表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
284/401

284 冒険者Aさんと調査員と調査員

あらすじ:現在、薬師のホウさんは、ホウライに住んでおり

     毎日、薬草を育てたり薬開発して元気に暮らしてます。


視点:ドライエック商会 調査員 チョークアップさん

『』:アルファさん


(パッカパッカ、ガタガタ、ゴトゴト)


「へえ、ご家族でご旅行なんですか~。

 それは実に羨ましい限りですね」


「ははは・・・仕事のついでなんですけどね。

 少し長期の出張になりますのでこれを機にと。

 今まで、あまり外へは連れて行けませんでしたので」


「おや? それはそれは。

 ・・・ああ、襟の紋章を見るに

 お城に勤めてらっしゃるんですね。

 それでは確かに、まとまった休日は難しい事でしょう」


「おや? よくおわかりになりましたね。

 ええ、おっしゃる通りなんですよ。

 まあ、私の場合は元冒険者ですので

 こうやって、各地への派遣はよくある事なんですけどね。

 そちらもお仕事で【タンゴの町】に?」


「ええ、そうなんですよ。

 私は王都にある商会の者・・・とは言っても

 所詮は下っ端なんですけどね。

 こうやって市場調査に派遣されてる訳なんですよ。

 いやはや、お互いにお仕事お疲れ様と言った所ですか~」



 ・・・うん、とりあえず同乗者に挨拶ついでで


 軽く探りは入れてみたが、特に裏は無さそうだな。


 元冒険者の城勤めの兵士か・・・年齢は俺と同じぐらいか?


 言動も正直者っぽいし、嘘はつけないタイプだろうな。



(ガタゴト、ガタゴト)


「おっとっと、それにしても、結構揺れるな・・・。

 大丈夫か? フュン、フーツェ?」


「私は大丈夫よ、あなた。

 フーちゃんは? お尻とか痛くない?」


「フーはいたくないよ?

 あはは! がたごとしてなんだかおもしろい!」


「(ぽりぽり)はは・・・これが楽しめるとは

 中々、将来性豊かなお嬢さんですな~」


「はは・・・健康的で何でも楽しめる子なんで

 手がかからないのはありがたいんですけどね」



 正直、俺は何度乗ってもこのガタガタは慣れないから


 これが楽しめるのは心底羨ましいな。


 ・・・それにしても調査・・・調査ねぇ。


 今回の調査、表向きはいつもの商会の時と同じで


 近年成長著しい【タンゴの町】の発展度合いと市場調査。


 ・・・なんだが、それとは別に調査対象が1つある。


 しかも、トリアングルさん・・・商会長直々の調査指示だ。


 何でも、デルタお嬢さん・・・あのワガママ娘が


 ゴリ押しで入れてもらったギルド内で結局やらかしたらしく。


 そのやらかし具合を調べてこいとの事だと。


 さすがに、わざわざそんな事を調べに行くのか?


 と思わなくないが、指示の最後に


 {こんなつまらない仕事を頼んでスマン}と謝られて


 逆にトリアングルさんに同情してしまったぐらいだ。


 ・・・しかし、恩義あるトリアングルさんには悪いが


 ああ、やっぱりか・・・という感想しか出ないな。


 むしろ、デルタお嬢さんを知ってる関係者だったら


 意外と持った方じゃないか? とか思ってしまうぐらいだ。


 はあ・・・、まあ心の中で愚痴っても仕方ない。


 とりあえず、町の市場調査は調査で


 しっかり行わないといけないのは確かだし。


 気持ちを切り替えていくか。



(ガタガタガタ、ゴトゴトゴットン)


「それにしても、次の野営までずっとガタゴトコレか・・・。

 さきが思いやられるな・・・」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