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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
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51 冒険者Aさんと素朴な疑問 ③

あらすじ:ロバやんは極限なカラテと無関係。

 飛ばない飛び道具も使えないし、乱舞も使えません。

 使えない! とか言ったらダメですよ!?

 ちょっと性能悪いだけ、ちょっと劣化なだけじゃないですか、ヤダー!!


視点:ご主人様力 (ちから)がEMPTY 大妖狸ミケニャンさん

『』:アルファさん

「ミケおねえさんは本当に甘えん坊さんなのですねー!」


「(すりすり)んっふっふー。

 エイトちゃん、覚えておくと良いのです。

 欲望は何よりも優先されるということを!!

 そしてご主人様ちからは無限大なのです。

 あっ! ご主人様っ!?

 ほら、もっとミケを撫でて下さっていいんですよ!?

 そう! そうですわ! えっへっへっへ(ごろごろごろ)」


「うん、もう何いってるかわからないけどわかったよ!

 わたしも、この間まではこの町で一番の宿屋さんが夢だったけど

 今はノースちゃんと一緒に力を合わせて

 {打倒!【ビアー】}が目標になったからね!」


『(なでなでさわさわ)ほー?

 やるなあ! エイトちゃん。

 夢がグレードアップしとるやん!

 しかも{打倒!【ビアー】}とかそりゃすごいな。

 ゼークスさんとこのノースちゃんと組むっちゅう事は

 複合施設にするんやなー。(なでなで)』


「(くんかくんか)伊達にこの【樫の木亭】で

 ツリーさんのお手伝いしてるわけじゃありませんね!

 いいですよ! いいですよ! 夢はでっかくたくましく!

 そそりたつようなビンビ(つーー、びくんびくん)ほわぁあああああお!!?」


「ん? ビンビ? そそりたつってなんだー?」


『わはは、なんでもないんやでー、エイトちゃん。

 叔父さんの宿屋を継ぐって夢は前から聞いとったけど、

 その調子でお手伝い頑張ってやー。』



は・・・はひぃぃい。


ご主人様ってばいきなりつーーーっとするもんですから思わず・・・。


ふーー、今日はサバミソに良い所見せようと、牧場にギルドにと頑張りすぎて


ご主人様ちからを使いすぎましたわー。


(ぎゅーーー、くんかくんか)補充補充っと、うっへっへへへ。


それにしても、ギルド行った後に、そのゼークスさんの鍛冶工房行って


ロー用の追加注文したり、何だかんだしてたらすっかり夜ですもの~。


そりゃあ、ご主人様に甘えたくもなるってものですよ~~~。



「あのう、アルさん、一つ聞きたい事があったんですが、うおっ。」


『ん~? どしたんやサバミソ。(なでなで)

 エイトちゃんもおるからあんまりアダルトな事はアカンで~?(にやにや)』


「えっ! あ、あだるとなこと!!? 聞きたいです!

 わたしも聞きたい!!」


『・・・お、おおう、まさかそっちが食いつくとは。

 エイトちゃんはおませさんやな~~。

 さっきのは冗談やで。

 悪いけど、こっちの空いた皿、台所におるツリーさんへもってってくれるか?』


「わかった! 任せて! 超任せて!!」


「え、えーと・・・ギルドでの事なんですけど、うおっ。

 ローさんを別の窓口で登録した後に

 ボクが新規登録してもらった窓口行ったじゃないですか、うおっ。」


『おー、確かにインちゃんの方で、ロバやんのクラス変更と

 サバミソとのパーティというかコンビ登録したな。

 んでから、リッちゃんの方で今度の指名依頼に追加したけど

 (なでなで)それがどうかしたんか?』


「いえ、何で別々の窓口でしたのかなーと思ったので、うおっ。

 あの時、アルさんも{今後の為に}って言ってましたし、うおっ。」


『・・・ほーーーーーー。

 ええとこに気付いたなー、サバミソ。

 っていうか、ホンマによう聞いとったなー。

 いや、マジで感心したわ。』


「えっ!? そ、そうですか? へへへ、うおっ。」


「ご主人様っ!(ぱんぱんっ)

 手が! 手が止まっ(つーーーーー)ほわぁああおおおう!!!?」


『(なでなで)せやなー。

 まあ・・・簡単に結論だけゆーとやな。

 インちゃんをギルドマスターへ押し上げようかと思っとるんやな、これが』


「えっ!? うおっ。」


『なあ、サバミソ。

 リッちゃん見ててどう思った?』


「え、えーと、最初は頼りになるベテラン職員さんって感じだと思ってたんですけど

 何て言ったら良いんでしょうか、その・・・疲れてるって印象を受けました、うおっ。」


『うん、せやな。(さわさわさわ~)

