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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
257/401

257 冒険者Aさんと真に頭が悪いという事

あらすじ:実は2泊は、元々の予定通り。


視点:今日は訓練場借りて3人で訓練中 ケベックさん

『』:アルファさん


「・・・このギルドの冒険者って、頭悪い人多くない?」


(シーーーーーーン)


「「・・・はあ?」」


「(はっ!?)・・・あ・・・ごめんごめん」


「いきなりどうしたんだ? ケベック」


「何だぁ?

 また{自分は頭良いです}ってアピールしてんのか?」



 いけないいけない、この間の事思い出してたら


 ついつい口に出ちゃった・・・。


 って言うか、ヤンキ。


 何だよ、その{自分は頭いいです}アピールって!?


 まるで、普段から僕は頭良いですって


 言い回ってるみたいな言い方じゃ・・・あれ?


 ・・・あ! 言ってたかも!?


 {パーティの知恵袋}って自称してたよ、僕!!



「いや、そんなつもりは無かったんだけど

 この間、アルファさんに相談した事を思い出したんだよ。

 ほら、僕も{パーティの知恵袋}を名乗ってるけど

 色々と足りない物が多いってのは、自覚してる訳だし?」


「そうだな、{知恵袋}名乗るには知識も経験も足りないし。

 背丈とイケメンさも足りてないよな」


「そうそう・・・いや! イケメンかどうかは関係ないだろ!?」


「えー? でも、お前って

 陰では女性連中にちょっと残念な人扱いされてんだぞ?

 むしろ、リーダーは逆にモテ・・・」


「うそだろ!? 僕を裏切ったのかい!? マイク!!」


「何の話だ、何の・・・。

 で? 何思い出したって? ケベック」



 ぐぬぬぬ・・・知的な僕がモテるならともかく。


 ちょっと脳筋っぽいマイクがモテるなんて間違ってるよ!


 ・・・まあ、昔から割とそうだし、この事は一旦置いといて。



「むう・・・まあいいか。

 それで、どうやったら{知恵袋}に相応しくなれるかって

 どうしたら賢くなれて、パーティの力になれて

 女の子にモテるかって、アルファさんに相談したのさ」


「やっぱり、気にしてんじゃねーか」


「いいじゃないか! モテたいんだよ僕も!

 ・・・ま、それでアルファさんの意見が返ってきたんだけど」


「「けど?」」


「えっと、{愚か者}じゃ無ければ良いんだってさ。

 {どーしよーもなく頭悪い人}じゃ無ければ

 実績も上がるし、周囲の評価も変わってくるって言ってたよ」


「・・・うん? そう・・・だね?」


「・・・ま、そりゃそう・・・だよな?」



 まー、今のだけじゃ、当たり前の事だし。


 イマイチしっくり来ないよね。


 僕もそうだったさ。



「2人はさ、本当に頭の悪い人って、どんな人だと思う?」


「え? 本当に頭の? ・・・そうだなー。

 字が読めない? 簡単な計算できない?

 全然記憶力が無い? とかか?

 でも、そういうのともちょっと違うような・・・」


「まあ、マイクはそう思うわけだ・・・ヤンキは?」


「・・・・・・俺は、話が通じねえ奴・・・かな?

 通じねえって言うか、そもそも聞いちゃいねえって奴」


「おっ!!?」

「んんん?」



 お、驚いた・・・アルファさんと同じ事言ってる!


 やっぱり、ヤンキって・・・・・・。



「ヤンキ、それアルファさんも言ってたよ」


「は? おっさんが?」


「へえ・・・何でそう思ったんだ? ヤンキ」


「・・・ちょっと待ってくれ、その前に」


「ん?」


(スタスタスタ、ガチャッ、ゴクゴクゴクゴク)


「(ゴクッ)ぷはーーーー、ふぃーーー。

 まー、丁度良いし、ちょっと一息いれようぜ?」


「そうだな、少し休憩するか」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「は~~~~~、すっきり爽やか味だねー」


「そうだなー。

 疲労解消に体力回復効果も有るらしいし

 訓練場にもってこいな便利な設備だよな。

 ・・・相変わらず、僕達以外、誰も居ないけど」


「そうそう、さっきの話し通じねえ奴の話なんだけどよ。

 アレって、経験談なんだよなー。

 しかも、ついこの間の話なんだわ」


「へえ、経験談?」


「何があったんだ? ヤンキ」


「おう、それが、この間ギルド会館の中でな?

