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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
255/401

255 冒険者Aさんと発想の違い

あらすじ:不人気クラスの、不人気な理由にみんな割りと納得。


視点:実は話に全然ついていけてなかった サンシターさん

『』:アルファさん


「100%経験則?」


「ええ、別の言い方で言えば、準備100%ですかね」


「じゅ、準備100%?」


「事前に備えるって事ですか? 先生」


「(ほわーん)あー、朝ごはんおいしかったでヤンス~」



 ほはーーー!! はふぅ~~~~ん。


 朝から焼肉に、野菜スープとガッツリ食べれて


 アッシは、もう、もう、とってもしやわせでヤンスー。


 ウルフのお肉って脂身が少ない代わりに


 弾力のある赤身肉って感じなんでヤンスなー。


 でも、オヤビンからお聞きした感じだと


 モンスターだからおいしかったっぽいでヤンスね。


 野生の狼はむしろイマイチだとか何とか?


 他に食べれる物が無いなら仕方ないでヤンスけど


 アッシは、やっぱりおいしい方が食べたいでヤンス。


 それにしても、さっきからオヤビン達のお話されてる内容が


 さっぱりわからない自分のおバカさが悲しいでヤンス。


 アッシの基盤になってる元宿主の記憶だと


 こきつかわれて下働きした悲しい記憶しか無いでヤンスし


 憑りついたアッシの元悪魔? ってのも


 記憶がすっからかんでヤンス。


 正直、自分の事なのに何の実感も無いんでヤンスよね。


 うーん、何とかオヤビン達のお役に立ちたいもんでヤンス。



『わはは! 満腹で幸せなんが一番やで、サンちゃん。

 ・・・んで、経験則とか準備の話やったっけ?

 んーー、話ってもなー、大した事何もしとらんしな・・・。

 せいぜい、本番とか土壇場では、スキルとかアイテムとか

 事前に試したもんしか使用せーへんって事ぐらいか?』


「へっ?」


「先生、それって普通の事なんじゃ?」


「いえ、ご主人様の場合は100%なんですよ、100%。

 例えばですねー、すっごいピンチで八方塞がり

 イチかバチか~って場面になったとして」


「「「「「なったとして?」」」」」


「普通は、{一度も試してない賭け}みたいな事とか

 {そのまま抗うだけ抗ってみる}とか

 {観念する}の三択になると思いますけど」


「・・・ま、まあ、そんな感じでしょうね」


「ですけど、ご主人様の場合

 {試した事のある手段を連発}して盤面自体をひっくり返すか

 {すっぱり諦めて撤退する}の二択なんですよねー」


「「「「ええっ!?」」」」


「(ぎょとん)えーっと? うおっ」


「(きょとん)え、えっと? えっと?」


「(うっとり)さ、さすがです、お師様!!」


「・・・ノブユキさん、そこ、うっとりする所なんですか?

 ・・・・・・・・・。

 ・・・・・・。

 ・・・(きょとんとしてるサクちゃん可愛い!!)」


「メガネさん・・・すっかり、ダメガネさんに・・・」


「よくわからないでヤンスけど

 オヤビンがすごい事は、アッシにもわかったでヤンス!」


「うーん・・・すごいの方向性が違う様な・・・?」


『まー、すごいかすごくないかはともかく。

 {すごいえーかげんな人}なのは確かやな! わはは!』


「んー・・・例えばですけど、先生。

 料理してて、塩と砂糖間違えてかけちゃった時とか

 入れ物の蓋が外れてかけすぎた時とか・・・。

 こんな場合の時、先生ならどうする感じなんですか?

 普通は我慢して食べるか、諦めて捨てるかだと思うんですけど」


「何で例えが料理なのよライス・・・」


「え? いや、酒場でたまに見かける光景なのよ。

 作る方も酒入ってる事がよくあるから・・・。

 ちなみに、その失敗作がアタシ達のまかないに回された事があって

 その時は、店長に苦情が殺到して、さすがに反省したのか

 それ以降の失敗作は、店長が処理してるんだけどね」


「うわぁ・・・」


『わははは、そりゃちょっと可哀想やな~。

 とりあえず、その例えで俺の場合かー。

 焼いた料理で塩と砂糖間違えて甘ったるくなったんやったら

 そこへ醤油とおろしニンニク入れて、照り焼き風にするかなー』


「あー、良いですね~! ご主人様~。

 甘さ強めの照り焼き風って、ミケ大好きですよ~!

 肉でも魚でも野菜でも、何でもいけますしね~」


「【フソウ】では馴染み深いですよね、照り焼き料理」


「(ごくり)て、照り焼き・・・そういうのもあるんでヤンスね」


『それこそ、いっその事、その料理を鍋に放り込んで

 野菜とか追加して、生姜味噌で煮るのもありやで?

 元々煮付けってのは、軟らかく煮る為と

 色落ち防止の為もあって、結構砂糖入れるからな~。

 既に炒めた料理を投入しても、炒めた香ばしさがのるし

 それはそれで美味いんやで?

 甘めのコクと豆の旨みと香りが口に広がるんやけど

 塩気とショウガがピリッと味を引き締めてくれとるから

 素材の味もはっきりわかる。

 んで、炒めた香ばしさもそこに加わって・・・』


(グググググ~~~~~~~~~)


「ちょっと、どなたのお腹の虫ですの~?(グ~~)

 今、朝ごはん食べたばかりじゃないですかー(ググ~~)

 まったく、はしたないですわよ~?(グググ~~)」


「うー(クゥ~)」


「あー(クゥ~)」


「ご、ごめんさないでヤンス、想像してたら・・・(グー)」



 うう・・・照り焼き、味噌煮・・・。


 どんなの料理かわからないでヤンスけど


 話を聞いてるだけでも


 おいしそうなのが伝わってくるでヤンスよ。


 朝ごはんいっぱい食べて満腹になったはずなのに


 ・・・ど、ど、ど、どんな料理なんでヤンスかね?



『お前が1番鳴っとるやないか、ミケ。

 昼飯に作ったるから、今は我慢せーよー』


「わーい、やったー!(グアアアアアオオオ!)」



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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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