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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
275/401

275 冒険者Aさんと道具の使い道

あらすじ:ライムグラスさんも徐々に教えられてるようです。

 そしてサクさんとリマさんはキャッキャウフフ。


視点:山岳出身だけど風呂好き ロバートさん

『』:アルファさん


「くあぁ・・・」


『あ”あ”あ”あ”~~~』


(ザパーーーーン、ザバザバ)


「もう2人共~、気持ちはわかりますけど

 一気に絵面がオッサン臭くなりましたわよ・・・」


『オッサン臭くもなんも

 実際にオッサンなんやからしゃーないやろ、ミケ。

 大体、お前も似たよーなもんやないか。

 それが嫌やったら、お前の反対側見といたらええやろ~』


「いえ、嫌とかではありませんけどー、けどーけどー!

 従者としましては、ご主人様にはいつも若々しく~~。

 ・・・え? 反対側?(くるっ)」


(チャプン、パシャッパシャッ)


「・・・・・・ふぅ(しなっ)

 あら? どうかされましたか? ミケお姉様」


「・・・あー、うん、いえ。

 何でもありませんわよ? ユキさん。

 お気になさらず、ゆっくり浸かってて下さーい」


「あ、あははは、なんだな。

 それにしても気持ちいいだな~~」



 まさか、調査とは言っても、クエスト中に


 こんなにゆったりとお風呂に入れると思わなかったんだな。


 おでは、草刈りが終わった後、採取班の方に


 手伝いに行ったから、お風呂の作成は見てなかっただ。


 アルさんは簡易だって言ってただども


 普通はこんなにすぐ作れるものじゃ、無いはずなんだな。


 (コンコン)浴槽をこんなに固めるのも簡単だと思えないし


 そもそも固める前に、6人ぐらい余裕で入れる穴を


 地面に掘るだけでも大変だと思うんだな。


 (コンコン)コレ、カチカチに固まってるんだども


 触った感じはツルツルしてるんだな。


 一体、何でできてる・・・ん?


 コレ、どこかで見た気がするんだな。



「(ザパザパ)ふひ~~~~。

 そりゃそうですわよ~、ロー。

 それってトリモチですわよ、トリモチ。

 今朝見たでしょ~? アレですわアレ」


「あっ! そ、そうだ! トリモチなんだな!」


『わははは、おもろいやろ? ロバやん。

 このトリモチって、便利でなー。

 元々、速乾性でカチカチになる優れもんなんやけど

 触り心地もツルツルで、触っても怪我せーへんし

 防水の性質もあるから、即席の床とか壁とかに使えるんや』


「ふあーー、確かにそれは便利なんだなー。

 どんな材料が使われてるのか、おでにはさっぱりだども

 作った人はすごいだな~」


「(ザバッ!)うふふふふ! そう! そうなんですよ!

 ね? 凄いでしょう? ロバートさん!?

 今でこそ、こちらにも普及していて

 道具を扱うお店で、普通に販売されてますけど

 実は、元々お師様の発明品なんですよ!?

 本当に、凄くて凄くて! はぁはぁ!!

 私は今も感激と興奮が止まりません!!」


「お、おおう・・・なんだな」


「うわぁ・・・何か、久々に見た気がしますけど

 そういえば、ユキさんはご主人様マニアでしたわね。

 ちょっと~~~、ユキさん? 目が怖い目が怖い。

 こんな所で興奮しないでくださいまし~~~」



 そ、そっか。


 このトリモチはアルさんが作ったんだな。


 アルさんって、このトリモチ以外にも


 色々作ってるみたいだし、色々できるし。


 うーーーん、本当、すごいだなあ。


 何もできないおでとは全然違うだなあ。



『(かくんっ)んーーーーー、まー確かに。

 この製品を作ったんは俺やけどなー。

 発案自体は俺の義父とっつぁんの昔話が元やしなー?

 どっちかとゆーと、とっつぁんの功績なんやわ。

 俺はそれを再現して、色々使い易いよーにしただけやし?』


「(ザババッ)いえ! それは違います! お師様っ!!

 草案だけなら誰でも可能ですが、それに可能性を持たせ

 さらに実現する事は誰にでもできる事ではありませんっ!!

 (ザバザバ)それこそ、お師様のよく仰られるお言葉!

 {それはそれ! これはこれ!}だと、私は思いますっ!

 ですので! お師様は凄いのです!

 (ぎゅー)私はそんなお師様のお側に居られて!

 教えを受けられる事が! 事が・・・こと・・・。

 (すりすりすり)・・・・・・はにゅぅ~~~」


「(ザバーーッ!)ちょっと! ユキさん!?

 なんて羨ましい事を!! そういうのはミケが!!

 ミケの特権!! ミケの役得なんですわよ!?

 そういうのは!(スイー)こう! (ぎゅー)こうで!

 (すりすりすり)うえっへっへっへ~~~!!!」


『何でやねん』


「あ、あはは、楽しそうで何よりなんだな」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ザバー、パシャパシャ)


「あ、そういえば、アルさん。

 この風呂場は簡易って事は、帰る時に壊すんだか?」


『せやなー、屋根と衝立の方は、そのまんまでもええけど。

 風呂の方は、お湯溜めただけで循環機能付けとらんし

 排水せんとアカンから、壊さんとアカンなー』


「あ、やっぱり壊すんだか。

 何かもったいない気もするんだな・・・」


「屋根と衝立は丸太で組んで、トリモチで加工してますから

 まー、そんなすぐに腐る事も無いでしょうけど

 排水しないと、何が起きるかわかりませんしねー。

 この地が【マナ】が集まりやすい土地だって事を

 忘れちゃいけませんわよ~?」


「人が住んでいて、監視下にあるのなら

 問題は無いのでしょうけど。

 どの様な変化をするかわかりませんしね。

 水棲のモンスターが発生したり、毒に変質したりなどの

 可能性が無い訳では無いですし、仕方ないかと」


「そ、そんな事もあるんだか・・・こ、怖いんだな」


『まー、ユキのゆーたんは極端な例やけど

 無いともいーきられ辺のが、正に怖いとこやな。

 ま、壊すんは作った時より簡単で、すぐやし』


「え? そうなんだか?」


「ええ、今朝の事を覚えてますか? ロー。

 ご主人様が渡した水をかけたら、溶けたでしょう?

 アレは中和用の粉を水に溶いた物なんですわ。

 ですので、風呂の水に{サー}ってしとけば溶けます。

 後は穴を土で埋めれば完了ですわ~」


「そ、そんなに簡単に壊せるんだか?

 べ・・・便利な使い方ができるんだな・・・」


「(キラッ)ええ! 本当に凄く便利だと思います!

 だからこそ! お師様は私の憧れで! 目標で!

 誇りにも(ぎゅっ)にゃもにゃも~~」


『わかったから、それはもうええっちゅーねん』


「(うっとり)もにゅもにゅもにゅ~」


「(ぎりっ)う、う、うらやましいですわっ!」


『それももうええっちゅーねん』


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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