304 冒険者Aさんと約束の訓練 ①
あらすじ:うまみ成分が全てを解決してくれるそうです。
視点:タンゴ支部 Bランク冒険者 ディフェンダー Lv6 エクスさん
『』:アルファさん
「・・・意外に人数多いんですね、アーさん」
『わははは! せやなー。
元々はケベックくんとサバミソ達が使う
魔法スキルの相談とか練習やったはずやねんけど
どんどん増えてきたもんな~~~~』
ま、まあ、私と愚弟もその増えた側なのよね。
えっと、アーさんとミーさん以外だと
アーさんの弟子になったらしいユキちゃ・・・あっ!
違う違う、ノブユキ君よね・・・今でも信じられないけど。
そして、お魚の子・・・サーバクン君に
背の大きいおじさんはロバートさんよね? 確か。
・・・年はアーさんと同じぐらい? もう少し上・・・?
後は、モブコちゃんにライスちゃん。
そして、あっちの3人が愚弟が言ってた子達ね?
「その通りですわ。
そして・・・なぜか親子で来てる向こうの3人!!!
・・・いや、と言いますかマリさん? なぜその2人も?
予定には無かったと思いますけどー?(じとーーー)」
「「(びくっ)ううっ!?」」
「あらあら、まあ良いじゃないのミケちゃん。
そんな意地悪しないで? ね?
えっと、見学だけでも駄目かしら? アルファさん」
『んー? いや別に問題はあらへんけど?
今更1人2人増えた所でたいして変わらんし』
「「やったでござる!!」」
ああ、臨時で来てくれたサブマスターの子供さんか。
うーん、どっちもなかなかやりそうな感じ?
でも結局、実際の強さは見てみない事にはわからないけどね。
えっと? 他には・・・ああ、そうだ あの可愛い子は?
アーさんが養子にしたって言うサクちゃん。
・・・・・・あ、居た居た、えっ? あの子も参加するの?
ま、まあ良いのかな? それとサクちゃんの横のリマさんね。
・・・・・・。
・・・・・・・・・えっ?
「えええっ!? リマさんも参加するの!?」
「(あせっ)えっ? ええ、まあ・・・はい。
ほ、ほら! さ、最近は運動不足でしたしね? 肩こりとか。
ちょっと体を動かしたいと言いますか・・・あ、あはは」
「(あせっ)ま、まあ、そうですよね。
リマさん、ずっと受付とかやってますしね? あ、あはは」
「そうだぜ、姉貴。
リマさんって姉貴と違って隠れ巨乳だし、肩もこるさ。
さすがに年のせいもあるし、座りっぱなしじゃ
体型維持するのがやっ(ドゴッ!!)ぐわらぁあばっ!!!?!」
(ズシャーーーーーーーー、ピクピク、ピクピク)
「おお~、お見事!!
スッと行ってドスッと入る、お手本の様な一撃ですわね」
「・・・・・・何かおっしゃいましたか? レイさん」
「いや、愚弟が申し訳ありません、リマさん。
ついでにあと、2・3発追加いれてやってくれませんか?
女性への暴言は死に値する事をどうも覚えてくれなくて。
私も常々、言葉と肉体言語で注意はしてるんですが・・・」
「(ぴくっぴくっ)ず・・・ずいばぜん・・・でしたー」
それにしても、今のって・・・。
かなりキレの良い動きだったわよね?
それと、あの圧迫感・・・あ、何か思い出してきたわ。
アレって昔・・・8年ぐらい前とかかな?
まだまだ【冒険者ギルド】が小規模で、
今の会館どころか【ビアー】すら招致されて無い時代。
ギルドの仕事の大半を、ギルドの職員が処理してて
リマさんもバリバリ現役だったのよねー。
そう、あの時の雰囲気よね、アレ。
私もそうだけど、この町出身の{女性冒険者}って
ギルド長の奥さんのタロットさんとか
リマさんの活躍見て憧れて、って子が多いのよね。
特に私の同世代とかは、ほとんどがリマさんだったりする。
でも、ギルド会館が新しくなってからは人員も増えて
リマさんってば、受付業務がほとんどだったし。
ここ数年は、すっかり大人しくなったのかなーーー?
・・・って思ってたけど、まだまだ現役よね!! うん!
・・・・・・うん、ところで気にはなってたんだけど。
「えっと、あの・・・アーさん?
あのサクちゃんの横の、角と羽のあるピンク色の子。
あの子も参加・・・と言うかあの子って何なんです?」
『んあ? あーーーー、サンちゃんか?
せやで、サンちゃんも参加させるで~!』
「サンちゃん?」
「え? アッシの事でヤンスか?
はい! アッシの名前はサンシターでヤンス!
オヤビンに付けて頂いたんですよ!(にこーーー)」
「お、おやびんっ!? ・・・え、ええ、そうね。
とってもお似合いの名前だと思うわよ?(なでなで)」
「えへへへ!! ありがとうございますでヤンス!!」
・・・い、いやーーーーー。
明らかに人間じゃないピンクの子に半分ぐらいお魚の子。
弟子に、養女に・・・・・・。
私達がパーティ解散した後のここ1年の間に
何やったらコレだけ集まるのかな?
ま、まあ・・・・・・アーさんだし、そんなものなのかな。
この町に残ってくれるなら、私が嫁ぎたいと思った人は
やっぱり、色んな意味で只者じゃ無いのよね・・・。
「(よろよろ)い、いたた・・・あれ? 姉貴。
遠い目をしてどうしたのさ?
・・・もしかして、あの(ボクシャッ!)ぐはんらばぁ!?」
(ズシャーーーーーーーー)
「お前はもう余計な事しゃべるな! 愚弟っ!!」
「・・・相変わらず、賑やかなご姉弟ですわねえ~」
『せやな! わははは!!』




