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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
66/401

66 冒険者Aさんと訓練場ってどんな所?

あらすじ:やっぱりアルファさんはチョロかった。


視点:Eランク冒険者 ファイターLv3 モッブコットンさん

『』:アルファさん


「あ、あの、リマさんに紹介してもらった

 モッブコットンと言います。

 今日はよろしくお願いします」


『あいよー、リッちゃんからは聞いとるし

 遠慮はせんでええよー。

 んじゃ、マイクくんにケベックくんヤンキくん』


「「はい」」


「おう」


『聞いとるとは思うけど、俺はサバミソとロバやん

 あと、モッブコットンちゃんに

 ちょこちょこっと基本部分を教える予定やから

 きみらは近くで聞いとってなー。

 疑問があったらその都度聞いてくれたらええで。

 ・・・あ! そんなん当たり前やん~って

 わざわざ聞くほどやないと思ったら

 いつでも抜けて自分の訓練してええからな~』


「「はい」」

 

「おう」



 うーん、押しの強そうな人だなあ。


 昨晩、突然リマさんから連絡を受けて


 急遽決まったけど、私なんかが一緒に居ていいのかな?


 この訓練場、来たの初めてだなぁ。


 だって、使用料高いし・・・。


 リマさんが今回の費用は気にしなくて大丈夫って


 言ってたけど・・・本当に良いのかな?



『わはは、モッブコットンちゃん。

 費用は大丈夫かな? みたいな顔してんな~。

 気にせんでええて、ええて。

 実はやな俺も忘れとったんやけど

 【初級者訓練制度】ってのがあってやなー。

 ギルド職員の推薦と、指導できる人間が居ったら

 Eランクの冒険者は訓練所を無料で使用できるんや』


「「「「無料っ!!?」」」」


「アルさん、それはEランクだけなんですか? うおっ。」


『せやでー、Eランクだけらしいわ。

 さすがリッちゃんやなー(うんうん)』


「・・・っていうか、あのメガネ女

 よくそんな制度知ってましたよね~」


「え~!? Eランクだけかよ~。

 そんなのあるなら、もっと早くに知りたかったぜ!」


「まあまあ、今更だってヤンキ。

 それに推薦と教えてくれる人が必要なんだから

 どっちにしても無理だったし」


「ん? って事はモッブコットンさんって

 リマさんが推薦するほどの優良株ってこと?」



 いえ、それは絶対無いと思います。

 

 むしろ逆ですよね?

 

 私、全て平均以下の自他共に認める凡人ですし。

 

 しかも完全に行き詰ってましたし。


 ・・・おまけに、不細工まではいってないと思いたいけど


 顔も普通以下で、そばかすだらけ。


 何よりも、髪の毛がチリチリで艶が無く羊の毛みたい。


 臨時パーティに入れてもらっても


 毎回、男の人達からは{ああ、ふ~ん}って


 がっかりされるような、がっかり人間だもの。


 ・・・あ、もう諦めてはいるけど何か泣きそう。


 

「それにしても、相変わらずこの支部って

 訓練場ガラガラなんですね。

 前に使った時もこうでしたよね? ご主人様。

 ミケ達の他はだ~れも居ないんですけど・・・」


『まー、しゃーないやろ。

 この支部って教えれる人が少ない上に

 低ランク帯は必殺技でゴリ押し~が定番みたいやしな。

 わざわざ金払ってまで、ここ使うぐらいやったら

 近辺の調査依頼受けるついでに慣らしとかするんやろな』


「はは、実は僕らもそうなんですよ。

 そんな感じでDランクまでいっちゃってました」


「あ、アルさん、く、訓練場って

 どういうものなのかな?

