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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
388/401

388 冒険者Aさんと魔法とスキル ③

==========================================

あらすじ:ライムグラスさんが思いついたので

     答え合わせをするようです。


視点:何となく気づいた サーバクン・ミーソットさん

『』:アルファさん

==========================================


《創世新暦1665年 前秋 第3週 月曜日》


◆宿屋【樫の木亭】食堂◆



「要するに、こっちの茶こしが{魔法}で。

 こっちに並んでる急須とかポットが

 {スキル}って事ですよね?」


『(ニコッ)せやな』


「そうなんだ!?」


「あ…やっぱりそうなんですね、うおっ」


「(ニコッ)では、ライス。

 なぜ、そう思いましたか?」


「えっと…ですね。

 そのお湯が【マナ】なんですよね?

 魔法とかスキルの元になってる」


「そうですね。

 万物の源と言われています」


「それで、スキルって言うのは

 確か神様のおかげで使えるんですよね?

 そのポットみたいに、中身が用意されてて

 お湯を注ぐだけで、その飲み物を

 淹れられるのと同じで…」


『(ウンウン)せやせや。

 よーわかっとるやん、ライス』



 ボクも前にアルさんに教わったから


 そこまでは、多分そうなのかな~?


 とは思ってたんだけど


 こっちの茶こしの方がわからない…。


 ライスさんはそっちもわかってるのかな?


 う───ん……?


 そもそも{魔法}って何なのかな?



「えっと、それで…。

 茶こしの方は自分で中身を用意すれば

 何でも淹れれるって事ですよね?」


「あ、そっかー。

 もう決まってるのと

 自分でできるって事かー。

 ……うん? んんんん?」


「え? それって……、うおっ」



 それだと、魔法で同じことができるなら


 スキルって何の意味があるんだろう?



「あ、うん、2人共疑問に思うよね、それ。

 …で、モブコやサバミソ君も思ったでしょ?

 じゃあ魔法の方が良いんじゃ…って。

 アタシも最初そう思ったよ」


「(ニコッ)なるほど。

 最初…という事は、その答えは

 気が付けた…という事でしょうか?」


「えっ? そうなの!?

 ライス、本当っ!?

 えええっ!? ライスが!?」


「(ピキッ)……ねえ、モブコ。

 さっきから聞いてると

 もしかしてアタシの事

 バカだと思ってない?」


「えっ!? そんな事ないよ。

 私と同じぐらいだとは思ってるけど」


「それって、どっちなのよ…。

 まあ、今はそれ置いとくとして。

 ユキ姉さん、アタシはその違いは

 主に手間と強さだと思いました」


「手間?」


「強さ…? うおっ」


「(ニコッ)はい、そうですね」


『(ニコッ)わははは!

 ところで、それはええんやけど。

 お湯冷めるから、飲みながら

 答え合わせといこか~』



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ズズズズ~~~~、カチャカチャ)


「…ほわ~~、おいしい」


『ふはー、食後の一服はたまらんな~。

 サバミソ、火傷せんよーにな~?』


「(チビチビ)はい! でもボクも最近は

 結構熱いの飲めるようになってきました!

 濃い味はまだちょっと苦手ですけど、うおっ」


「私はやっぱり、お砂糖とミルク入り~~」


「(ゴクン)……モブコって本当

 飲み物に何か入れるの好きよねー。

 ……あ、そうだ、ユキ姉さん。

 つまり強さってそういう事ですよね?

 追加で入れるお砂糖とかミルクが

 神様が追加してくれてる力? みたいな」


「(ニコッ)ええ、そうですね。

 神様がお茶自体の濃さや甘さ等を調整して

 最初から用意してくれているんですよ。

 それも、段階的に複数用意してあって

 …所謂、スキルの{Lv}がそうですね」


「あ、なるほど…スキルのLv…」


「………?」


「えっと? うーん? うおっ?

 ……つまり…そういう事? うおっ」


『おっ? サバミソも理解できたんか?』


「あ、はい、えっと…まとめると。

 つまり、こういう事ですよね? うおっ。

 そのポットに最初から決まった量の

 お茶とかミルクとか砂糖が入ってて

 お湯を入れるだけで、その味が出せるのが

 {スキル}って事ですよね? うおっ」


『(ウンウン)せやな~』


「……………」


「…えっと、それで、ポット1つ1つは

 中身とか量とかが違ってて

 それが、それぞれスキルの違いとか

 Lvの違いって事…ですよね? うおっ」


「(ニコッ)ええ、そうですね。

 その認識で合ってますよ。

 よくできました、サバミソ」


「はい! えへへ…、うおっ」


「……うーん…?」


「…で、モブコ。

 さっきからあんたは

 何をうんうん唸ってるのよ?」


「………ん───何かそれって…」


「それって?」


「まるで、お料理屋さんみたいだよね!!

 メニューに料理とか載ってて

 そのお金出したらお料理出てくるとことか!

 高いのだったら、お料理もすっごいとことか!

 ま、私は食べたことないんですけどね!

 いつかは食べてみたいです!(ムフー)」


「あ…うん、そうね。

 だけど、あんたそんな性格だったっけ。

 …あ、いやそんな性格だったわ」


「あー…お料理屋さん! なるほど! うおっ」


『(ゲラゲラ)わはははは! せやな!

 モブ子ちゃんらしくてええやんか。

 わかりやすくそんな感じやな~』


「(ニコニコ)そうですね、お師様。

 実にモブコちゃんらしい回答だと思います」


「……あれっ? ひょっとして私って。

 そんなに食いしんぼうって思われてる?

 えっ? えっ?」

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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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