表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
250/401

250 冒険者Aさんと不人気なクラス ③

あらすじ:アイアンクローからのヘッドハンギングツリー。

 ミケニャンさんは宙吊りのお仕置き中のようです。


視点:朝は弱くてまだまだ眠い モッブコットンさん

『』:アルファさん


(ギリギリギリ「もぎゃあああ!!」ギリギリギリ)


「おはようございます。

 モッブコットンさん、ライムグラスさん。

 えっと、サクちゃんも、お、おはようございます」



 ・・・うん? 今、何か違和感なかった?



「(照れ照れ)あ、あの、お、おはようございます!

 か・・・あっ!? り、リマさん!」


「あはは、2人共ぎこちなーい」



 ・・・・・・か?


 えっ!? 何? どうしたの!? 昨晩、何かあったの?


 ・・・あれ? そういえば


 何でサクちゃんが、こっちのテントに?


 ・・・って、んんんん!?


 私、ご飯を食べた後ぐらいまでしか記憶無くない?


 あれれれれ!? 私、寝落ちちゃった!?


 ・・・あっ!? さっき、リマさん!


 サクちゃんの事、{ちゃん付け}で呼んでなかった!?


 昨日の晩御飯までは普通に{さん付け}で呼んでたはずよね?


 あの、頑なに愛称では呼ばずに{さん付け}するリマさんが!?


 ええっ!? 本当に、何があったの!!!?



「(プラ~~~ン)あだだだだ!!! ご、ご、ご主人様っ!?

 愛が、愛が強すぎま(ギリギリギリ)ふぎゃーーーー!!?」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「はあ・・・【レンジャー】って不人気?

 ・・・なんですか? なぜに? ホワイ?」


「うーん、詳しく知らないですけど

 アタシは便利そうってイメージなんですけど?

 よく知らないですけど」


「えっと、ととさまはすごいと思います!」


『わはは、ありがとうなー、サク(なでなで)』


「(もじもじ)はわ・・・えへへ・・・」


「・・・まー、サクさんの感想はともかく。

 結局、一般的にお2人の言葉通りなんですよねー。

 {別に悪いイメージじゃないけどよく知らない}って。

 もしくは{便利そうだけど自分がなるのはちょっと}

 ・・・とかですかね?」


「(うずうず)そ、そうですね。

 ギルド職員や冒険者間での認識もそんな感じですね。

 {森林・山岳での探索や、野営の専門家}の様な扱いなんですが

 スキル構成が割と民間寄りで、戦闘に使用できそうなものは

 ・・・えっと、何か有ったかしら?」


「・・・えっ、無いんですか?」


「み、民間寄り?」


「何、うずうずしてらっしゃるんです? メガネさん。

 サクさんを愛でたいのであれば、遠慮なんかしなくても~?

 むっふっふっふ~?(にやにや)」


「(あせっ)えっ!? い、いえ、その・・・!?」


『あれ? そーなん? リッちゃん。

 な~んや、そんなんホンマに遠慮なんか要らんのに・・・。

 (ぽんっ)ほれ、サク! リッちゃんのとこ行ったり?

 リッちゃんもサクを撫でてくれるみたいやで?』


「(ぱああああ)あ、はいっ!」


(とてててて)


「(きらきらきらきら)・・・・・・」


「(たじっ)うっ!? ・・・い、いいのかしら?

 で、でも、こ、こんな期待の目と満面の笑みで待たれたら

 仕方ないわよね、うん、仕方ないわね、まったく。

 ・・・・・・(なでなでなでなで)良い子ね~、サクちゃん」


「(ぱああああああ)~~~~~~~!!!!」


(キャッキャウフフフフフフ)


「ぷっ・・・ぷふふ・・・くくくく(ぶるぶるぶる)」


「・・・り、リマさん?」



 ほ、本当に昨晩、私が落ちた後、何があったし?


 あんなリマさんとか、初めて見たんだけど。


 多分アレ、自分では精一杯大人っぽく振舞ってる


 ・・・つもりなんだろうけど


 見事なデレデレっぷりが隠せて無いですよ? リマさん!?


 普段、落ち着いてて、凛っとした雰囲気なだけに


 うわあ・・・超レアな光景だわー。



「(にこにこ)仲が良いのは良い事なんだな、うんうん」


『(にこにこ)せやなー』


「(にこにこ)ですね、お師様」


「まー、突然母性に目覚めてデレデレになったメガネさん。

 略してデレガネさんは置いとくとしまして

 【レンジャー】って、直接攻撃に使えるスキルって

 何かありましたっけ? ご主人様?」


『うん? 直接攻撃するスキルはあらへんな~。

 せいぜい、弓矢や投石の距離が伸びるやつやろか?