 昔ちょっと組んだ事のあるパーティの奴らと会ったんだわ」


「うん」


「んで、雑談で近況の話してたのよ。

 今Lvがどーのとか、どんなスキル覚えただの」


「あー・・・まあ、たまに有るよな。

 情報交換って程じゃない軽い雑談って感じの」


「そうそう、そんな感じのな。

 だけど、俺がDランクで、Lvも4のままって話したら

 あいつら突然態度変えてきやがってなー」


「あー、有るねー」


「それで、自分達はもう全員Cランクで

 Lvも5だって自慢しだしたかと思ったら」


「あー、それも有る有る」


「今度は、昔組んだよしみで

 自分達のパーティに入れてやってもいいんだぜ?

 って、言い出しやがる訳さ、上から目線たっぷりでな」


「有りすぎて困るぐらいだね」


「んで、お前らやおっさんの事もバカにしだしてなー。

 正直、付き合うのも無駄でバカバカしかったから

 そのまま、適当に返事して立ち去ろうとしたんだよ」


「「ええっ!?」」


「あのキレ易いと評判で、狂犬みたいな扱いされてたヤンキが!?」


「誰が狂犬だ、誰が」



 いや、だって・・・。


 今でこそ、少し落ち着いた感じあるけど


 初めて紹介された時とか、目つきヤバかったし


 どこの殺し屋だよってぐらい、雰囲気出してたじゃないか。


 話してみたら、意外と普通に打ち解けられたけど


 昔の君しか知らない人だったら


 今の君の姿や言動見たら、びっくりすると思うよ?



「ま、まあ今は違うんだし、良いじゃないか、ヤンキ。

 それで? 立ち去ろうとしたらどうしたんだ?」


「ああ、何か知らねえけど、突然キレ出してな。

 んで、実力の違いを見せてやるとか何とか騒ぎ出して

 もう面倒くせーし、悪目立ちするしで大迷惑よ」


「うわ・・・それは災難だったね」


「そんで、さっきの話に戻るんだけどよ。

 何だろーな、あーゆー奴らって、全然話が通じねーのよ」


「あー、いわゆる、聞く耳持たないって感じかー」


「そーそー。

 いや、前に組んでた時からそーだったんだけどよ。

 あいつら、自分の意見で頭いっぱいになってて

 人の話を全く聞いてねーんだよな、これが。

 耳に入ってても、頭に届いてねーんじゃね? って感じ。

 あーゆーのってよ、目の前で話してても

 あー、こいつ聞く気がねーんだなってわかるよな?」


「確かにね。

 そういえば、僕達も臨時でパーティ組んだ時に

 何回か似た様な人達に出くわしたなあ・・・。

 結局、合わないのが分かったからそれっきりだけどね」


「それでね、アルファさんも言ってたんだけど。

 頭が良いとか悪いとかって、結局の所。

 計算ができるとかできないとかは関係なくて

 聞いた話を理解できるとかできないとかでもなくて

 人の話を聞く気が有るか無いか、らしいよ?」


「なるほどねえ? おっさんもそう言ってたのか」


「・・・まあ、分かる気はするなあ。

 例えば、狩場で想定外の危険なモンスターが出たとして

 ギルドの職員の人がどれだけ注意喚起しても

 そもそも、見る気も聞く気の無い人には意味無いんだよな」


「ギルド内の違反とかに関してもそうだよね。

 違反に関して、どれだけちゃんと書面にしてても

 違反する人って、最初っから読む気無いから・・・」


「周りに迷惑かける奴って大概そんな感じだよなー。

 そりゃ、頭が悪いって言われてもしゃーねーわ。

 ・・・・・・あー、わかった。

 それでさっき頭悪い奴多くね? って言葉が出たのか」


「まあね、そういう事」


「・・・ところで、ヤンキ。

 その件は問題無く収まったのか?

 何か、続きが有りそうな気がするんだけど。

 しかも、あまり良くない内容の・・・」


「・・・どうなんだい? ヤンキ」


「いや、まあ・・・有ったぜ? 続き」


「「・・・やっぱり」」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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