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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
265/401

265 冒険者Aさんと経験則は大事

あらすじ:おにぎりの組み合わせは無限大。

 海苔の代わりに青じそやとろろ昆布で巻くのも美味しいですね。


視点:綿毛から羊の毛にランクアップ モッブコットンさん

『』:アルファさん


『まー、ミケに先ゆわれたけどなー。

 それも脇目も振らん程の全力で・・・や。

 1番アカンのは、半端に対峙したり反応したりする事やな』


「あれ? そうなんですか? 試すだけ試してみて

 ダメだったら逃げるじゃダメですか? うおっ」


「それはね、ダメダメなんですよ、サバミソ。

 そうなったら、それって相手にはもう手段が無いって

 全部バレちゃってる訳ですからねー。

 だから、そこから逃げるのは至難の業ですよ~?

 ・・・って言うか、ほぼ無理でしょうね」


「えっ? そうなんですかミケ姉さん、うおっ」


「うわぁ・・・アタシ達がまさにそれ・・・」


「だね、ライス・・・よく助かったよね私達・・・」



 私達の場合は、クエストの帰り道にバッタリだったのよね。


 疲労もあったし、思いっきり油断もしてたけど


 それ以上に見た事の無いモンスターだったから


 対処に困ってあの場に留まってたのがまずかったのかー。


 おかげで大怪我するわ、クエストも失敗するわ。


 ライスは引退までしちゃった訳だしねー。


 まあ、今はアルファさんのおかげで


 こうやって一緒に町の外に来れてる訳だけど・・・。


 どうなんだろ? 少しは大丈夫になったのかな?



『わははは、お前がそーやったしな! ミケ。

 経験者は語るってか~~!(げらげらげら)』


「むーーーー! ご主人様~~~!?(ぷんぷん)

 ミケの事は言わなくて良いじゃありませんか!

 ぐぬぬぬぬ、ご主人様はミケに意地悪ですわー!!」


「あっ、そ、そうなんだ・・・」


「ふふ、【フソウ】の【行者組合】では

 ミケお姉様とお師様達の戦いは結構有名な話ですから。

 あのお話の一番の盛り上がりは・・・(ばっ)んむぐ」


「(ぎゅ~~)言わなくていいですから、ユキさん。

 ミケも思い出したくない思い出ですので!!

 で~~す~~~の~~~で~~~~!!!」


「・・・うわ・・・何があったんだろう」


「聞きたいような聞きたくないような・・・」



 ・・・私は聞きませんよ~。


 こういうのは好奇心半分で聞き出そうとしたら


 ろくでもない結果にしかならないんだから。


 ・・・気にならないわよ? ホントホント。


 ・・・・・・気にならないんだからー!!



『まー、ミケの昔話と、本当は聞き出したくて

 うずうずしてるモブ子ちゃんの事は置いといてやなー』


「見破られてたーー!?」


「・・・モブコー」


『さっき、スキルの準備の話したやろ?

 アレな、全部事前に試して、練習してへんかったら

 本番とかいざって時とかに、絶対やったらアカンで?』


「えっ? ダメなんだか? アルさん」


「・・・えーっと、先生。

 それは効くかどうかわからないから・・・とかですか?」


「それとも・・・あっ! もしかして。

 奥の手として最後まで隠しておくとかじゃないですか!?」


「え、えっと・・・危険だからだと思います、と、ととさま」


『うんうん、ライスは惜しかったな、モブ子ちゃんは×ペケ

 サクは正解! よーわかったな! えらいで~(なでなで)』


「(にこー)えへへ・・・」


「ガーン!? 違うの!?」


「惜しいのかぁ・・・ちなみに先生。

 どの辺が惜しかったんですか?」


「そうそれ! 私はどの辺が!?」


『あー、それやねんけどなー。

 ほれ、よく英雄譚や、物語なんかやと。

 主人公がピンチの時に、何とかの血~が目覚めたりとか

 突然、新必殺技閃いたりとかするやんか?』


「あーーー、よくありますね、そういうの」


「あっ、ボクも本で読んで憧れたりしましたよ? うおっ」


「あるある~と言うか、冒険者やってる人の大半が好きな場面で

 そういうのに憧れて冒険者になった人って多いですよね?

 酒場でもそういう話ってよく聞きますし

 似た様な事をやったって自慢話とかもよく聞きましたよ」


「あー・・・確かに酒場だと有りそうな話ですねえ・・・。

 酔っ払いの自慢話とか、ご愁傷様ですライスちゃん」


「(ずーん)・・・ギルドの受付だと日常茶飯事なんです。

 ・・・いや、もうわかりましたから、邪魔ですから

 そんな話どうでもいいので・・・・・・」


「ああっ!? リマさんの目が虚ろに!?」


『わははは! リッちゃんも大変やなぁ(なでなで)

 まー、そんな感じで、物語では大抵上手くいくんやけどな?

