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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
336/401

336 冒険者Aさんと出迎え終了

あらすじ:神様達の宴会中に乱入者が・・・。


視点:タダメシサイコー! インディアさん

『』:アルファさん

「・・・・・・けぷっ」



 た・・・食べた~~~~~~!!!!


 うっ、ちょ・・・ちょっと食べ過ぎたかも。


 でもしょうがないじゃない!?


 おごりだもの、お・ご・り!


 ほんと、気前良いおっちゃんよね。


 先輩達は話に夢中だったみたいだけど


 わたいには目の前のご馳走の方が大事だし!


 ま、まあ?


 食べながらでも聞こえてたから


 続きを聞いてあげても良いかな~って


 思わなくも無いけど~~?


 ・・・けど~~~~?


 ・・・・・・続きは?



(パンパンパン)


『そんじゃ、ボチボチええ時間やし。

 今日はお開きにしよっか~~~~!』


「「「「「「えええええええ!?」」」」」」


「あらあら、みんな終わりだそうよ」


「いや、話の続きは!?」


「私も詳しく聞きたい!」


「俺も! もっと食べたいぞ」


「私も!! ・・・えっ!? たべ・・・?」



 えーーーーーーーーーー!!?


 終わりなの!?


 せっかく、満腹になったお礼に


 聞いてあげても良いかなって


 思ったのにーーーー!!!!



(バシバシバシ!)


「ほらほら、皆様、お開きですわよ~~!

 ギルド職員の方々はあちらの終業業務。

 手伝わなくて良いんです?

 町の皆様方も、あまり遅くなると

 夜道が暗くなりすぎますわよ~~~~?

 私達も片付けしないといけませんからね!!」


「「「「「うむむむむむむ」」」」」


『わははは! まー、そこらの詳しい話は

 マリちゃんにでも聞いたら教えてくれるから

 そっちに聞いたらええわ~』


「まあ、そうよね」


「仕方ないか・・・あっ、ごちそうさまでした!!

 すっごい美味しかったです!!」


「ありがとう、アルファさん」


「ごちでーーーす!!」


『・・・・・・あっ、せやせや。

 (ぶんぶん)お~い! みんな~!

 そっちに余った食材置いとるから

 好きに持って帰ってええで~~~!

 (びっ)そこのテーブルの上の箱な~。

 まだ、捌いたお肉も残っとったはずやし』


「「「「「「「「「「!!!?」」」」」」」」」」


(ザワッ)



 お肉っ!!?


 余ってるのっ!?


 野菜もだけど!!


 これは貰って帰らないと!!!!


 やるじゃん、おっちゃん!!



「(ひょいっ)ひゃっはーーーー!!」


「「「「「「「「「「!!!!!!?」」」」」」」」」」



 あ、あれは・・・!!!


 町長代理!?


 いつのまに!!!!


 あっ!!!? まさかっ!!!!



「・・・・・・うひひっ♪」


(サッ、ドドドドドドドドド!!!!!)


「「「「「「「「「「あああああああ!!?」」」」」」」」」」


「・・・うわぁ」



 あんにゃろーーーーー!!!!?


 持てるだけ持って逃げたあああああ!!!!!?


 町長代理でしょおお! あんたあああ!!!!


 食い意地張ってるにしても


 それが町長代理のやる事!!!!???


 う、うう・・・わたいの晩ご飯、何日か分~~。



「お、追うぞおおお!!!!」


「うおおおおおお!!!!」


「待てええええ!!!!」


(ドドドドドドドドドド!!!)


「(がっくり)・・・・・・うーー」


『わはははは!!! いやー!

 フォウちゃんやるやんか。

 あの逃げっぷりはたいしたもんやわ~~~!!』


「・・・逃げても、居場所決まってるんですから

 明日普通に捕まると思いますけど・・・」


「そのとーりですわ。

 さすが、メガネさん、冷静ですわね。

 そこに気付いちゃいましたかー。

 ・・・そういえば。

 アホのじーさんじゃなかったブラボーさん。

 メガネさんはギルドに戻らなくて大丈夫なんですの?」


「おい、今アホのじーさんとか言わんかったか?

