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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
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40 冒険者Aさんと初めての町巡りの感想

あらすじ:リースさんはあざとイン


視点:晩御飯も美味しく頂いて、ほっと一息ついたサーバクンさん

『』:アルファさん


『・・・・・・どんな感じや? サバミソ。

 それで水分補えてそうか?』


「えっと・・・あ、はい! 多分大丈夫だと思います! うおっ。

 すごいですね、この腕輪、うおっ。」



宿へ戻ってきてから、ツリーさんの作った晩御飯を美味しく頂いた後


アルファさんが持ってきてくれた腕輪を装着してみたんですけど・・・。


これって、水属性の魔法のアイテムなんでしょうね、きっと。


すごい! 肌は水分で潤うのに、装着したまま何かに触っても


触った物が濡れない・・・これってすごい便利なアイテムですね!


それこそ【リューグー】の人なら誰でも欲しがるような・・・・・・あれっ!?


そういえば【乙姫様】が似たような感じのアイテム身につけてたような・・・。



『おー、良かった良かった。

 いや昔な、【リューグー】行った時に【乙姫様】に似たような腕輪を献上しててやな。

 それの予備用として、余分に作った分を残しておいたんや。

 うんうん、これで問題解決やな、残しておいて正解やったわ。』



あ! やっぱりそうだったんですね!


【乙姫様】がいつもお肌ピチピチで元気なのは


アルファさんが作った魔法の腕輪の・・・・えっ!?



「えっ!? この魔法の腕輪ってアルファさんが作ったんですか!? うおっ!?」


『ん? あー、正解やけどちょっとちゃうかな。

 俺は知り合いの鍛冶職人に腕輪を作ってもらった際に

 保水の魔法を【エンチャント】で付与しただけやで。

 だから合作って呼んだ方がええな。』


「えっとですね、この大陸だと魔法付与なんかは

 錬金術師・・・【アルケミスト】の専売特許になってまして

 高ランクで修得できるスキルを使用して、初めてできるっていう技術なんですけど。

 {素養があれば誰でも魔法を覚えて使える}っていう大陸もあるんですよ。

 ご主人様はその大陸で【賢者】と呼ばれる人から教わってらっしゃるので

 割とあっさりとマジックアイテムを作ったりされてるんですよ。

 ・・・本来、その大陸でも簡単な魔法技術じゃないはずなんですが

 そこは、さすがご主人様! といった所でしょうか?

 まあ、その見返りとして、度々無茶振りされるようになっちゃったんですけどね。」



う、うーーーーん。


まだ数日しか一緒に行動してないですけど


色々聞いてて思ったのは、アルファさんって何気に多芸ですよね。


知識や経験の幅が広いって言ったら良いんでしょうか?


応用や活用がすごい?


・・・それにしても無茶振りする賢者さんですか、どんな方なんだろう。



『んー、無茶振り師匠の事は、とりあえず置いといてやな

 サバミソ、今日一日町を散策してみてどんな感じやった?

 やっぱり、キミは他種族・・・特に外見は獣人寄りの亜人やからな。

 ある程度、緩和できるようにこっちでも誘導はしたんやけど

 どーしても奇異の目で見る奴はおるからなぁ。

 どうや? ここで生活していけそうか?』


「・・・えっとですね、正直に言いますと、うおっ。」


『うんうん。』


「アルファさんと一緒だったおかげで

 逆に、思っていたよりも受け入れられてビックリなんですけど、うおっ。」


『へっ?』


「・・・まあ、そうでしょうね。

 言いたい事はよく分かりますよ。

 ミケはどっちかというと人間寄りの外見ですけど

 それでも、この町だけじゃなく他所でも、単独で行動してる時なんかは

 やっぱり、奇異というか畏怖の目で見られる事多いですからね。」


『え? ミケでもそうやったん?

 お前、あんましそんなん感じてなさそうやし

 てっきり気にしてないんやと思っとった・・・。』


「なっ!? なんですとーーー!?

