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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
344/401

344 冒険者Aさんと就寝前の・・・

あらすじ:神様は小さい子供を相手して癒される。

     子供はお手伝いで誉められてうれしい。

     まさに一挙両得。


視点:一足先に宿の部屋で就寝準備完了 リマさん

『』:アルファさん


◆宿屋【樫の木亭】の一室◆



『(キュピーン)何か誉められた気ぃするわ』


「はぁ? 突然、何おっしゃってるんです?

 そんな事よりも、手が止まってらっしゃいますよ!

 続きを! さあ! ご主人様!(ぺしぺし)」


『・・・ホンマ、ご主人様使いの荒い従者やなぁ。

 まー、今更やけど・・・』


(シュパッ、シュパッ、シュパッ)



 文句は言うけど、ブラッシングはするのね。


 うーん・・・アルファさん、やたら手際良くない?


 やっぱり、普段からブラッシングし慣れてるから?


 パッと見でも、女の私より上手いんじゃない?


 はあ・・・何か負けた感がするわね。


 私も、さっきまで、サクちゃんの髪の毛を梳いてて


 今はなぜかノブユキさんの髪を梳いてる・・・。


 それはそうとして、実は自分の分がまだなのよね。


 乾ききっちゃう前にやっておきたいけど。


 ・・・頼んだら私もやってもらえないかしら?


 でも多分、ノリノリで承諾しそうな気がするから


 逆に頼み難いわね。


 ・・・・・・それにしても、何!? この髪の毛!?


 ツヤッツヤのサラサラ過ぎない!?


 どういう事なの!? ノブユキさん!!


 ほとんど、梳く必要なんて無くない!?


 ちょっと信じがたいぐらいなんだけど?


 うう・・・こっちはこっちで負けた感がすごい。



「(にこっ)ありがとうございます、リマさん。

 後は自分で適当にまとめられますので」


「い、いえ、拙い手際で逆に申し訳ありません」


「(ふるふる)そんな事ありませんよ。

 丁寧にして頂いてありがたいです。

 お返しに・・・と思いましたが・・・お師様」


『おー? どしたんや、ユキ~(シャシャシャッ)』


「私がミケお姉様の毛梳きと交代致しますので

 お師様は、リマさんの髪を梳いて頂けませんでしょうか?」


「ええっ!?」


「えーーー? 交代ですかー?」


『おー? おお、俺はええんやけど。

 リッちゃんの方はかまへん?

 ええんやったら、サクとユキの分まで

 全力でやらせてもらうつもりやけど?』


「え!? 全力で? いえ、まあ、その・・・。

 私は別に問題ありませんけど、良いんですか?」



 ま、まあ、男性に髪を触らせて整えてもらうとか


 抵抗が全く無い訳でも無いけど。


 もう、恥じらう様な年でもないし・・・?


 それこそ、たまに利用してる町の理髪店も


 ご夫婦でやってて、旦那さんだけの時もあったし?


 今更よね、今更。


 ・・・それに、全力って言ったわよね?


 正直、あの手際の全力には、ちょっと興味が・・・。


 そ! だから問題ないのよ! うん!



『わははは! かまへんかまへん!

 んじゃユキ、ミケこっちと交代やな~』


「・・・何言い訳してるんです~? メガネさん。

 まー、別に良いんですけどね。

 ユキさんはユキさんで、丁寧で手馴れてますから」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「(ぽかーん)~~~~っ!!?」


(トコトコトコ、ガチャッ)


「先生~、お風呂の{すすぎ}終わりました~!

 ・・・ってアレ? リマさんどうしたんです?

 何かすっごい驚いた? 顔してますけど・・・」


「(ぱあぁ)終わりましたでヤンス~!」


『わはは! おー、おかえり~(ひらひら)

 ありがとーな、ライスにサンちゃん。

 いや、単にサクとユキのお礼代わりに

 全力でリッちゃんの髪の毛を梳いただけやで?』


「(ぽふぽふぽふぽふ)~~~~~!??」



 ええええ!? 何!? 何が起きたの?


 ・・・た、多分だけど、時間って


 せいぜい2・30分ほどしか経ってないわよね!?


 あの短時間で、どうやったら、こんなに整うの!?


 えっ!? フワッフワのサラッサラなんだけど!!?


 これ、本当に私の髪の毛なの!?


 か、鏡・・・鏡見なくちゃ!?



「・・・ああ、全力っすか。

 それは・・・まあ、驚きますよね。

 アタシも前にやってもらって

 すっごい驚きましたし」


「(あわわわ)そ、そんなにすごいんでヤンス!?

 アッシは、この間、羽の手入れしてもらっただけで

 もう、ふにゃふにゃになっちゃって

 立てなくなっちゃったでヤンスよ~」


「ええ、それはもう、お師様ですから(にこっ)」


「ええ、それはもう、色んな意味で

 {ごにょごにょ}なご主人様ですから~(にやにや)」


「(すぅすぅ)・・・・・・むにゅ」


「(バッ)・・・はっ!?

 ・・・・・・むっ・・・。

 サクちゃんはもう寝ちゃった様ですね」


「一瞬で正気に戻りましたよ、このメガネさん」



 ・・・もう、鏡なんてどうでも良いわね。


 そんな事より、ふふ・・・可愛い寝顔・・・。


 今日はせっかく許可貰ったんだから


 サクちゃんと一緒に添い寝しないと!!


 ああっ!? 私、今日はちゃんと寝れるかしら!?


 この間、キャンプ地では疲れてたのもあって


 添い寝してても、直ぐ寝ちゃったけど・・・。


 今日は全然疲れて無いもの!!


 何!? この湧き出る感情っ!!!


 一晩中でも眺めていられそうな気がっ!!!!?



「・・・ひえっ、怖っ!? え? 正気・・・?

 正気って言って良いんでしょうかね? コレ?

 はあ・・・メガネさん・・・あなたも。

 段々と違う意味で人間離れしてきましたわね・・・」


「(キラーン)そんな事はどうでも良いんです。

 それよりも時間が惜しいので・・・(いそいそいそ)

 私は先に休ませて頂きますね?

 では、お休みなさい・・・ふふっ(きゅっ)」


『お、おう・・・。

 お休み~、リッちゃん(ひらひら)

 んじゃ、俺らもとっとと寝るか~』


「「「「はーい」」」」


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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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