 ・・・まあ、今日は正式な業務として

 こっちに出とる訳じゃしなあ。

 終業の片付けはともかく、報告書ぐらいはのう」



 ああー、そう言えば、今日のお出迎えって


 本来はおっちゃんが依頼主扱いの


 ギルドへの依頼って形なんだっけ?


 見届け人として、リマ先輩が出向している感じの。


 ・・・・・・うん?



「(もごもご)うっ? うう・・・まあ、その・・・。

 ・・・戻らなきゃ駄目・・・ですよね・・・」


「(うつらうつら)・・・・・・」


「「・・・・・・あー」」



 いつもビシッと返事返すリマ先輩が


 珍しく歯切れ悪いと思ったら


 あの子が寝ちゃったのかー。



『わははは! サクが寝ても~たか~~。

 おーい、ブラボーのじーさん!』


「なんじゃい」


『ちょっと、クエストの依頼主として

 日を跨ぐ追加業務お願いしたいんやわ~。

 もちろん、急なことやからな!

 追加の依頼報酬はちゃ~んと収めさせて貰うで~?

 例えば、コレとか~~(ごそごそ)』


(すっ)


「こ、こっ!?(そそくさ)」



 う、うわああああああ!!!?


 賄賂!? おっちゃん!! 賄賂渡したの!?


 ・・・ま、まあ。


 わ、わたいも、育ち良くないから


 あんまり人の事言えないけどさー。


 こんなに堂々とあからさまにやる人とか


 見た事無いよ!!!?


 しかもすっごい手馴れてる感じが、もう!!!!


 や、やっぱり、わたいが感じた通りに悪い人だ・・・。



『他には、こんなんとか~(ごそごそ)』


(すっ)


「!!!!!??(がばっ)」


『な~? ブラボーのじーさん。

 1人、ちょっと派遣の延長してもらうだけやん?

 な? ええやろ?(うんうん)』


「(ひくひく)ごほん!

 ・・・う、うむ! 仕方ないのう!」



 うむ! じゃねーっての!! じーさん!!?


 ギルドの責任者のじーさんが!!


 ホイホイと賄賂とか受け取って!!


 もし、それがバレたら!


 ここにいる、わたいらも巻き込ま・・・あれ?


 ・・・・・・・・・うん? あれっ?


 でも、冷静になってよく考えたら


 何渡したか、わからないけど


 やってる事自体は、普通だよね?


 単にギルド長へ直接依頼の延長頼んでるだけだけ?


 ・・・じゃあ、別に問題無くない?


 何で態々そんな賄賂渡してるみたいな真似を?



「(ちらっ)まー、気分でしょ、気分。

 ご主人様流のジョーク?」



 ・・・ジョーク?


 ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・。


 ああああああああああああああ!!!?


 あったまおかしいじゃないの!!!!?


 紛らわしいのよ!!! おっちゃん!!!!!?



「(びくっ)うおっ!? 何じゃ!?

 インディのやつ、何で急に頭抱えだしたんじゃ?」


「おほほほ、気にしないであげてくださいな~。

 お若い子には、ご主人様の刺激は強すぎるようで~」


「何じゃ? まるで意味が分からんぞ?

 ・・・まあいい、それで? 延長の依頼って何じゃい」


『んー、それなんやけどな~。

 なあ! 俺のリッちゃん!!(ぽんっ)

 リッちゃんに、ぜひ重要任務をお願いしたいんや!!』


「(ハッ)えっ!? あ、はい! 重要任務ですか?

 アルファさんのは~といういつもの冗談はともかく。

 そう言う事であれば、真面目に聞かせて頂きます」



 おおっ!? リマ先輩が一瞬でお仕事モードに!?


 切り替え早っ!!!!