 それも正解の一つや。

 リッちゃんは実際疲れとる。

 肉体的にも精神的にもなー。』


「(すりすり)はっふぅ~~。

 あのメガネさんももっとくつろげばいいのにね~。

 でもご主人様は渡しませんから! 絶対にです!(むきーーー)」


『・・・その理由は簡単でな、ギルド内部で頼りにされすぎとるんや。

 ギルドマスターのブラボーのじーさんはなー・・・。

 外部との交渉に外交に情報の交換に・・・。

 うーん、無能でもなければ、仕事してへんわけでもないんやで?

 でもな、やってる事はどれも外向きすぎるんや。

 内向きの事は全部リッちゃんに任せすぎなんやなー。』


「(すりすりすりすりすり)ほっふぅ~~!!!

 全く、あのじーさんはほんとに全くダメダメさんですねぇ。」


『ま、リッちゃんは他所で言えば、サブギルドマスターって所やな。

 問題はリッちゃんが真面目すぎるというか、責任感強すぎるんやろうな。

 自分のやりたい・・・ってゆーか、未練を我慢しとるんや。』


「な・・・なるほど? 未練ですか、うおっ。」


『我慢しとるというか、せざるをえないんやろうなぁ。

 聡い分、自分がおらんようになったら、中が回らんって分かってまうんや。

 だから自分の未練を我慢・・・いや、もはや諦め・・・かな?

 そんな感じで、自覚は無いんやろうけど、進退極まっとるって俺は思っとる。』


「な、なるほど、それで、えっと

 ・・・イン・・・ディアさん? でしたっけ? うおっ。

 あの人を次のギルドマスターに押し上げて

 リマさんには未練を追ってもらうって事ですか? うおっ。」


『まー、そんなとこかねー。

 インちゃんは腹芸も得意やし、人を動かすのも上手いしな。

 何よりも、上にのし上がる気は満々やけど、名誉はいらんって性質がええよな。

 実にギルドマスター向きやわ。』


「ご主人様、地味にあの腹黒っ娘、気に入ってますわよねー。」



要するにあの腹黒の娘っ子って、ご主人様に似てるというか


(すりすりすりすり)通じるものがあるんでしょうね~~。


だからこそ、ご主人様もそこまでお分かりになるんで・・・(くんくんくんくん)


(ぱくっ、ぼがんっ!?)あぐぅっ!? ごふぅ・・え、えへへへへ。


お分かりになっちゃうんでしょうね~。



『いやいや、好みはやっぱリッちゃんやで!?(むぎゅっ「ぎゃー!?」)

 まあ、それはともかく、サバミソとロバやんが今後活躍してったらな

 担当したインちゃんも相対的に評価されるっちゅー訳や。

 期待しとんでー。』


「あ、はいっ! ばんがります、うおっ。」


「何だか分からないけど、あたしもばんがる! 超ばんがるよ!!」



ご主人様は、{周囲に迷惑をかけないで自分の欲望に忠実な人}とか大好きですしねぇ。


他にも{自分の真面目な性格のせいで燻ってる人}とか放っておけない性質ですし。


前者はサバミソに腹黒っ娘、後者はローとかあのメガネとか・・・。


そりゃちょっかいかけますよねー。


でも!! やっぱりご主人様が一番お好きなのは!!


このミ! ケ! で!! す!!! わよねーーー!!!(ふがふがふが)



『ちゃうでー。(にこっ)』


「ああん、ご主人様いけずです~。」



・・・ところで、ギルドの受付前で、ご主人様がローと賑やかに話してる時


「インディちゃんと気安くしゃべるなよおっさん!」とか


「さっさとどっかいけよダザオが!」とか、相も変わらず


殺したくなるような陰口叩いてる冒険者も居たんですけど。


それ以上気になったのは・・・・・・。


「イケメンとおじさんもいいけど、おじさんとおじさんもありね」とか


意味不明で不穏な会話が聞こえてきたんですよね。


何か「かけるの前と後ろにどっちを置くか」とかで揉めてたみたいですけど。


アレって何のことだったんでしょうかねえ・・・。


何となく、聞きたくもない会話を聞いてしまった・・・って気がしますわ。


あ!? ご主人様!! もう寝るんですの!?


じゃあミケもミケもーーーー!!!!

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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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