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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
395/401

395_冒険者Aさんとアリ討伐隊 ③

==========================================

あらすじ:今回はコンビ農園の兄弟が

     共同で屋台を手伝っているようです。


視点:アリ討伐隊の副隊長の1人 キロールさん

『』:アルファさん

==========================================


《創世新暦1665年 前秋 第3週 水曜日》


◆巨大アリの巣穴◆



(ガンッ! ガッ、ガッ!!)


「横からも来るぞ! 注意しろ!」


「はいっ! …っつぅ!!

 こ な く そ~~~!!!」


(ギギギギギギッ)


「よし! そのままだ! スンチ。

 メトー! 横から行け!」


「了解っ! くらえっ!!!」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「おう、ご苦労さん。

 俺とミルで警戒しとくから

 2人共、少し休憩しとけ」



(ヨロヨロ…ドサドサッ)


「ひぃ…ようやく一息入れれるぜ。

 にしても、さっきのはヤバかった~」


「……ま、そうだね。

 何か他のより一回りでかかったし

 明らかに強い個体って感じだった」


「だよな~?

 俺も守りを強化してもらってたのに

 危うく吹っ飛ばされるとこだったわ」


「うん、よく堪えれたね、スンチ。

 おかげでとどめをさせたよ」


「へへっ、そうそう!

 もっと感謝していいんだぜ~?」


(ゲラゲラゲラ)



「(ジー)…あいつら。

 休憩って言っても油断して良い訳じゃ

 ないんだけど、わかってるのかな」


「まあ、そう言ってやるなって、ミル。

 あいつらだって、そのぐらいは

 身に染みてわかってるだろさ」


「キロールさーん。

 むしろ、何回もそれ経験してるから

 本気で心配なんじゃないですか~。

 その内、怪我じゃすまないかも

 しれないでしょ~?」


「……まあな。

 今までが何とかなってたから

 余計に油断してるってのはあるかもな。

 ま、そこら辺は帰ってからの話だ」



 俺の率いてる分隊Aは全員で4人。


 中央の一番でかい巣穴は本隊に任せて


 俺達はそこに繋がる横穴の掃除だ。


 この3人は町の住民としても知ってるし


 こいつらが冒険者になりたての頃からも


 俺の木材集めの護衛として


 ちょくちょく連れまわしてたから


 性格も強さも大体把握はしている。


 ま、基本的に俺は、冒険者としては


 あまり活動してないからな。


 いつの間にか、ど素人だったこいつらが


 俺と同じ{Cランク}になってて


 ちょっとびっくりしたもんだ。


 …で、気になって聞いてみたんだが


 こいつらはこの先も町に残るらしい。


 大抵の奴らが外に行っちまうのに


 珍しい奴らだ。



「キロールさん。

 予定通りとは言っても、やっぱり

 横穴の方も結構来るもんなんですね。

 もう9匹…でしたっけ?」


「そりゃそうだ。

 あいつらだって必死だからな。

 メインの通り道が被害大きかったら

 横道に抜けてくるもんだ」


「ですよね…。

 う──…まだまだ来るのかなぁ」


「………」



 9匹……9匹か。


 早朝から討伐を開始して昼過ぎで9匹。


 ……何か少なくねえか?


 本隊が討伐してる速度にもよるけどよ


 本気で迎撃する気なら、もっと横穴からも


 来ると思ってたんだがな。


 ……こりゃ、ひょっとするとアレか?


 その可能性もあるって言われてた


 攻撃性の低いアリのパターンか?


 その場合なら、迎撃はそこそこで


 反対側の西側の巣穴から


 女王アリを逃がしてるのかものな。



「(ハッ)んっ! キロールさん!

 追加で2匹近づいて来てる!」


「おうよ。

 おら! スンチにメトー。

 休憩は終わりだ!

 ミル! 強化スキルの効果は?」


「まだ30分以上はもつはずですけど」


「30分か…微妙だな。

 今の内にかけなおしてやってくれ!」


「はい! ほら2人共!

 こっち来て、早く!!」


「「あ、ああ!」」



 うーむ。


 ランクは上がったみたいなんだが


 まだまだ危なっかしいんだよな、こいつら。


 ……にしても、迎撃に2匹か。


 こりゃ、ますます時間稼ぎかもな?


 …ま、それならそれで良いんだけどよ。


 俺達も殲滅しに来てる訳じゃねえし。



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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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