 実際にやったとしたら、危険極まりない訳や』


「危険・・・極まりないですか?」


「さっき、サクちゃんも言ってましたけど

 そんなに危険なんですか? 先生」


『せやでー、ライス。

 まず、それの1番怖い所はやなー。

 その技とかって、何の代償で使用できるんかわからんとこや』


「え? 代償・・・って・・・。

 体力とか気力とかじゃないんですか?

 他のスキルとかと同じ感じで」


「ライスちゃん、例えそうだったとして。

 どのぐらい必要なんです? 少し疲れる程度ですか?

 それとも、もう動けなくなる程へとへとに?

 ・・・もしくは1発で生命力使い果たして

 死んじゃうかもしれませんよ?」


「死っ・・・!? え? そこまで?」


「あわわわわ、うおっ」


「・・・ありえない話じゃないですね。

 特に【行者】の世界では、死を代償にした奥義と言うのは

 結構ありますし、実例も多いです。

 自分も・・・他人も」


「えっ? 他人も? ですか!?」


「そうですわよ~、モブ子ちゃん。

 基本的に、効果に比例して代償は大きくなるんです。

 周囲の生命力や【マナ】を限界を超えて吸い尽くして

 放った一撃で敵は死んだけど、自分も味方も全滅・・・。

 なんて実例は、【フソウ】だけじゃなく

 他の大陸でも結構多いんですわよ~?」



 うっわ・・・それって、結局は自爆技って事よね?


 それはダメだわー、さすがにダメだわー。


 その場の味方全員がそれ知ってて


 納得尽くなら、まだ良いけど・・・良いの?


 で、知らないで、強制的に吸い尽くしてドカーン!


 敵も味方も全滅しました~!!


 ・・・それじゃ、意味無いよ。


 私達、物語の登場人物じゃないもの。


 お金と未知の冒険と、美味しいご飯と


 ご飯とご飯とご飯を目的に生きてる{冒険者}だもん。



「んも~、モブ子ちゃんったら~!

 ご飯ばっかりじゃないですか~、食いしんぼさんですわね~」


「(照れっ)えへへ~~」


「・・・んんん? ご飯? 何の話?」


『まー、危険ってのはそーゆー事や。

 後は、ライスのゆーた事もあんねんで?

 それの効果は? 威力は? 適正距離は?

 相手だけに向かうんか? 広範囲やったりせんか?

 ひょっとしたら、自分中心に発動するんちゃうんか?

 そこら辺って、結局ん所、実際に使ってみんとわからんのよ。

 ギルドで説明読んだだけとか、人から聞いただけやと

 いきなり本番で使うんは止めた方がええやろなー』


「ふわぁ・・・そう言われるとそんな気が!!」


「あ、それはボクも思いました、うおっ。

 実際に使ってみた時に、説明読んで想像してたのと

 ちょっと違うかなーって感じた事ありました、うおっ」


「そうなんですよね・・・。

 その辺りの危険性は、私も受付で言ってはいるのですが

 耳を貸してくれる方が少ないのが実情なんですよ。

 {そんなもの使ってみてから考える}って・・・。

 特にDランク、Cランクの人に多いですね」


「あー・・・脱初心者とか中堅に足を踏み入れた人って

 そういうのすっごい多そう・・・。

 調子に乗っちゃうっていうのか、勘違いしちゃう?

 まあ! 私達はそんな調子に乗る余裕も無かったですけど!」


「言ってて悲しくなるからやめなよ、モブコー。

 でも、なるほどー、それじゃ確かに

 アタシの答えじゃ、{惜しい}止まりですね、先生。

 練習は大事! よ~く理解しました」


『わはは、それ理解できたら十分えらいんやで、ライス!

 よっしゃ! たっぷり誉めたるからな!!(わきわき)』


「っ!?」


(だきっ、なでなで 『よーしよしよし』 なでなでなでなで)


「いいなー、ライス」


「うん、ライスさん良かっただなぁ」


「・・・いいなぁ」


「・・・いいでヤンスなぁ」


「サクちゃんは良い子だから、また誉めてもらえますよ。

 何でしたら、私が・・・ね?」


「ミケも! ミケも誉めてほしいです! ご主人様!

 ・・・何してるんです? メガネさん」


「よーし! ボクも頑張ろう! うおっ」


「あ、私が食器とか片付けておきますので、お師様」


「(かああ)ちょっ!? 見てないで助けてよっ!!!?」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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