252 冒険者Aさんと一休み二休み
あらすじ:赤い毛色のウルフは食材と素材になりました。
視点:興味と好奇心でドキがムネムネしてる ノブユキ・ムトウさん
『』:アルファさん
(パチパチ、ジュウウウウ)
「(がつがつがつがつ)う~~~~~ん!
ひょんな事がひゃったんでヤンひゅね!!
ひょれにひても、ひょれはひゅまいれひゅね!!!」
「あはは、朝から凄い食欲なんだな、サンシターちゃん」
「(もぐもぐもぐ)でもこの肉、本当うまいですねっ!
これなら、今度から狙ってもいいかも・・・!」
「(じとー)・・・サン、あなたねえ。
仮にもサクさんの従者なんですから
主人より遅く起きてくるのはどうなんです?
しかも、周囲の異変とかじゃなくて
肉の焼ける匂いに誘われてとか・・・。
さすがのミケでも苦言を言わざるをえないんですけど?」
「(しゅーん)あ、あう・・・。
す、すみませんでヤンス、アネサン」
『わははは! ほれほれ、ミケ。
あんましゆーたるなって。
(なでなで)サンちゃんも気にせんでええからなー』
「(うるうる)お、オヤビン・・・」
『サンちゃんは変異してから、まだ日が浅いんや。
今は回復と成長が同時に来とる次期やからな
食事も睡眠もたっぷり取らんとアカンねん。
(なでなで)せやから、気にせんと
たっぷり食ってたっぷり寝たらええ。
あ! ちなみにそれはなー。
サクもライスもモブ子ちゃんも同じやねんで?』
「「「えっ?」」」
「・・・それはですね、サクさん、お2人も。
あなた方は幼少期に栄養不足のまま育ってるんです。
こちらも、滋養強壮に効果の有る食事を極力用意してますが
後天的に体質の改善と言うのは難しいですからね。
だからこそ、ご主人様はたっぷり食べて、たっぷり寝て
少しでも改善してくださいって仰ってるんですわよ」
「(うるうる)と、ととさま・・・!」
「(もぐもぐ)あ、ありゅひゃあひゃんっ!」
「(じーん)せ、先生っ!
あとモブコ、食うのか感動するのか、どっちなのよ」
「(もぐもぐもぐもぐ)ひょんにゃー」
「ええ・・・食う方を選ぶんだ・・・?
ま、まあ・・・モブコだし?」
『わははは! ミケに全部言われてもーたなー。
まー、そんなとこや、サンちゃん。
サンちゃんも、サクの従者って形式はとっとるけど
もう、うちの家族みたいなもんなんやから
遠慮せんとたくさん食べるんやでー!(なでなでなで)』
「(どぱー)う”ぁいでヤンズぅー、えぐっえぐっ」
「あっ、おかわりお願いします~!」
「も、モブコ・・・!?」
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▽
「(ぱんっ!)ごちそうさまでした!」
「あんた、食べたわね・・・」
『まーまー、ライス。
見てて気持ちえーぐらいの食べっぷりやったし。
腹いっぱい食べて幸せなんは、ええ事やんか。
むしろ、ライスはちょっと食が細いし、もっと食わんと』
「は、はあ・・・」
「ところで、アルファさん。
さっきライスがどっか行っちゃった時に使ってた
複合技って何の事なんですか?」
「おっ!? も、モブ子ちゃん、覚えてたんですね!?
食べてばかりの子じゃなかった・・・見直しましたよ!」
おっと、これは意外でしたね、食事も一段落着いたので
私がお師様にその話を切り出そうかと思ってましたが
モブコさんが聞いてくれましたか。
ふふっ、ミケお姉様ではありませんが、私も見直しましたよ。
「ええ・・・私って見直されるような評価だったんですか?」
「複合技? って何の話ですか?」
「ライス、あなたにそこの朝御飯が襲い掛かってきたでしょう?
お師様の放ったトリモチで救われたと思いますけど
その時にお師様が使用されたスキルの話の事ですよ」
「あっ!? そう! そうだっ!
あの時は恐怖で動けなくなっちゃったんですけど
いきなり飛んできたんですよ!! ビューンって!!
もう、アタシ、ますますびっくりしちゃって!?」
「まあまあ、落ち着いてください、ライス。
その事を、今からお師様が教えてくださりますので」
『あー、アレかー?
アレは、【広域サーチ】に【サーモセンス】かけて
近寄る2つに【マーキング】した後で
【エクステンション】重ねがけした【ホーミング】で
トリモチ玉を放り投げただけやで?』
「「「「「「??????」」」」」」
「!????」
「・・・す、素晴らしいです!!
さ、さすがは、私のお師様っ!!」
「・・・・・・あー、えっと、ご主人様?
ユキさん・・・と、かろうじてメガネさんもですかね?
お2人には理解できた様ですけど
それ以外の方は、さすがにわからないのでは?」
『せやろか?
でも、大した事はしとらんはずやけど・・・。
んじゃ、答え合わせも兼ねて、ユキ。
ちょっと試しに説明してみてくれるか?』
「はい、お師様。
・・・あっ、すみませんがリマさん。
私はスキルの効果を正確には知りませんので、その辺り
知る範囲で結構ですので、補足をお願いできますか?」
「え!? えっ? あ、はい、わかる範囲でしたら・・・」
「それでは、私なりの解釈ですので
間違って居たら訂正をお願い致しますが
まず、お師様が使用されてる【広範囲サーチ】は
{範囲の拡大}や{熱探知}なども併用されてます。
ここまでは、皆さんも・・・」
「「「「「「「・・・・・・?」」」」」」」
「・・・えっと、そこからでしょうか?」
「・・・その様ですわねー」




