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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
38/401

38 冒険者Aさんと素朴な疑問 ①

あらすじ:お腹で履くパンツ、略して腹パン! ドゴォ


視点:ちょっと表面が乾いて元気がなくなってきた サーバクン・ミーソットさん

『』:アルファさん


(ザッパーーーーーーーン、ボタボタボタボタ)


『・・・・・・どや? サバミソ。』


「(ぴちぴち)ふうっ! 大丈夫です! 元気になりました!

 ありがとうございます、うおっ。」


「あー、よかった~~~~~。

 急に力が抜けたみたいにしゃがみこむものだから、何事かと思いましたよ。」


『いやあ~、すまんな、サバミソ。

 頭部が魚ってことは乾きに弱いだろうって事を気にするべきやったわ。

 俺もまだまだそこら辺の気ぃが回らんなあ・・・。』


「い、いえ! 僕の方こそすいません、うおっ。

 本来、体質に関しては僕の方から言わなければならないはずなのに

 すっかり楽しんじゃってて、忘れてましたので、うおっ。」



うう・・・我ながら不甲斐ないです。


自分の事なのに頭からすっかり飛んでました。


今日は朝から色々見て周ってて、見るもの全てが感動的で


子供みたいにはしゃいじゃってました・・・。


でも、実際アルファさん達から見たら子供みたいなものなんでしょうね。



「まあ、楽しかったなら仕方ない!

 サバミソ、今度からは遠慮なく言うんですよ。

 ミケがご主人様に甘える時の様に!

 そう! ミケがご主人様に!! こう!!!(がばっ)

 (きゅぴーん! ぐわしっ!)もがもがもがもが!!?」


『(ぐぐぐぐぐっ)・・・まあ、この駄狸はともかく

 遠慮はいらんってのはホンマやからなー。(ぎりぎりぎりぎり)

 それにしても水分補給か、毎回水ぶっ掛けるのも効率悪いしな~。』


「あうっ、ご迷惑をおかけします、うおっ。」


『(ぽいっ)ええから気にすんなって。

 ・・・おっ、ええこと思いついたわ。

 アレの応用が効くな、宿帰ったら早速試してみよか。』


「ぐぬぬ・・・ご主人様ー!

 狩りでは全然お使いにならないのに、ミケには容赦なくお使いになりますよね!?」


「えっ!? うおっ。」



使うって、何か使ったんでしょうか?


確かに一瞬アルファさんの手が光ったような気もしますけど。


狩りって事は冒険者のスキル・・・ですかね?



『あー、これか?

 ほれ(きゅぴーん! ぐわしっ!「ぐわーーー。」)こういう技でな。

 別の大陸の【マーシャルアーツ】に所属してる時に身につけたスキルなんや。

 光ってる間の技の受付時間が非常に短くてな、中々発動タイミングが難しいんやわ。』


「(ぐぎぎぎぎぎ)ほぐわーつ!? ご・・・ご主人様!! ギブギブ!!(ぱんぱんぱん)

 ・・・・うう、酷いですよー、ご主人様ーー!」


「あ・・あの、あんまり暴力は良くないかと思いますよ、うおっ。」


「そうです! 良い事言いました!! 今、サバミソが良い事言いましたよ!!!

 ご主人様! そうしましょう!! ミケには特に優しくしましょうよ!!!」


『・・・何やったら【ブレーン・クロー】から【クロー・スラム】へ繋げて

 そのまま【スラム・バスター・ボム】でトドメ刺してもええんやで?

 ・・・・・・なあ、ミケ? 俺は優しいよな?(にこっ)』


「はうっ!? も・・もちろんですよ~~~!

 いやだな~~、え・・えへへへへへ。

 ご主人様の優しさはミケがよーーく分かってますってば~~~!!」



えーっと・・・これはこれで仲が良いって事でいいんでしょうか。


うーーーーん、僕にはまだ感情の機微や関係なんかは見てもよくわからないですね。


・・・でも、それよりも。



「あ、あの・・・アルファさん。

 1つ疑問なんですけど、うおっ。」


『うん? どうかしたんか?』


「今使ったスキルですか? 他の大陸でって言ってましたけど

 昨日行った【冒険者ギルド】とは別なんですか? うおっ。」


『せやでー。

 前にも言ったかも知らんけど、この世界の大陸は{神様が創った}もんや。

 んで、大体どの大陸にも{神様の恩恵を与えてくれる何か}ってのがあるんや。

 それは{クラス}やったり{スキル}やったり{アイテム}やったり色々やな。

 その{手続きを行ってる組織}が【冒険者ギルド】や【マーシャルアーツ】ってわけや。

 ちなみに【フソウ】やったら【行者組合】ってのがあるんやで。』


「【リューグー】の場合ですと、【リューグー人】全員に恩恵与えてるので

 多分ですけど、組織とかは無いかもしれませんね。

 そもそも、モンスターが出現しないらしいですから必要なさそうですし?」


『まあ、そういった神様の許可受けた組織で手続きして

 初めて{クラス}や{スキル}なんかの恩恵を得られるって訳や。

 あ・・・そや。

 この大陸ではまだ見とらんけど、神様の許可受けてない非合法な組織が

 詐欺行為してたりする事もあるから、そこは注意しーや。

 そんな所に属したら、何も得られんと、金だけ吸い上げられてまうでー。』



なるほど?


