表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
376/401

376 冒険者Aさんと野営中の調査隊 ④

==========================================

あらすじ:マイクさん達一行は無事に

     拠点に戻ってこれたようです。


視点:食事も終えて一息つけた ケベックさん

『』:アルファさん

==========================================


《創世新暦1665年 前秋 第2週 木曜日》


◆拠点候補地 キャンプ場◆



「へ? あのキノコって

 その辺で生えてたやつじゃねえの?」


「え? 違うよ?

 アレはアルファさんが栽培してた分だよ?

 確か【タマゴタケ】って名前だったと思う。

 …あれ? 私言わなかったっけ?」


「いや、{採ってきた}としか聞いてねえ。

 まあ…別にいいんだけどよ…。

 実際、食いてえって訳じゃ無かったし。

 食って大丈夫だってんなら、問題ねえ」


「あ……ごめん、ヤンキ。

 僕はモブコから聞いてたんだけど

 2人もてっきり聞いてると思ってて

 言ってなかったな…あ、あはは」


「何だよ…聞いてたのか。

 ま、いいけどよ──」


「あ、あはは…。

 あれ? そういえばケベックさんは?」


「ああ、ケベックは今、テントだよ。

 地図と併せて、報告する内容まとめてる。

 焚き火だとどうしても暗いからね」


「あ──なるほど。

 ランプとかの灯りじゃないと

 書き物とか難しいですもんね。

 …手伝わなくてよかったのかな」


「あー、大丈夫だって、モブコ。

 任せといたら良いさ。

 あいつ、そーいうの得意みたいだし」


「………へえ~(ニマー)」


「……んだよ? その生暖かい目は」


「え? いやいや~。

 ヤンキさん、いっつもケベックさんに

 割りと小言と言うか、愚痴ってますけど。

 実は結構認めてるんだな~…って」


「ぷっ! は、ははは!」


「…そりゃ、俺だって認める所は認めるぜ?

 書類関係とか知識に関しては特によ。

 単に、普段は頼りねえってだけだ」


「んっふっふ~、そうなんだ~?」


「……ちっ」


(ザッザッザッ)


「おっ? 何々~!?

 何か楽しそうだけど、どうしたの?」


「何でもねえよ!」


「はは…お疲れ様、ケベックさん」


「もう終わったのか? ケベック」


「まあね~」



 何か知らないけど、僕が居ない間に


 話が盛り上がってたっぽい?


 ま、暗いよりは良いよね。


 さて、それじゃ、まとめた内容を


 パパッと話し合っちゃうか~!



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「…で、この地図だとこの辺とここ」


(クルクルッ、トントントン)


「ん…なるほどな。

 じゃあ範囲としてはそんなに広くないな」


「…それって、良かったって事だよね?」


「まあなー。

 下手に道の反対側まで巣が広がってたら

 討伐するのに相当やっかいだったからな。

 何十人必要になるんだって話しだ…」


「だね」



 結局、事前に聞いていた話と


 僕達が今回調査した分から考えると


 巣穴の分布はこの拠点から更に東側。


 地上の穴の向きも、全部そっちからだった。


 何で道の反対側の山側じゃなくて


 海岸側に巣穴作ってたのかは知らないけど


 こっちとしては範囲も狭いし


 対処がし易すくなるからありがたい。



「まあ、何にせよ僕らの仕事はここまでだ。

 アリの掃討は、多分別の人達だろうしね」


「えっ? そうなの? マイクさん」


「そりゃそうだろ、モブコ。

 俺達、何だかんだ言っても

 まだDランク冒険者なんだぜ?

 案内とかぐらいだったら

 参加させてくれるかもしれねえけどなー」


「あっ、そっか。

 そりゃあ、そうですよね~」


「ま、そう言う事。

 とにかく僕達は、無事にギルドへ戻って

 調査結果を伝えれば良いのさ」


「そーそー。

 この調査クエストって、指名な上に

 実は結構、報酬大きいんだよ?

 他の人達にもお仕事回さないとね~。

 何事もほどほどが一番ってもんだよ。

 うんうん!」



 そう、僕達の場合は特にね~。


 僕達って、結構アルファさんと話してるし


 色々と教えてもらったりもしてるから


 実は、ちょっと悪目立ちしてるんだよね。


 ギルド職員の人達からは評価してもらえてるけど


 アルファさんをよく知らない他の冒険者達からは


 あまり良い目で見られてないんだよな…。


 露骨に嫌がらせをされるほどじゃないけど


 陰口は結構聞くんだよね~。


 と言うか、多分アレって


 わざと聞こえる様に言ってるよね。


 ……ま、良いんだけどね、別に。


 くだらない事に無駄な時間使ってるな~


 としか思えないんだよね、最近は特に。


 …これって、アルファさんの影響かな?


 嫌味とか全く意に介さないもんな、あの人。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