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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
332/401

332 冒険者Aさんと鬼娘と逸話 ②

あらすじ:ウラさんは鬼族だそうです。

     そして始まる主従の茶番じゃれあいファイト!


視点:今日は出張受付で大忙しだった インディアさん

『』:アルファさん


(ワイワイ、ワイワイ)



 朝っぱらから始まったこのお祭り騒ぎ。


 せいぜい続いても、夕方前には終わるかと思ったら


 ・・・もう普通に夜なんですけど?


 コレ、このまま行くとギルド会館の終業まで続くんじゃ?


 まあ、いつもより忙しくなったって事で


 臨時で追加のお給金ボーナス貰えたからいいけど。


 ・・・珍しいものも見れたし?


 ・・・・・・昼も夜もおいしいもの食べれてるし?



「はあ・・・{鬼}・・・ですかぁ~?」


『せやで~、インちゃん。

 【フソウ】名物の{鬼の一族}や!』


「め、名物・・・?」


「お、おらの一族って名物だったんだべか・・・」


「すごいでヤンスね!」


『わははは! ウラちゃんはええ娘やしな!

 当分こっちで一緒に行動するつまりらしいし

 ギルドの皆も仲良ぉ~したってな~!(ぽんぽん)』


「(にこにこ)えへへへ、よろしくお願ぇしますだ」


「おう、こっちこそな・・・にしても・・・。

 (ばくばくばく)うめぇな!? このブタ串!」


「(にこにこ)よろしくお願いしますね。

 ・・・ああ、ギルド長、タレが服についてますよ?」



 今はマリさんがギルド会館の方に戻って


 ギルド長やさわメンノーヴェ先輩とかがこっちに来てる。


 さすがに暗くなる前に【飛竜】は馬車工房の牧場に連れてってた。


 馬車の荷台に乗せてたけど、あんなに大人しいものなの?


 ・・・と言うか、馬牧場に竜連れてって大丈夫なの?


 まあ・・・大丈夫か、あのおっちゃんの事だし。


 ・・・それにしても、{鬼}ねえ?


 ・・・・・・あっ! そう言えば。



「あの・・・少し質問よろしいでしょうか?」


『ん~? どしたんや、ノーヴェくん』


「(にこっ)ええ、昔の・・・子供の時の話なんですが

 【モモタロウ】という{絵本}を読みまして」


「あー・・・・・・」


「あっ・・・」


『あ~~~~~~~~~』



 は!? 聞いちゃった!!?


 いや、確かにわたいも、今思ったけど!!!


 聞きたいなーと思ったけど!!!


 ま、わたいは田舎の貧乏農家の出身だから


 子供の時に本なんて読めなかったんだけど


 デルタがたくさん持ってたから


 好きなだけ読ませてもらったんだよねー。


 そこだけは、あのお嬢様に感謝かな?


 特に【フソウ】の本は、製本の質が良くって


 おまけに、話の内容も色んなのがあるから


 人気あるけど、基本的に交易でしか入ってこないもんね。


 そんな貴重本をたくさん揃えてたんだから


 デルタの親父さんは、さすが大したものよねー。


 まー、肝心のデルタは本嫌いだったから


 価値とか関係なく、全く読んでなかったけどさ。


 実に勿体無い・・・ま、今更よね。


 ・・・それはそれとして。


 あの話って{鬼}は{鬼}でも{鬼退治}の話だよね?


 それを【鬼族】の人に聞くとか・・・。


 や、やるなー、さわメンノーヴェ先輩。



「(ほへー)いんやぁ~、驚いたべ。

 他所の大陸でも、そったら話って

 伝わってるもんなんだべなぁ~」


「(もぎゅもぎゅ)ん~~~!! んっま~~~い!!

 ・・・あ~【桃太郎】かー、うちも読んだわ~。

 まー、もうちょい大きくなってから

 あの話の意味って知ったんやけど。

 以降の事はともかく、そこまでは良かった話やね」


「(がつがつ)おじょ・・・んぐっ・・・お嬢~。

 頬張りながらしゃべるなんてお行儀悪いで~?

 はー、それにしても【桃太郎】かー。

 なっつかしいやんかー! あ、ワイにもおかわり!!」


「ふむ・・・うむ!(ぱくぱく)」


『わはは! 3人とも遠慮せんとたっぷり食ってや~!

 さすがに【赤ブタ】はもう在庫あらへんから

 他の肉になるけどな! これはこれでうまいで?』


「「はーーい!!」」



 そして、昼には居なかったのにいつの間にか


 当たり前のように現れたお爺ちゃん一行。


 相変わらずよく食べる。


 特にわたいよりちょっと年上っぽい美人のねーちゃん。


 よく食べる・・・すっごい食べる。


 さすが、この町が誇る腹ペコ町長代理フォウさん


 底無しドワーフ娘エッセンさんと同格の大食い。


 給仕する側も大変だよね・・・。


 それにしても、{話の意味}って何のことだろ?


 チラッと聞こえちゃったんだけど・・・。


 何か、聞いちゃったら後悔しそうな気がするから


 聞きたいような・・・聞きたく無いような・・・。



「ところで【モモタロウ】に裏話があるんですか?」


「あ! アッシも! アッシも聞きたいでヤンス!」


「こらこら・・・2人共?」


「へえ・・・裏話ねえ? そんなのあるのか?

 そうなのか? アルファ」


『あ~~~~、それなーーーー』


「・・・ふむ・・・【桃太郎】のう・・・。

 裏話と言うより話の真相だな。

 ウラ君がよければ、詳しい話をしても構わないのだが

 どうかな? ウラ君」


「あっ、おらは別に構わないだよ。

 【桃太郎】は、まあ・・・ともかく~。

 それに出てくる{鬼}って、おら達とは無関係だし」


「え? 話に出てくる{鬼}って

 【鬼族】の人達? とは関係ないの?」


『せやでー?(にやにや)』



 ・・・あっ、やっぱりコレ。


 聞いた後になって、聞かない方が良かった~!


 ってなるパターンじゃ!?


 だって、おっちゃんがニヤニヤしてるもの!!!


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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