65 冒険者Aさんと訓練場を借りよう
あらすじ:種族特性のクラフトマン技能? 知らない子ですね
視点:最近ご主人様からの寵愛が減って少し不満気味な従者 大妖狸ミケニャンさん
『』:アルファさん
「ご主人様~、行ってきましたよ~。
今回の素材は全部ギルドの買取で良いんでしたよね?」
『お~、お帰りミケ。
そっち任せっぱなしでスマンかったな。
ミケが働きもんの従者でホンマ助かるわ~!
後でまた誉めたるからなー(なでなで)』
「いえいえ、それほどでも・・・ありますよ!!!
ご褒美いぃぃいやっふぅうう!!!!!」
最近、サバミソやローの事でご主人様から
あんまりご寵愛もらえてないですしね!!!
久々に堪能させてもらいますよ!!!(ハァハァハァ)
膝枕! ナデナデ! 尻尾の毛づくろいにブラッシング!!
(じゅるり)うへへへへへへ!!!
テ・ン・ショ・ン!! 上がってキターーーーー!!!!
『ちなみに買取価格は幾らやったん?
相場変わっとらん感じか?』
「えっとですね、鱗1枚辺りが小銅貨43枚でしたね。
皮も小銅貨540枚でしたし
ちょっと相場上がってたみたいですね。
諸々含めて、全部で銀貨13枚と大銅貨30枚でしたよ」
「・・・・・・あれ?
アルさん、素材ってギルドに持ち込んだ方が
高く買い取って貰えるものなんですか? うおっ」
『いや、今回のは偶々やな~。
ギルドへ素材持ち込んで買い取ってもらう場合はやな。
ギルド全体で素材ごとに買取価格が決まっとるから
基本的にはどの支部に持ち込んでも同じなんや』
「えっ、そうなんですか?
あれ? 偶々というのは? うおっ」
『それはですね、サバミソ。
市場の相場や在庫数で、多少変化するって事なんですよ。
まあ、変わると言っても、基本価格が変わる訳ではなく
品薄な時は買取額の2倍、逆に余ってる時は半額~みたいな
増減があるって事なんですけどね』
「な、なるほど。
つまり、今回は品薄で増えたって事なんですね? うおっ」
『(ひそひそ)実はな、サバミソにロバやん。
(ひそひそ)これは内緒なんやけど、ギルドの買取価格って
(ひそひそ)卸売り用の販売価格から20%引いた額なんやで』
「「えっ!?」」
『確か、基本額が鱗で小銅貨36枚、皮で360枚やったかな。
んで、品薄で買取額が上がってたから増額で
鍛冶工房へ持ち込んだ時より高くなったんやな。
まあ、偶々や偶々。
・・・通常やったら、状態の良し悪しで
そっからさらに減額される事もあるしな。
今回のは状態ええから、減額は無しやけど
基本的にはギルド買取の方が安くなるんやで』
「あ、あの・・・アルファさん?
ひそひそ話をされてるつもりかもしれませんけど
普通に聞こえちゃってますので・・・。
いえ・・・まあ、ギルドとしましても
内訳に関して、別に隠してる訳ではありませんし
素材の買取価格も、普通に閲覧できますけど
さすがに、ギルド職員の目の前で
堂々とそういうお話をされるのは困りますよ」
『おっとっと。
こりゃ、ゴメンやで! リッちゃん!
そんじゃ、訓練場の手続きはこんだけやわ』
「はい、確認しますね。
時間は{明日の9時から17時}で、人数は{4名}ですね。
そして武具は{持ち込み}で{貸与無し}と。
それでは、使用料は大銅貨32枚になります」
ギルドの訓練場使用は、1名が1時間使用して大銅貨1枚。
正直、Dランクまでの冒険者からすれば
かなり高い価格設定なんですよね~。
まあ、仕方ないのは分かりますけど、一番必要なランク帯の
ひよっ子冒険者達が、気軽に借りれないってのは
どうなんでしょうね~。
ちなみに、練習用の武具の貸し出しもしてるんですよね。
装備品1つで、1日大銅貨1枚とられますけど!!
いやあ~・・・実にボッタクリ価格ですねえ~~~。
『ほいほい。(がさがさ)
(ぽんっ、ぎゅっ)んじゃ、リッちゃん、これ丁度やで。
(にぎにぎ)ちゃんとあるか確認してな~。
う~ん、リッちゃんの手はすべすべできれーやな~』
「もう、アルファさん・・・。(すすすっ)
荒れ放題の私の手なんか握っても仕方ないでしょ?
それに、またそんなからかうような事を言って・・・。
駄目ですよ? 他の職員さん達の中には
アルファさんのご冗談が通じない様な子も居るんですから
なるべく、そういうのは控えてくださいよ?(にこっ)」
「・・・・・・ご主人様~、用事は済んだのですから!
そんな、無粋なメガネ女に無駄な事していないで
{ミ・ケ・と・ご・主・人・様・の・愛・の・巣!!}へ
早く帰りましょうよ~~~(すりすりすり)」
「(無粋なメガネ女・・・いえ、確かに間違ってませんけど?
はいはい、いつも仲良しで羨ましいですわね!!
