359 冒険者Ａさんと素朴な疑問 ⑨
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あらすじ：男女混合のパーティには色々と問題があって
ヤンキさんはそれで酷い目にあったようです。
視点：農園から帰ってきて夕食前に準備中 ライムグラスさん
『』：アルファさん
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《創世新暦１６６５年 前秋 第２週 木曜日》
◆宿屋【樫の木亭】部屋内◆
（ゴソゴソ、ガサガサ）
「（ピタッ）あれ？ そういえば先生」
『んー？ どしたんや、ライス』
「いえ、ギルドで出してる｛調査クエスト｝って
推奨ランクは別として、そもそもの話
そこの支部に登録してないと
ダメじゃなかったでしたっけ？」
『せやでー。
ギルドで扱う情報全ての
信用度に関わってくることやからな～。
基本的にはアカン事になっとるわ』
「ですよね？」
『…まー、Ａランクは別やけどな。
他にも推薦状持っとる
みたいな例外もあるんやけど。
それがどーかしたんか？
ライスの登録はそのまま残っとって
この間更新したから問題あらへんで？』
「（ブンブン）あっ、いえ、アタシじゃなく。
そういえばその辺りって
ウラさんは大丈夫だったのかなって…」
い、いや、確かにこの間。
それはそれで驚いたけど…。
だって、アタシって大怪我したのが原因で
半分引退みたいな感じになってたし。
絶対もう、登録消されてると思ったんだよね。
…聞いた話だと、届出とか無しで
一定期間何の活動もしてなかったら
冒険者としての情報はそのままだけど
支部からは登録消されるらしいのよね。
考えたら、それはそうだ。
だって、支部としては実働できる人数は
把握しなきゃいけないんだし。
それを本部に伝える義務だってあるだろうし。
でも、リマさんは、事情知ってたのに
モブコがまだ頑張ってるから
もしかしたら復帰するかもって
届出して、登録残してくれてたんだよね。
本当、リマさんに感謝！！
…で、それはそれとして。
あのマリさんのとこのお騒がせ姉弟。
また連れてけって騒いだらしい。
結局、ダメって断られたらしいんだけど
多分、そこら辺の登録関係が原因よね？
何かたまにクエスト受けてるみたいだけど
あの２人だったら、討伐しかやってなさそう。
マリさんから事前に聞いてなかったら
調査クエストの為に支部登録なんて
絶対やってなさそうだもの…。
まあ、推薦でもいけるみたいだし？
それなら、やろうと思えば
マリさんの推薦ってことで強引に
できなくもなかったんだろけど…。
ウラさんの場合、どうなのかなって。
まさか、先生が強引に推薦とか。
いや、そんなまさか…まさかよね？
『あー、そーゆー事か。
わはは！ 問題あらへんでー。
タケちゃんから来るって聞いとったから
事前に登録の準備はしとったんやわ。
んで、２人が到着した時にささっと終了。
丁度、リッちゃんもおったしなー』
「ああ、なるほど！ そうだったんですね！」
よ、良かった───！！
さ、さすが先生！ 信じてましたよ！
いや、本当本当！！
確かにちょっとやるかも？ とか
思わなくも無かったけど……。
アタシは信じてた！！ うんうん！！
だ、だから！ そんな疑惑の目で
こっちを見ないで下さいよ、ミケ姉さん！
「…まあ、そーゆー事にしときますわ。
確かにご主人様ならやりかねませんしね。
…必要なら躊躇なくやりますし。
というか、以前に何度もやってますしねー」
「……あ、はい」
『んー？ 何の話や？ ２人共ー』
