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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
26/401

26 冒険者Aさんと町の町長代理見習いさん

あらすじ:{八ツ橋}と{生八ツ橋}と{餡入り生八ツ橋}は別物で{おたべ}は商品名。


視点:タンゴの町 町長代理見習い フォウ・フォームさん

『』:アルファさん


ああああ”あ”あ”あ”あああああ。


書類仕事が終わらない”い”い”い”いいぃぃ。


こんな時に限って補佐のフォックスさん居ないしぃぃぃいいいいい。


ゼーロ爺ちゃんに手伝わせて・・・・たらもっと時間かかるしいいいい。


そもそもゼーロ爺ちゃんはフォックスさんに丸投げだったしぃいぃぃいい。


もおぉぉぉおおおおおおおお。



『ンモーーーって、牛みたいな顔になってんでフォウちゃん。

 せっかくの美人さんが台無しやなー。』


「!!? んなっ!?

 あっ! 何だアルファさ・・・・・

 に”ぁあ”あ”あ”あ”あああああああああああ!!!??」



さ・・・・・・魚のお化けっ!?


・・・ん”っ? ち・・・違う?



「も・・・もしかしてですけど、亜人の方ですか?

 いきなりでしたんで、少しというか

 かなりというか、思いっきりびっくりしましたけど。」


「おおっ! 持ち直すの早いですね、ご名答です。

 この子は【リューグー】から来たサーバクン・ミーソットさんで

 ご主人様が保護という形で昨日【冒険者ギルド】へも登録致しましたよ。」


「な、なるほど? 噂に聞く【リューグー】の方でしたか。

 大げさに驚いてしまってすいません。

 亜人の方に慣れてないものでして。」


「あ、はい平気です、うおっ。

 僕はサーバクン・ミーソットと言います。

 よろしくお願いします、うおっ。」



サーバクンくん? さん?・・・何だか言いにくい割には妙に頭に残る響きですね。


ミーソットというのは、貴族名?・・・いえ、家族とか一族の方かしら。


・・・サーバミーソ・・・サバミソ・・・サバ味噌?


そういえば、以前にアルファさんからおすそ分けで貰った{サバの味噌煮}は美味しかったわね。


じゅるっ・・・また食べたいな・・・お願いしたらまた作って貰えないかな?」



『ええで。』


「!!? ええええええ”え”!? 何で思ってた事が!?」


「いえ、後半普通に口に出てましたし。

 というか、その涎まで垂らしてるだらしない顔見たら、さすがに判りますよ?」


「うはうっ!? (じゅるるっごくん)

 ・・・・・・・・・ええと、本日はどういった御用でしょうか?(キリッ)」



危ない危ない、これで{町民から信頼される知的な次期町長のイメージ}は保てたはず!


きっと、多分、恐らく! お願い保ってたと言ってください!!



『まあ、ええんやけどな。

 いや、用事ってのはフォウちゃんとゼーロの爺さんに顔合わせしとこうと思ってな。

 やっぱ、町の責任者が事情知ってるのと知らんのとじゃ全然ちゃうし。』


「なるほど、そうですね。

 確かに、この町では亜人の方は珍しいですから、

 私達も面識あった方が、何かあった時に対処しやすいですし。

 正直、面識無しで夜にばったり出くわしてたら

 ビックリどころか、絶叫してひっくり返った挙句、失禁する自信有りますよ。」


『やな自信やな。

 ほんま肝っ玉が太いんやか繊細なんやかわからん子やな。』


「た、玉とか言わないでください! セクハラですか!!!」


「そうですよ!! ご主人様にセクハラしても良いのも!

 セクハラされても良いのも!! ミケだけの特権ですよ!?」


「(ぱくぱくぱく)・・・うおっ。 」


『おいおい二人とも、サバミソがドン引きしとるやん。』


「さっ・・・{サバの味噌煮}っ!?(ごくり)」



おっと、いけない! 今朝は朝ご飯は少し(自称)しか食べてないから


もうお腹が減ってきちゃったわね。


書類仕事も煮詰まってるし、小休憩ご飯しようかしら?