 ご、ご主人様ーーー! ひどいですーー!!(がばっ!)

 ミケはご主人様にご心配をおかけしないようにと!

 (すりすり)我慢をして! (くんかくんか)我慢を・・・。

 我慢ん~(すりすりすりすりすり) うへへへへ。」



やっぱり、アルファさんの緩和効果が大きかったんですよね。


ミケねえさんがアルファさんに甘えたがるのって


ひょっとして、その周囲から感じる重荷やストレスの解消もあるんでしょうか。


僕ら【リューグー人】は、そういう習慣が無いのでわからないんですけど


ど・・・どんな感じなんでしょうか?


た、試しに僕もやってみたら怒られちゃうかな?



『・・・試しにやってみるか?

 せやな、んじゃこうして・・・(ぼすん)

 ほれ、横に寝転んでここに(ぽんぽん)頭置いてみ?』


「え? いいんですか? では、(ごろん)こ、こうですか? うおっ。」



ベッドの上に座った、アルファさんの横に僕が寝転がって


その太ももの上にそっと頭を置いてみました。


すると、アルファさんが僕の頭をそっと撫でてくれてます。


・・・暖かい・・・今まで感じた事の無い不思議な感じです。


言葉にするのが難しいですけど、すごく落ち着いて・・・ついて


だんだん、だん・・・だ・・・んと・・・。



「あ”あ”~~!! ご主人様の膝枕!!(だんだんだんだん!)

 み、ミケも!! ミケもーー!!(じたばた!)」


「ふぁっ!? はうあう、うおっ。」


『おいおい、ミケ~。

 せっかくサバミソがうとうとしとったのに、起こしたったら可哀想やろー。』


「だ!? だけども!! ですけれども!!!

 ううううううううううううう!!!!(だんだんだんだん!)」


『だーーー、もう、分かった分かった!

 じゃあ、先にサバミソを部屋へ運んでからや。

 悪いなー、サバミソ。

 今日は初めての事だらけの緊張しっぱなしで、もう疲れたやろ?

 観想の続きはまた明日、朝飯でも食いながらゆっくり聞かせてくれな。』


「あ・・・ふぁい、うおっ。」



はは・・・やっぱり、気付かれて・・・たんですね。


表情に・・・出ちゃってたん・・・でしょうか・・・ふわぁ。


というか、僕に・・・・表情って・・・あ・・・る・・・んで・・・。



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「(なでなでなで)あふぅ。」


『ミケ、お前なあ、年上で先輩やねんから、ちっとは融通したれよー。』


「え~? してるじゃないですか~(すりすり)

 あっ、ご主人様っ! 手が止まってますわよ?(ばんばん)

 もっと! もっと!! ミケを甘やかして下さいませ!!」


『・・・はあ、あのなぁ・・・まあええけど。(なでりなでり)

 俺も気はつけとるけど、お前もちゃんとサバミソに注意払っとけよ。

 【リューグー】から出てきたからには、何か影響あるやろうしな。』


「はふぅ~、分かってますよぅ、ご主人様~。

 【リューグー】は{特殊な結界}で覆われて、時間の歩みが違いますし。

 【リューグー人】は{神の祝福}で環境に適応するように変化した種族。

 それが、(すりすりすり)結界の外に出てきたんですし~。

 体調や精神面に何かしらの影響が出てもおかしくないですしね~~。」


『そうや。(なでりなでり、なでりなでり)

 まあ、分かってるならええんや。

 いきなり、体の部分が動かんようになるかもしらんし

 外界の時間の流れに体が適応して、突然老化するかもしらん。』


「(くんかくんか)まあ、どちらにしましても(すりすりすり)

 しばらく様子見するしかないんじゃありませんか~?」


『ま、今の所はそれしかないやろな。

 ・・・それにしても、お前やっぱり甘えすぎなんちゃうか?』


「そんな~。」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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