり握ったところで

 それぞれ、目の前にある【カカシ】に

 1回攻撃してみよかー。

 手叩いて合図するから一斉にな~(パーン!)』


「わ、わかりました! うおっ(ブオンッ)」


「は、はい、なんだな!(ぐぐぐぐ、グワワワッ)」


「こ、こうですか?(ブーーーーンッ)」


「了解ですっ!(ビュワッ)」


「ええと、こうっ・・・かな!?(ブーーーーンッ)」


「よっし、うわ、振りにくっ(ビュバッ)」


(ドスンドウッドムッズビャッ!ドムッザグッ)


『OKOK~。

 ま、今好きに攻撃してもらったけど

 まともなダメージになっとるのはマイクくんだけやな。

 あれや、全員振り回すのに力入れ過ぎやわ。

 もちっと肩と腕の力抜いて振ってみたらええよ。

 んじゃ、もう2回続けて振ってみよか。

 行くで~(パーン!)』


(ドスンッドウッドムッズビャッドムッザグッ)


(パーン!)


(ドスンッ!ドゴッドムッズシャッ!ドグッザグッ)


『よっしゃ、いったんストップな~。

 ん~・・・やっぱ、慣れてない人間の方が

 変な癖ついてない分、逆にコツつかみやすいっぽいな』



 そうなのかな?


 どっちにしろ僕には重くて


 マイクみたいにブンブン振り回せないんだよね。


 確かに、最初の1回目よりは2回目。

 

 2回目よりは3回目の方が上手くいったような?


 うーん・・・正解を知らないから、よく分からない。



「えっと、アルファさん。

 僕の場合どこがまずかったのか

 できれば教えてもらいたいんですが・・・」


『あー、マイクくんの場合なー。

 全体的にまずいって事は無いんやで?

 なんぼか練習したら、握りと力の抜き方も覚えれるやろな。

 まあ、強いて言えば、剣を腕の力で振ってるってのと

 当てた時の打撃点がずれとるってとこが問題やな』


「えっ、腕の力・・・?

 じゃあ、こんな感じ(ビュッ)・・・ですか?」


『いや、えーっと、腕で振らんと肩と腰で・・・。

 うーん、何か説明しづらいな』


「ご主人様~、打撃点の事もありますし

 【メイス】の予備を使ってもらって

 全員まとめて説明した方がよくありませんか?

 あ、あとヤンキ君は根本的に短剣の使い方間違ってます。」


『あーー、せやな。

 じゃ、ミケ、お前は短剣は詳しいし

 ヤンキくんへの説明は任せるわ。

 んじゃ、マイクくんはそこの予備使ってくれるか?』


「えっ!? 俺何か間違えてんの?(むかっ)

 ・・・・・・なあっ! おっさん!!

 何だかんだ言う前に見本見せてくれよ、見本!!」



 って!? おーーーーい!? またか!?


 いちいち噛み付くの辞めてくれよ!!!

 

 せっかく良い所なのに怒らせないでーーーー!!!!?



『よっしゃー、任せとけ~~!

 ま、元々そのつもりやったし

 順に説明しながらいくで~

 じゃ、サバミソのちょっと借りるな』


「あ、はい! しっかり見てます! うおっ」


「お、お願いしますなんだな」


「(怒ってないみたい? よ、よかったー)」


『まず、握りやな。

 革の輪っかに手首を通して柄を垂直に握る(ぎゅっ)

 構えはまあ好きにしたらええけど。

 左に盾持って、右で殴るなら左足が半歩前やな。

 当然やけど、ひざは内股気味に軽く曲げとく』


「ふむふむ、内股気味」


「僕は盾無しの場合も考慮しないとダメかな」


『んで、体の中心はまっすぐで顔は正面を向いたまま

 武器を持った方を横から後ろに捻るやろ?(ぐぐぐっ)

 あっ、この時、肘は軽く曲げとくんやで?』


「正面向いたまま横に捻る・・・」


「体の中心まっすぐに保つの難しそう」


「あ、肘はまっすぐじゃだめだったんですね、うおっ」


『そっから、肘と腕を固定したまま(ぐっ)

 一気に前方へ振りぬいて・・・(ひゅぱっ)』


(ズバアアアアアアァッッン!! バキャッッ!!!)


「!! ひっ!!? こ、壊れたっ!?」


「う、うおっ!?」


「・・・!!」


「さすがです、ご主人様~」


『・・・っと、こんな感じで打撃を叩き込むって感じや。

 ちなみに今のって、腕の力はほとんど使ってなくてな。

 当たる寸前に、体重移動で負荷かけただけなんやで?』


「「「「「(ぽかーん)」」」」」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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