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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
288/401

288 冒険者Aさんとおみやげは? ②

あらすじ:お嬢様、暴走。


視点:寮の管理人 タロットさん

『』:アルファさん


「はあーーーーー、やっと終わったよ。

 お土産の食材はありがたいんだけどねえ。

 さすがに一度に渡されると、保管場所に困るよ」



 いや、まあ、確かにありがたいんだよ。


 寮では決まった時間にご飯を作ってる事もあって


 帰宅時間がバラバラな、寮住まいの子達の大半は


 【ビアー】とか外で済ませてくるから


 そこまで一度に大量に作る訳じゃないけど。


 それでも、少なくとも10人前は作るからねえ。


 どうしても仕入れの食材が偏っちまうんだよね。


 でも、同じ食材ばっかりじゃ、可哀想だし


 私もおいしい物食べさせてやりたいからね。



「はは、すいません、タロットさん」


「(ぶんぶん)いやいや!

 気にしないで頂戴、リマちゃん。

 むしろこっちはお礼言いたいぐらいなんだから」


「あ、あの・・・ちなみに、明日。

 アルファさん達は天日干しで乾物作るそうなんで

 おみやげはまだ増えると思います・・・」


「(ひきっ)え”っ!?

 ・・・ま、まあ、乾物って事は、何日かかかるだろうし

 さすがに、直ぐって訳じゃないから、だ、大丈夫さね」



 本当に大丈夫なのかね?


 あの子、たまに信じられない事を平然としてくるからねえ。


 ・・・たまに・・・いや、たまにじゃないかも?



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(コポコポコポ、カタッ、ズズズッ)


「(ごくん)・・・あっ、このお茶美味しい」


「でしょう?

 この間、ゲンさんに貰ったのよ~。

 結構、【フソウ】の良いお茶だって言ってたわね~。

 ・・・ねえねえ、リマちゃん?」


「? はい、何でしょうか?」


「お土産は~?」


「・・・えっ? おみや・・・げ? えっ!?」


「んも~~~~、分かってるくせにねえ!

 もちろん、{お茶に合うお土産話!}の事よ~~!」


「お、おみやげ・・・ばなし? ですか?」


「(にやにや)ほら、出発前に言ってたじゃない~!

 ほら、どうなの? どうだった?

 関係とか変わった? 好きになったりとか・・・」


「好きに? ・・・・・・ええ!!(キラーーーーン)

 ええ! ええ!! それはもうっ!!

 私、大好きになりました!!!」


「おっ!?」



 あらら!? これは予想外!?


 今回、少しでも興味を持ってくれたら程度に考えてたけど。


 これはひょっとして!?


 ひょっとしちゃったりするのかい!?


 期待しても良いのかい!?



「(うっとり)一緒に作業したり、一緒にご飯食べたり。

 ・・・一緒にお風呂も入りましたよ!! 夜も一緒に!!」


「ほおお~!!? それでそれで!?(わくわく)」


「(きりっ)私、大好きになりました! サクちゃん!」


「そうなんだ!! サクちゃん・・・えっ?」


「(にこー)はい! サクちゃん!!」


「(ぽかーん)・・・サク・・・ちゃん?」



 誰それぇえええ!!!!???


 ・・・・・・・・・あっ、あの子ぉ!!?


 アルファさんの養子になった、あのちっちゃい子!?


 い、いや、確かに可愛かったけど・・・。


 えええええ!? 何でよおお!!!!



「(はっ!)あっ! そうだ、タロットさん。

 今後、早番の時なんですけど

 私、夕食は外へ食べに行く事が多くなると思いますので。

 いいえ、多くなりますので!!」


「えっ? あ、ああ、そうなのかい?」


「(キランッ)ええ! そうなんですっ!

 実はサクちゃんにもお願いされまして!

 今後、特に緊急の用事が無い限り

 サクちゃんと・・・サクちゃん達と

 夕食をご一緒する事になりましたのでっ!(ふんすっ)」


「お、おお・・・そ、それは良い事・・・だね?」



 な、何か変な方向に目覚めて無いかい!?


 私が期待してた色っぽい話じゃな・・・い・・・。


 ・・・・・・ん? でも、これは良い傾向じゃないかね?


 もし、男性アルファさんへの恋愛感通り越して


 子供サクちゃんへの母性に目覚めちゃったんだとしても


 それはそれで、切っ掛けにはなるわよねえ?


 あの子と一緒に夕食って事は、当然、一緒なんだろうし?


 うん、そう考えたら悪くないじゃないか!?


 これは・・・楽しみだねえ!!



「・・・と言う訳で、夕食どうするかは朝に・・・。

 あれ? どうかしましたか? タロットさん」


「(にやっ)あっはっはっはっは!!!

 いやいや、何でも無いからね、リマちゃん!

 うんうん! {お茶に合う良いお土産話}だったよ!

 ご馳走様! あっはっはっはっはっは!!!」


「は、はあ・・・?」


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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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