『{サバの味噌煮}は今度作ったるから、とりあえず落ち着け。

 単に俺らがこの子を愛称でサバミソって呼んどるんやわ。

 ちなみに、まだピッチピチの14才の若者やで。』


「な、なるほど、とってもお腹が空く(ぐ~~~~)良い愛称だと思いますよ。

 もし宜しければ、私もその愛称で呼ばせて頂いてもいいですか?

 いいですよね?」


「あ、はいっ、うおっ。」


「ごほん! それでは、改めまして、サバミソ君。

 フォウ・フォームと申します。

 {【タンゴの町】の町長代理}として君を歓迎しますよ。」


「はい! こちらこそ、ご迷惑をおかけするかもしれませんけど

 よろしくお願いします!」



ふむふむ、根は素直そうな良い子じゃないですか。


初対面の場合はともかく、意外と早く町に馴染めそうですね



『まあ、先住民っぽく先輩風吹かしとるけど

 実際は1年ぐらい前に【キロの町】から移住してきたばかりの見習いさんやけどな。

 今はここに居らんフォックスって人が、この町の大黒柱と思ったらええわ。

 町長のゼーロ爺さんは行動力も判断力もええんやけど

 {細かい数字とか面倒くせえっ!}ってタイプやからなぁ・・・。』


「ちなみに、フォウさんは町長のゼーロさんのお孫さんなんですよ、お孫さん。

 あと、22才独身です。」


「えっ? あっ・・・なるほど、うおっ。」


「えっ? ちょっとサバミソ君、今何で納得したの?

 というかミケさん、何さらっと暴露してるんですか!?

 独身で彼氏居ない=年齢でもいいじゃないですか!

 何か問題でもあるんですか!?」


『まあまあ、フォオちゃん。

 (ごそごそ)ほら、これでも食べて落ち着きーや。』


「(もぐもぐもぐもぐもぐ)うまっ!? これ何です?

 何かタコの干物みたいな食感と風味ですけど

 醤油味がして(ぐにぐにぐに)ほむほむほむ。」


『それはやな、昨日の午前中に作ったイソギンチャクの燻製やで。

 醤油と調味酒に一晩漬けたやつを燻製にしたばかりやから

 まだ少し柔らかさが残っとってな、半生みたいな食感になってるんやわ。

 スープの具とかにしても、ええ味が出て美味いで。

 一口サイズに切ってあるから、おやつ代わりに丁度ええやろ?』



・・・・・・あ”あ”あ”あああ”ああ”あああ”あああ!?


むぐんぐむぐ、噛めば噛むほど深い味わいがむぐむぐ


こんなの食べたらもっと食べたくなるじゃないですか!!!?


もうないんですか!? あるなら下さいよおおおおお!!!!」



『お、おう・・・それはええんやけど。

 その、食いもんが絡むと考えがダダ漏れになる癖、直したほうがええと思うで?』


「はうっ!? また漏れてましたか!?

 はっ・・・恥ずかしいっ!!(かああああああ)」


『ほい、この袋に入っとるから、後で爺さん達にも分けて・・・』


「(ガバッ)いいいいやっほおおおおおい!!」



分けるわけがない!!!


いえいえ、これは爺ちゃんが喉を詰まらせてもいけないですし!!


フォックスさんは、あごが疲れる食べ物好まないでしょうから


無くても問題ないですよね!!!


だから私が1人で貰っても問題ないんですよ、そうですよね?


わっほほーい☆ 全部私のものーーーー!!!」



「サバミソ、これがこの町の町長代理見習いなんですよ。

 だから、亜人だからとか全く気にする必要はないですからね?」


『まあ、これでも食いもん絡まんかったら優秀なんやで?

 王都の文官次長やっとる、この子のお父はんが太鼓判を押すぐらいやし

 能力は問題ないんや、能力は。

 たまにポンコツになるだけなんや。』


「あ、はい、うおっ。」


「この町の未来は明るいですねー。」


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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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