表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
367/401

367 冒険者Aさんと楽器を選ぼう ②

==========================================

あらすじ:ガラス製の風鈴は好評だったようです。


視点:少しは演奏経験あり ライムグラスさん

『』:アルファさん

==========================================


《創世新暦1665年 前秋 第2週 木曜日》


◆町付近 南西の森◆


『まー、それはそーとして。

 こっちの金属の風鈴はともかく

 ガラスのは楽器やあらへんで?

 当然、すぐ割れるしな!』


「ですよね…」


「まー、楽器は他にも用意してありますので

 色々とお好きに試してみて下さいな」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「太鼓は島にもあったで

 おらでも叩けるずら~」


(ポコポコポコポコ♪)


「あははは! おもしろいでヤンスね!

 ふったらシャンシャンでヤンス!」


(バタバタ、シャンシャンシャン♪)


「~~~あははっ!」


(タンタン♪ ピョイピョイ、タンタン♪)



 ははっ、普段大人しいサクちゃんも楽しそう。


 ……あ───、何か孤児院思い出すなあ。


 孤児院はいつも貧しかったから


 ご飯はあんまり食べれなかったし


 本だって字の勉強用のが少しあったぐらい?


 だから、遊ぶ道具って全部手作りなんだよね。


 院長さんがいくつか楽器作ってくれてからは


 アタシ達も夢中になって作ったっけ。


 …ま、拾ってきた木片並べただけの物で


 カンカン叩いて騒いでたりとか


 紐で結んだ石を打ち鳴らしたりもしたっけ?


 アレって、石によって色んな音が出るんだよね。


 う───ん…今思い出してみても


 アレは楽器なんて呼べる代物じゃなかったけど


 みんなでワイワイ騒ぐのは楽しかったかな。



「(ニヘニヘ)はあぁぁぁ、来て良かったわ~。

 日々の疲れが吹き飛ぶわ~~~はふぅ…」



 ……うん、あっちは見なかった事にしよう。


 リマさんも楽しそうでヨカッタナー。



「まー、至福のメガネさんの事は置いとくとして。

 やっぱり、弾いたり吹いたりする楽器じゃなく

 叩くだけとか振るだけの方が良さそうですわね。

 ご主人様~?」


『わははは! せやな~。

 1人で演奏するんやったらともかく

 みんなで鳴らすんやから、単純な楽器でええ。

 とにかく、楽しく騒ぐんが目的やしな~』


(チャッ、ベベン♪ ベンベンッ♪ ベンベン♪)


「わわっ? 先生、手際良い~~~!?」


「んだ、弾き慣れてるって感じがするっぺ」


「(キラキラ)ととさま、すごい!」


「……それにしても珍しい楽器ですね。

 三弦なのに…革張りの三味線とも違っていて

 胴は琵琶型ですし…お師様のお手製ですよね?」


「えっ? アルさんが作ったんですか? うおっ」


『(ケラケラ)わはは、せやで~~。

 まー、木で彫って防腐剤塗っただけのもんやから

 本職の人らみたいなええもんや無いけどな~。

 弦の本数も単純に3本で柱も2つだけやし』


(カッ、ベベンベンッ♪)



 うんん? {ゲン}とか{ハシラ}とか


 よくわからないけど、十分凄いと思う……。


 少なくとも、アタシ達が昔作った


 楽器もどきとは全然違うのは確かだもん。


 …本当、先生って料理だけじゃなくて


 何でも作っちゃう人だよね……。


 まあ……いつもの…毎回の事だし?


 あはは──うん、いいかげん慣れてきたかな。


 よし、気にしないでおこうっと。


 でないと…{先生の弟子}って肩書きが


 どんどん重くなってきちゃうしね。


 あははは────はあ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