47 冒険者Aさんとスキルを覚えるのだよ!
あらすじ:信用問題に関わるので、あっさりクエスト放棄とか辞めて下さい(切実)
視点:今日はご主人様力 (ちから)充填で冴えている 大妖狸ミケニャンさん
『』:アルファさん
「スキル・・・ところでスキルってどうやって覚えるんですか? うおっ。」
冒険者となる事で得ることが出来る【神様の奇跡】の力は主に2種類。
いわゆる{クラス補正}と{スキル}ですね。
{クラス補正}は戦士系なら体力に攻撃力・防御力。
クラス毎に得られる奇跡は違いますし、クラスの{習熟度}を上げれば奇跡の力も強くなる。
さらに、上級クラスへクラスアップすれば、その奇跡も強力になるんですよねー。
{スキル}には、どのクラスでも使える【コモンスキル】に【クラス専用スキル】。
当然【クラス専用スキル】は専用だけあって強力ですけど
実は汎用性で言えば【コモンスキル】の方が断然上なんですよね。
ご主人様も【コモンスキル】多用されてますし。
それにしても、登録するだけで【神様の奇跡】を得られるとかお得なもんですね~。
『説明っしよう!
スキルを覚えるには、冒険者登録した時と同じ様に石版に触れ
ギルド側でスキルの登録を行う事によって習得が可能なのだっ!!』
「何です? ご主人様、それ。」
『何って、様式美に決まっとるやないか、ミケ。
まあ半分以上はノリでやっただけやけどな!』
「・・・さて、サーバクンさんは今、Fランクの{Lv}・・ええと{習熟度}が1の
【ソーサラー】ですので、こっちの3枚のプレートに載っている一覧の中から選んで下さい。
最初の1回のみ【ギルドポイント】も費用も必要ありません。」
「あ、はい、このプレートですね? うおっ。」
「サバミソー、こっちは【コモンスキル】で、これが【ソーサラー】の【専用スキル】ですよ。
で、これが・・・ほうほう【ソーサラー】用の【魔法スキル】の一覧ですね。
ふーん・・・【専用スキル】と【魔法スキル】は別々のプレートに分けてるんですね。
ミケも今更ながらに知りましたよ。」
「・・・・・・ええと・・・?????? うおっ。」
『まあ、多分見てもどれが何やらさっぱり分からんやろなー。
とりあえず、最初は【魔法スキル】の【アクアボール】を覚えといたらええ。
名前通り水の玉を作り出す魔法やな。
ある意味、サバミソには必須やし。』
「ご主人様もよく使われてますけど、便利ですよね、【アクアボール】。
どこででも真水確保できますし。」
『俺のは【コモンスキル】やから習熟度上げても、大きさとか威力は変わらんけどなー。
最大まで上げたけど、結局{習熟度=一度に作れる個数}やったしな。
でもな、【ソーサラー】のはちゃうで。
{習熟度}が1でも俺の2倍ぐらいでかい。
前に知り合いの魔法系クラスの人に聞いたんやけど、そっから派生があって
{氷系}と{水流系}の強力なやつもあるらしいわ。
ま、そこまで覚えるかはともかく、色々便利やからオススメやで。』
ご主人様がサバミソに魔法の腕輪を渡してらっしゃいますので
基本的には水分に関しては問題ないと思いますけど
例外は起こるものですし、何が起こるかわかりませんからね。
特に冒険中は予想外のアクシデントは日常茶飯事ですから
自力で水分を補える術は必要不可欠ですよね、やっぱり。
「わ、わかりました! それでは【アクアボール】でお願いします! うおっ。」
「・・・はい。
それではサーバクンさん、手続きを行いますので
登録の時と同じ様に石版に手を置いて下さい。」
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「そういえば、ミケ姉さんはどんなスキルを持ってるんですか? うおっ。」
『んんっ!? あれ? 言ってなかったっけ?
ミケは冒険者ではないんやで。』
「そうですよ、サバミソ。
ミケは【行者組合】で、ご主人様の従者として登録はされましたけど
あくまで従者なので、行者や冒険者ではないんですよ~。
ま! ミケは、大! 妖! 狸! ですからね。
自前の能力がありますので、そんなものは必要無いのですよ!
ヌホホホホホ!!」
「?? よくわからないですけど、ミケ姉さんはすごいんですね! うおっ。」
まあ・・・妖怪って、存在自体が超常現象みたいなものですし。
下っ端妖怪ですら【冒険者ギルド】で例えるとCランク以上の能力はあるんですよね。
それこそ、【大妖怪】ともなれば、【フソウ】の【仙人】と同類ですから
【亜神】というか、神域に片足突っ込んじゃって存在ですし、おすし!
そりゃー、大陸創造するくらいの神格の高い【大神】クラスならともかく。
クラスを司る程度の他所の神様から、何の力を得ろって言うんですか。
うん、得ろって良い響きですよね、得ろえろエロっ!!
・・・・・・そんなミケに仕えられてるご主人様はさすがですわ!!
さすごしゅ!!
むっふっふー。