・・・あれっ? 羨ましい? ・・・・・・んんんっ??)」
『う~~ん、今日もまた振られてしもたか。
しゃあない、そんじゃまあ、用も済んだし、帰ろか』
(ドドドドドドドドドドド)
「『ん?』」
「(ぐわわわっ!!)ちょ、ちょっと! ま、ま、ま!!
あ、あ、はあはあ、アル、ふう、ファささ・・!!?」
『おっ!? なんや、マイクくんやないか、大丈夫か?
そんな急いでどないしたんや』
「(ぜえぜえぜえ)は、はい! だ、だ、大丈夫、です!
そ、それより、お、お願いしたいことが!!(はあはあ)」
「ちょっと!! ご主人様に、ハァハァしていいのは!!
ミケだけの特権ですのよーーーーー!!!?」
「「「えっ?」」」
『話進まんから、ミケはちょっと黙ってよーな。
ほれ、頭撫でたるから、大人しゅうしとけよ。(なでなで)
んで、マイクくんは今の内に息整えときや~(さわさわさわ)』
「ひゃんっ!? うへへへへへ(すりすりすり)」
うふっふふーーーーー!!
これですよやっぱりこれ!(ハァハァハァ)
どんな時でも、やっぱりご主人様はミケを可愛がるべきなんです!
(ぞくぞくぞく)駆け出し戦士さんの先程の無礼な言動なんぞ
もう、忘却の彼方へ消し去っちゃいましたわ~~~~~!!
「・・・ふう、お、おちつきました。すいません。
え、えっとですね、さっき会話が少し聞こえたんですけど!
明日、訓練場で訓練するんですか!?」
「えーーー、盗み聞きですかーーー?
それはどうかともがもがもがもが(ぎゅーーーー)」
『ミケは黙っとこうな~。
いやいや、ええねん! 気にしたらアカン! それでええんや。
別の事してても、耳だけは周囲をそれとなく探っといて
自分の利益になりそうな事は聞き逃さん!
それでええんやで、マイクくん。
・・・んで、明日やねんけどな、確かに訓練場使うで?』
「や! やっぱり! そ、それでですね!
お願いがあるんですが、僕らも一緒に参加させて貰えませんか!?
もちろん、自分達の使用料はちゃんと払いますし!
訓練の邪魔にならないように気をつけるつもりです!
ちょっと近くで訓練の様子を見聞きさせて貰えたらなって!!!
あ、あの! ご迷惑にはならないようにしますので!!
えっと、ど、ど、ど、どうでしょうか!?(ずずずずいっ!!)」
『おおう・・・ま、まあ落ち着き~や、マイクくん。
サバミソとロバやんの2人に、ちょっと基本教えるだけやし
別にたいしたことせーへんで?
既に冒険者として順調なキミらが聞いて、得になるんかも怪しいし』
「い、いえ! そもそも僕らも、基本って何の訓練もしてないんです。
多分ですけど、色々と為になりそうな話聞けたり
今まですっ飛ばしていた経験積めたり出来ると思います!!
ですので、お願いします!!」
「もがもがもが、もっにゅもっにゅもっにゅ(ちゅぱちゅぱ)」
『吸うなっ!?(ちゅぽんっ) ホンマ油断ならん駄狸やな。
・・・ま、まあ、それやったら別に俺は問題ないんやけどな。
2人も3人も4人も5人も大して変わらんし。
サバミソとロバやんも別にかまわん?』
「あ、はい、ボクは教えて頂く立場ですので、うおっ。」
「む、むしろ、おでが足を引っ張るかもしれないんだけど
そ、その時はすいませんなんだな」
「・・・(えっ!? 有りなの?)」
「はいはい!! ミケは!!
(つつつ~~~~)はんにゅぅううぅ!!!??」
うう・・・ご主人様には逆らえませぬぅ~~~。
ミケを翻弄しまくりで(つつつ~)しゅぅううううううう!!?
あっ、耳っ!? 耳の裏の付け根とか反則ででで!!!!!
はうあううああうあうあ!!!???(びくんびくんびくん)
「・・・何かミケ姉さんが白目むいてびくんびくんしてますけど
大丈夫なんでしょうか? うおっ。」
『いつもの事や、気にせんでええて。
そんじゃまあ、そう言う事でリッちゃん。
ゴメンやけど、追加で3人分の手続きしたってもらえるかな?
あ、マイクくん、手持ち無かったら立て替えよか?』
「いえ、さっき換金した分がありますし、大丈夫だと思います。
え、えっとリマさん、訓練場使わせてもらうのって
1人1時間で、大銅貨1枚でしたよね?
あれ? アルファさん達は何時間・・・8時間!?
け、結構がっつりなんですね。
(がさがさ)う!? た・・・足りるかな?
(チャリンチャリン)うん、うん、何とか大丈夫!」
「・・・・・・(あっ!!)」
『おっ、いけそやな。
そんじゃ、まあ明日の朝にここで合流しよか。
じゃあ、そんな訳でリッちゃん・・・』
「あ、あの・・・すいません、アルファさん。
アルファさんに折り入ってお願いがあるんですけど?
話だけでも聞いて頂けませんか?(ぎゅっ)」
『・・・・・喜んでーーー!!! (`・▽・´)キリッ』




