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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
273/401

273 冒険者Aさんとおまけの採取 ②

あらすじ:ユリ根の育成は予想外に上手くいってる様です。


視点:ユリ根は薬の材料でもあるので詳しかった ノブユキ・ムトウさん

『』:アルファさん


「(ぐずっぐずっ)うあぁぁあぁん!!」


「(だばーー)びええぇえええん!! でヤンスぅ~」


(うあーん、びえええええん、うわーん)


「(おろおろ)ええっ!? ど、ど、どうしたの!?」


「(おろおろ)あわわわわわ!?」


(すたすたすたすた、ぎゅぎゅっ)


『んーーーーー?(なでなでなでなで)

 サクもサンちゃんもどないしたんやー?』



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「あーーーーーー、なるほどなるほど。

 昔、ロクに食べ物もらえなくて

 芋の根とか茎をかじって飢えを凌いでたのを

 思い出しちゃったと・・・」


「(ぐずっぐずっ)あ”い”っ」


「(だばー)・・・でヤンスぅ~」



 なるほど・・・ユリ根の収穫に続いて


 今度はゴボウの収穫を始めた訳ですが。


 収穫したゴボウを見たサクとサンシターちゃんが


 突然泣き出すので何事かと思いましたよ。


 ・・・私が聞いた限りでは


 サクは里の者達に良くない扱いを受けていた様ですし。


 サンシターちゃんの場合は、元になっている素体が


 山賊か何かの集団で{三下}扱い、つまり下っ端として


 扱われてたらしいですしね。


 どちらも、その時の辛い思い出を思い出したんでしょう。


 これは・・・父上に釘を刺しておいた方が良いでしょうね。


 お師様は、過去の事は水に流せる、広いお心をお持ちです。


 サンシターちゃんの方は、素体の記憶なのでともかく。


 サクの過去に関しての件を、以前に尋ねた際は


 {里での事は過去の出来事だから気にしない}と仰ってました。


 つまり、過去ではない里の外での出来事。


 {シゲと姉上の襲撃の件から先は気にされている}という事です。


 恐らく、この先、里の人間がサクに関わってこなければ


 特に問題は無いとは思いますが・・・うーーーーん。


 里の方でも、流石にそのぐらいは理解してるでしょうし。


 まさかそんな事はありませんよね。



「ユキさん、それを{フラグ}って言うんですけど・・・」


「・・・すみません」


「ミケさんにユキさん、何の話です?」


『わはははは!

 そこの2人ミケとユキは気にせんといたって、モブ子ちゃん。

 まー、それよりも、キミらは残りのゴボウの収穫頼むわ~。

 晩飯には、その収穫したゴボウも使うんやしな~』


「うん、わかったんだなアルさん」

「はい! わかりました! うおっ」


「「「えっ!?」」」


『えっ?』


「「「『えっ?』」」」


「えっと、あの・・・先生? コレ食べれるんですか?」


「コレって根っ子ですよね? 太いですけど」


「(じとー)アルファさん? また、からかってます?」


「いえ、モブ子ちゃんにライスちゃん、メガネさんも。

 このゴボウは普通に食材ですよ?

 実際【フソウ】では色んな料理に使ってますし」


「「えーーーー?」」


「・・・そうなんですか? ノブユキさん」


「ええ、確かにゴボウは根っ子ではありますけど

 立派な食材ですね、炒め物や煮物にも使われますし。

 ・・・私は特に天ぷらや漬物が好きですね」


「天ぷらに漬物!? ・・・ですか?

 ええ・・・【フソウ】の人達って根っ子まで食べるの?」


「いや、何でそんなにドン引きしてるのかわかりませんけど

 大根とかニンジンも似たよーなもんでしょーが」


「「「えー・・・」」」


『わははは! やっぱ【フソウ】以外やと

 何処行っても似たよーな反応返ってくるな~』


「あ、おでは故郷の村で似た様なのを食べてたんで

 特に抵抗は無いんだな。

 どっちかと言うと薬代わりだったんだども」


「ボクの方も、【リューグー】で似た食べ物ありましたし

 この間、食べたのもおいしかったですし、うおっ」


「え? おいしかったの? サバミソ君」


「・・・と言うかですね、モブ子ちゃん。

 少なくともあなたもこの間食べてますわよ?」


「ええええっ!? い、いつです!?」


「ちょっと、モブコ・・・」


『わはははは! まー、調理してもーたらわからんよな。

 ほれ、モブ子ちゃん。

 前に【シオヒ】狩りに行ったやろ?

 あの後で、ほれ、屋台広場で・・・』


「えっ? あー、アレはおいしかったですね!

 そのままでもおいしかったですし!

 あの、炊き込みご飯でしたっけ?

 屋台広場で作ってたの!!

 アレもすごいおいしかったです!!

 また食べたいです! ぜひ! ぜひ!!」


「あー、あったあった。

 あの時はアタシも食べましたよ、先生。

 丁度、酒場がお休みだったんで。

 確かにおいしかったんで、アタシもまた食べたいです」


「2人共、欲望に正直で大変よろしいですけど

 アレに入ってたんですわよ? ・・・ゴボウ」


「「・・・えっ?」」



 ああ、炊き込みご飯ですか、良いですね。


 ゴボウにニンジンに筍に椎茸に・・・お揚げも合いますよね。


 鶏肉だけでなく魚介類もよく合いますし。


 上にのせる三つ葉も外せませんよね・・・。


 まあ、実際に食べたお2人は気付いてなかった様ですが。


 確かに、調理過程を知らなければ


 ゴボウは気付き難いかもしれませんね。



「えっと、あの細切りにしてた具ですよね?

 シャキシャキしてて独特の風味の・・・、うおっ」


「・・・・・・えっ?」

「あー、あったあった! ・・・え?」


「えっ? って、モブコちゃん?」


「まさか、覚えてな・・・?」


「・・・モブ子ちゃん、ひょっとして

 おいしかったしか記憶に残ってないんじゃ?」


「(かあああ)・・・うちの相方がどうもすみません」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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