318 冒険者Aさんと訓練後の冒険者達
あらすじ:ムトウ家の残念なお姉さんは、やっぱり残念な人だったようです。
略して残姉。
視点:Dランク冒険者 ファイター Lv4 マイクさん
『』:アルファさん
「あたたた・・・(ぶんぶん)
まだ手に痺れが残ってるよ・・・」
「ま、まあケベックは一番ボコボコにされてたからなあ。
でも、怪我はして無いんだろ?」
「そうだね・・・打ち身、擦り身はいくらかあるけど
捻ったりとか折れたりとかそんなのは無いはずだよ。
見てくれたレイさんもそう言ってたし?」
「なら大丈夫だろ、一応薬草も塗ったし。
ま、今日は我慢して大人しく寝とくんだな」
「残念だな~ケベック!
俺達はちょっと、バーにでも行ってくるけどな~~!
お前は大人しく寝てろよ~~~!?」
「えええっ!? 僕だけ留守番!?
ぐ、ぐぬぬぬぬ!!(ぷるぷる)」
「おいおい、ヤンキ・・・」
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(カチャ、カチャン、トクトクトク)
「(ごくっ)おっ、なかなか美味いんじゃね?」
「(ごくっ)うん、ちょっと味は薄めだけど
その分飲みやすいな・・・スイスイいける」
(ガチャッ)
「・・・あれ!? 酒場に行ったんじゃないの?」
(トクトク、コトッ)
「え? おう、行ったぜ?」
「えっ? えっ?」
「ああ、行ったけど?」
「・・・行ったの? 港まで?」
え? 港・・・?
・・・・・・ああ!!
ケベックのやつ、僕達が1人だけ置いてきぼりにして
港の酒場まで行ったって、勘違いしてたのか!
ま、まあ確かに・・・。
僕達も{バーに行く}としか言ってなかったから
勘違いするのも無理ないか。
いや、さすがに遠・・・くもないけど
僕達だって今日は訓練で疲れてるんだし
わざわざ港までは出かけないさ。
「いや、下階のバーカウンターに行って
コレをボトルで買ってきたんだよ。
それならケベックも飲めるだろ?」
「う、うん・・・」
「おいおい、幾らなんでも本当に置いてくわけねーって。
それよりケベックも飲めよ、なかなか行けるぞ、コレ」
「あ、あははは。
じゃ、じゃあ僕ももらおうかな?」
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「(ごくん)・・・それにしても、今日の訓練。
本当、頼んでよかったよなあ・・・」
「(ごくごく)・・・え? ああ、そうだね?
ま、僕はレイさん達にボコボコにされただけだけど
次のお仕事も予約してもらえたしね」
「ん・・・? ああ、そっちもだけど。
俺としては、おっさん達の模擬戦見れたのが
一番の収穫だったぜ・・・リーダーもだろ?」
「・・・そうなの? マイク」
「ああ、そうだな」
確かに、あの模擬戦、端からただ見てただけなら。
ケベックも言ってた様に、一方的に打ち込まれて
アルファさんがあっさり負けた様にも見える。
でも、実際の所。
あの残像が見える程、凄い速度で動き回った上
目で負えない位の速度で打ち込んでくる攻撃を
一発の有効打も貰わずに捌ききったとも言える。
・・・あ、いや、捌ききれてはないか
負け宣言しちゃってたし。
・・・それでも、僕達だったら。
マリさんと模擬戦したとして
15分も粘れる訳が無い。
それは断言できるね。
「うーん、なるほどなー・・・。
ちなみにマイクにヤンキ?
それは戦士としての・・・盾の技術がどうとか
そういうのが参考になったって事?」
「それもまあ・・・無くは無いけど。
えっと、何て言ったら良いんだろうな・・・」
「ちげーよ! そうじゃねーだろーー、リーダー。
それだったら、あっちの・・・大きな盾持ってた
おっぱい小さい方の姉ちゃんの方が上手かったろ。
そうじゃなくて、動き方だな! う~ご~き~か~た~!」
「う、動き方? ・・・っていうか、ヤンキ。
もう、かなり酔ってるよね?」
「おう!? おうよ!(ごくごくごく)」
「はは・・・まあ、いわゆる{間合い}ってやつだね。
後はそれに合わせた{体裁き}が参考になったんだ」
「・・・んー? まあいにたいさばきかー!!
なんかおいしそうなひびきだね!!(ゆーらゆーら)」
「・・・・・・お前もかー、ケベック」
まあ疲れたる・・・疲れてる時は
酔いも早く回るよな。
2人共結構なペースで飲んでたし・・・。
僕も結構酔ってるのは自覚してるし?
・・・でも、アルファさんのやってた
{間合い}の取り方と{体捌き}って
参考になったし真似ようとも思ったけど
アレって、どうやるんだろ?
ヤンキも言ってたけど、盾の技術って言うか
使い方? はおっぱいの小・・・ごほんごほん。
エクスさんの方が、確かに上手いって感じた。
つまり、アルファさんは盾が云々じゃなくて
実質、動き方だけで、あのおっぱいの大・・・。
じゃなかった!? げふんげふん・・・えーっと!
マリさんの攻撃を防いでたって事だよね!
アレって多分、スキルとか一切関係なくて
王都にある剣の教室とか軍隊とか・・・とかで
教わる技術とかとも全く別なんだろうなあーーー。
どうっやたら・・・たら・・・覚えれるんだろ?
あー! そういえば、あの神しゃまと一緒にいた
金髪のおねーさん! あのひときれーだったなあー!
あんまりこの国にはいないタイプだよねえ!!
名前・・・ありぇ? なまえなんだっけ?
すっごいスタイルよくて、びじんで・・・えへへへ。
あああ・・・ちがぅちがう!!
ありゅひゃーひゃんのアレってそれこしょ!
ぼくだけ・・・じゃなくて・・・。
けべっきゅとかやんひとか・・・ありぇ・・・?
しょ、しょういえばふてゃりのこえが・・・。
「(ぐで~ん)・・・おぅ・・・ぅ・・・」
「(にへら~)・・・ふひゃ・・・・Zzzz・・・」
もう、ねとるるる!!?
やれやりぇ・・・ふてゃりとも・・・だらし
・・・な・・・・・・・・・。
(ぐ~~ぐ~~、Zzzzzz)