 わたい、基本的に猫被ってるだけで不真面目だから


 リマ先輩のそう言う所って、純粋に凄いと思うし


 尊敬できるって思うんだよね。


 わたいは、まだまだ新人だから


 色々学ばないといけない事多いけど


 やっぱり、リマ先輩から学ぶ事が・・・。



『サクを宿に連れてって、お風呂いれたってくれる?』


「っ!?」

「え?」

「は?」


『俺らここの片付けあるから遅くなるやろ?

 宿の方には、さっき伝えに行っとるし

 風呂の準備はバッチリやと思うから

 リッちゃんは、サクと一緒にゆったり風呂入って

 そのまま布団へ寝かしつけたって欲しいんやわ!』


「(キラーン)それは重要任務ですね!!」


『せやろ?』


「せやろか? なあ、ご隠居様?

 あれ!? ご隠居様は!?

 えっ!? お嬢も!!?」


「はあ・・・あなたががっついてる間に

 とっくに、行っちゃいましたわよ?

 その宿に伝える役目を買ってくださったんで。

 今頃は一番風呂入って、ゆったり休憩中じゃないかと。

 護衛が護るべき人、放置してどうすんですか。

 ・・・・・・この、へっぽこ浮気侍!」


「ぐはあああ!? いや!? 浮気って何や!」


(ギャーギャーギャー)


「(いそいそ)で、では! 私はサクちゃんを連れて

 ・・・あっ、その前に寮に寄って寮母さんに」


『わはは! それやったら、すぐそこやし

 もう、ライスに伝えに行ってもらっとるから

 ・・・・・・おっ?

 ゆーとる間に、丁度戻ってきたみたいやな』


「えっ?」

「はっ?」


 ・・・・・・はぁ? 何それ!?


 このおっちゃん、根回し早すぎぃ!!!


 ギルド長なんか展開についていけなくなって


 ポカーンとして、まるでボケ老人みたいに


 なっちゃってるじゃない!?


 ・・・でも、ぐぬぬぬぬ!!!


 根回しは虚をついてこそかぁ・・・。


 むう、ちょっと参考になるのが、何かくやしい!!



(たったったっ)


「先生~、今戻りました!」


『お~、お帰りライス。

 おつかいあんがとな~(なでなで)

 そんじゃ、ライスも今日は終了!

 リッちゃんと一緒に宿へ帰るんやで!

 あ! 風呂入るの忘れたらアカンで?』


「え? いいんですか?

 アタシも片付けやりますよ?

 酒場で慣れてますし」


「(にこにこ)良いんですよ、ライス。

 後は私とお師様に任せてください」


『そーゆーこっちゃ。

 ま、片付けも簡単に済ますしな!

 それこそ、ロバやんも先にサバミソ連れて

 帰ってもらっとるし、ジン君もタケちゃんも

 手伝ってくれるってゆーとるしな!』


「えっ!? ワイも?(ガーン)」


「えっ!? 僕ってお客なん・・・はあ。

 ふふっ、義兄にいさんは変わらないなあ。

 うん、気にしないで任せてくれていいよ。

 僕もこういうのは慣れてる方だから(ひらひら)」


「(にこっ)わかりました、先生!

 あ、そうだ、リマさん!

 こちらなんですけど(ごそごそ)」


「え? はい、何かしら? ・・・着替え?」


「はい! 寮母さんに伝えたら

 着替え一式渡されました。

 あ、他にも荷物有りますんで

 そのままアタシが運びますね?

 リマさんは、サクちゃんをお願いします!」


『よっしゃ! 連絡も着替えも問題なし!

 そんじゃ、よろしくな~(ひらひら)』


「(シャキーン)ええ! 任されましたわ!」



 ・・・・・・よし!


 わたいもさっさとこの場から去ろうっと!!


 何かこの流れだとわたいまで手伝わされそうだもの。


 それにしても最近、リマ先輩の意外な素顔というか


 本来の性格が、ちょいちょい見え隠れするなあ。


 絶対、あのおっちゃんの影響よね。


 ・・・でも、わたいは、そう簡単にはいかないわよ?


 絶対にバレないように、するんだから!!


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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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