でもそれって、つまり色々な大陸で神様の恩恵を頂ければ


それだけ強くなれるって事ですか?


・・・あれっ?



「アルファさん、もし神様の恩恵を頂いた後で、他の大陸へ行った場合って

 前に貰った恩恵はどうなっちゃうんですか? うおっ。

 消えちゃわないものなんですか? うおっ。」


『おー、ええとこに気づいたな。

 まあでも、それはやな{場合による}としか言えんのやなー、これが。』


「{場合による}・・・ですか? うおっ。」


『まあ、神様同士にも付き合いとか仲の良さとかあるしな。

 優遇してもらえる所と、アカン所が有るんやわ。

 外から中は無理やけど、その逆は可能とかな。』


「えーっとですねー、あー、サバミソ本人がその良い例ですよ。

 神の恩恵を受けて変化というか適応した種族である【リューグー人】が

 大陸の外へ出ても姿が変わる事もなく、種族特性が消えた訳ではないでしょ?

 でも、外から【リューグー】を訪れたただけの人に恩恵が与えられる事は無く

 その姿が変化する訳でも、特性を得る訳でも無いって事ですね。」


「あ、確かにそうですね、うおっ。」


『この大陸の神様と【フソウ】の神様は割とご近所やし、仲もええらしくてな。

 【冒険者ギルド】と【行者組合】ってのは基本システムがほとんど同じなんや。

 毎回その国ごと町ごとで、所属の変更は必要にはなるんやけど

 実は蓄積された【ギルドポイント】ってのは共通なんやで。

 まあ、この大陸だけやのうて、他にも幾つもの共通の大陸があるんやけどな。』


「【フソウ】は神様が数え切れないほどに多すぎますしねー。

 10月になったら【イヅモ】の地に【フソウ】中の神様だけでなく

 近辺の大陸の神様まで大集合して、会議と言う名の飲み会・・・。

 通称【神様フェスティバル】が開催されてますし

 そりゃあ横の繋がりも広まるってものですよ。」


「か・・・【神様フェスティバル】ですか、想像もつきません、うおっ。」


『ちなみに、ポイントが共通でも当然ながら色々と制約はあるんやで。

 例えば(きゅぴーん! ぐわしっ「またぬわああああ!?」)

 この{スキル}とかもそーやなー。』

 

「(ぱっ)・・・はひー、酷いですようご主人様!

 ミケで試さないで(なでなでなで)はふぅ~ん・・・な、なんでもないですわ!

 これです! これなんでふ~~~。」


『これは、大陸・・・とゆーか【コロッセウムランド】って大きい島があってやな。

 そこには名物の{巨大闘技場}があって、それを中心とした都市があるんやわ。

 んで、管理任されとる【マーシャルアーツ】って運営組織で修得できるんやけど

 まあ、そこら辺は長くなるから、その話はまた今度な。

 ・・・でやな、【マーシャルアーツ】で修得した{スキル}を外へ持ち出すには

 基本的に2年に1度行われる【コロッセウムチャンピオンシップ】に出場して

 {対人戦}か{モンスター戦}で{上位3位}以内に入らんといかんわけや。

 そういう制約と言うか神様の決めたルールがある訳やなー。』


「えっ!? という事は、アルファさんはその大会で?

 そ・・・そんな武闘派の人だったんですか!? うおっ。」


『うんにゃ、ちゃうでー。

 {基本的に}ってだけで、それ以外の方法もあるっちゅー訳や。

 でも、別に非合法な事じゃーないんやな、これが。

 ま、それもまた今度って事でな。

 そんな感じで、制約があるおかげで、誰も彼もって訳やないんやわー。』


「ところでご主人様、雑談もいいですけど、もうそろそろ行きませんか?

 (すっ)サバミソにはこの濡れタオルで頬っかむりでもしておけば大丈夫でしょ。

 帽子が被れれば良かったんですけど、さすがに頭の形が違うから難しいですしね。」


「(ぺとっ)あっ、これ気持ちいいです、ありがとうございます、うおっ。」


『おっしゃ、そんじゃボチボチ行こかー。

 今日の予定は後1箇所だけやしな。

 サバミソも無理したらアカンで。』


「はいっ! うおっ。」



うーん・・・でも、何でしょうか・・・。


さらに疑問が増えただけのような気もしないではないです?


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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