 ・・・せや、モブ子ちゃん。

 この間の戦利品で【リネン・グローブ+2】ってあったやろ?』


「え? あ、はい、あの2cm遠くに飛ぶやつですか?

 アレなら、今はヤンキさんが装備してますね」


『あんな感じでなー、補正分で深く進むから

 打ち出す材質さえ良けりゃ、ちょっと威力上がるやろ。

 まーーー、そんな感じで攻撃に使えん事もない・・・んやけど』


「けど?」



 うん? 割と使えそうだけど、何か問題あるのかな?


 話では、ヤンキさんも色々試してみてるらしくて


 少なくとも、あのグローブはかなり良さそうな感じらしいけど。



「・・・あっ・・・材質が良かったらって事は、先生。

 ひょっとして、当たった衝撃に矢とか石とかが負けるとか?」


『おっ!? 正解や、やるやん! ライスちゃん。

 やっぱ、そーゆーセンス持っとるわ~。

 ええでええで~!(なでなで)』


「(あわあわ)ちょっ、せ、せ、先生!?」


「(にこにこ)・・・良いなぁ。

 ・・・すると、本来の使用方法は、矢文だったり

 狼煙矢を上げる等の伝令向きなんでしょうか? お師様」


『(なでなで)せやなー、距離を伸ばすだけの効果やから

 対象を保護せんと、後押しだけしとるって感じやな。

 せやから、しょぼい材質のもんを打ち出したら

 さっきライスちゃんがゆーたよーに

 対象物と後押しの圧力と衝撃に負けて

 押し潰されるか、木っ端微塵になるなー』


「(がくがくがく)あわわわわ!? (@△@;)」


「うわっ、ライスが見た事無いぐらい固まってる!?

 お目目ぐるぐるだ! すごい!! これはレアだよ!!」


「逆に、厳選された良い材質の矢とか弾でしたら

 後押しの衝撃にも耐えられるんでしょうけど

 そんなの、打ち出すのに使うのには勿体無いですよねー」


「回収できたとしても再利用が可能かどうか・・・。

 前後から衝撃で挟まれる形になる訳ですからねー。

 まー、ほぼ使い捨てと考えた方が良いって感じですかー」



 うーん!! こっちの話も気になるけど!


 私としては、ライスも気になるっ!!?


 あんなに頭から湯気出る勢いで


 顔真っ赤にして固まってるライスだなんてっ!!!


 でも何で? 前も似た様な事あったけど


 その時は普通に笑って喜んでた様な?


 ひょっとして朝だから?


 実はまだ半分寝ぼけてて不意打ち気味だったとか?


 まあ、いいや! どっちにしてもこれで


 ライスをからかうネタが増えたって訳だしね!!


 ・・・それにしても、アルファさん達の方の話・・・。


 何かどっかで似た様な話を聞いた・・・見た様な?


 んんんん? どこで? 何だっけ?



「・・・・・・あっ! 釘と同じなんだな」


「(はっ!?)そ、それですよ! ロバートさん! それ!!」



 そうよ! 釘よ、釘!!


 アレも、後ろからガンガン叩くんだけど


 壁とか柱とか、材質がちょっと硬かったら


 すぐ釘が曲がっちゃたり、潰れちゃったりするのよね!


 私もよく孤児院で屋根直すの手伝ったり、棚作ったりしたけど


 頑丈な鉄釘なんて高いもの使えないし


 木釘だからすぐ壊れちゃって・・・。


 力加減考えなさいって、よく怒られたっけ・・・あははは。



「(びくっ)わ、わわっ!? び、びっくりしたんだな」


『わははは、とりあえず落ち着こうか~モブ子ちゃん。

 せやな、釘と同じ原理やな~、やるやんかロバやん~!』


「(はっ!)あわわわっ!!!?

 (だだだだだだだだっ)~~~~~~~!!!」


「ああっ!?

 アルファさんのナデナデ攻勢が止まった途端に

 ライスが逃げちゃった!? どこ行くのよ! ライス!!」


「(にこにこ)はは、賑やかな朝ですね、お師様」


『(にこにこ)せやな~、ユキ』


「せやな~、じゃありませんわよ、ご主人様~。

 ところで、デレガネさんにサクさん。

 あなた達はいつまでやってるおつもりですか?」


「(にこにこ)~~~~~~♪」


「(なでなでなで)・・・・・・・・・はっ!!?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