 あえて有料って事は何か特別なことでも?」


『ん? おー、それはやなロバやん。

 そこの【カカシ】とか幾ら壊しても平気やし

 あっちの水飲んだら疲労や傷の治りが早い。

 あと、どんだけ魔法とか攻撃スキルぶっ放しても

 滅多に外に漏れる事は無いし。

 それと、スキルの熟練度がちょっと上がりやすい。

 まあ、パッと思いつく特典はそんなもんやな』


「「「「「「?????」」」」」」」


『・・・ってゆーか、あれ?

 何かキミらみんな不思議そうな顔しとんな

 あれ? 一応訓練場って何か説明しといた方がええ?』


「あ、はい、お願いします、うおっ」


「「「お願いします」」」


『んんん? まあ、ええか。

 まず、そもそもやな、ギルドの訓練場ってのは

 実はダンジョンの一種なんは知っとるよな?』


「「「「はっ?」」」」



 え? ダンジョン?


 洞窟だったり塔だったり地下だったりする、あの?


 モンスターが沸いてくる、あの?


 トラップが出現したり復活したりする、あの?


 なぜか、宝箱がポツンと設置されてるという、あの?


 ・・・・えっ!?


 

「ええ、そのダンジョンですよ?

 この町では空き地を利用してるみたいですね。

 この訓練用は高耐久力の【ヘビーカカシ】も5体有るし

 疲労回復用の湧き水もあるから

 訓練場としては質は結構良い方ですよね~」


「!!? (またさらっと心の中読まれてる?)」


「えっ? だ、ダンジョンなんですか!?」


「え!? こ、この町の中に

 元々、ダンジョンがあったって事なんですか?」


『ちゃうでー。

 聞いた話やと、ギルド大幅改装した時に

 空き地に種植えたらしいわー』


「「「「「種!?」」」」」


「えっ!? もちろんあなた達

 ダンジョンって種から作れるって知ってますわよね?

 えっ? あれ? もしかして知らないんですの?」


「そ、そうなんですか? ミケ姉さん、うおっ」


『はーーー? ここってそれも教えてないんか。

 あんまり時間使うのもあれやから簡単に説明するけど

 ダンジョンって3種類あんねんで?

 その① 自然の洞窟とかダンジョン化した物。

 その② 人工の建造物や遺跡がダンジョン化した物。

 その③ 【ダンジョンの種】で作り出された物。

 この3つやな。

 訓練場は③の【ダンジョンの種】で作った物なんやで?』



 えええええええええ!?


 ダンジョンって作れる物なの!?


 【ダンジョンの種】って何!?


 そんなの有るの!?


 どうやって作るの!?



「えっ!? 作るってどうやって作るんですか? うおっ」


「・・・(この魚の子、さっきから良い質問するな

 こっちが聞きたい事を先んじて聞いてくれるから

 こっちも助かるなあ)」


『ん? 訓練場作るのは割と簡単な方やで?

 まず、空き地や空き部屋用意するやろ?

 次に、それ以上広がらんように、成長阻害の結界を張る。

 で、種を植えて、エサとなる魔力やらアイテムで成長させる。

 後は適度に面倒見たったら訓練場の出来上がりや!』



 な・・・何かお2人以外、全員ハテナ顔になってる。


 それはそうよね、さっぱり意味が分からないし。


 ・・・私も今度リマさんに詳細聞いてみよう。



「まあ、そういう物と思っておくのが良いですよ。

 ダンジョンだから、何度殴っても、回復やリポップする

 【カカシ】が出現するわけですし。

 ダンジョンだから、周囲に攻撃魔法や攻撃が当たっても

 壊れない壁だから大丈夫。

 ダンジョンだから、疲労回復できる湧き水もありますし

 ダンジョンだから、色んな設定とか付けれるんですよ?」


「ああ・・・ダンジョンだから・・・」


「そっか、ダンジョンだから・・・」


「へえ、ダンジョンだから・・・」


「なるほど! そういうものなんですね!? うおっ」


「そ、そうだったんだ、は、初めて知ったんだな。」



 そう言われたらそんな気がしてきた・・・かな?


 もう、そう言う事にしておこう。


 ・・・うん! 深く考えない。


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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