表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
227/401

227 冒険者Aさんと頼みごと

あらすじ:デルタさんはお父さんにとっても悩みの種だったようです。


視点:Dランク冒険者 ソーサラーLv4 ケベックさん

『』:アルファさん


『ほーん? 別にええよー?

 魔法も、ぼちぼちサバミソに教えんとアカンかったし』


「「やった!!」」



 よし! ダメ元で聞いてみたら本当に1発OKだったよ!


 そっか、そう言えばサバミソ君も【ソーサラー】だったよね。


 だったら、今後はサバミソ君も巻き込んでしまえば


 一緒に教えて貰える機会がもっと増やせるかも・・・!?


 でも、うーん・・・そんな作為的な考え方って


 本当はあまり良くないのかもしれない・・・けど。


 普通じゃ、こんな機会って有りえないだろうし


 ちょっと強引でも、増やしていかないと。


 それで嫌われたとしても、僕だけで済むなら・・・。



「むっほっほっほ、良いんじゃないですか?

 そういう考え方、ご主人様はお好きですよ~」


「っ!?」


『あ、でも明日は無理やで?

 午前中はモブ子ちゃんとライスちゃんの引越しが有るし

 明後日と明々後日に狩りに行く予定やしなー』


「ちなみに明日のお昼以降は狩りの為の準備ですわよ」


「えっ? 引越し!?」

「えっ? 狩り!?」


『んで、狩りの後処理で1日使うから

 その次の・・・4日後も無理やなー。

 せやから、それ以降になるけど、それでもええか?』


「「はい!!」」


「まあ、狩りの成果次第では

 後処理が1日で終わらない可能性も有りますけどね~」



 うん、ミケニャンさんの言う通り、後処理が伸びたとしても


 遅くても1週間後なんだから、むしろ早い方だよね!


 うわあ、待ち遠しいなあ。


 それにしても・・・。



「あの! ところで、引越しって!」

「あの! ところで、狩りって?」



 おっと、僕はモブコちゃんの{引越し}が気になったけど


 マイクは{狩り}の方が気になったみたいだ。


 いや、僕も気にはなるんだけどね?



『わははは、順番にゆーてくれるかー?

 んじゃ、ケベックくんからなー』


「えっ? あ、はい。

 えっと、モブコちゃんって、ついこの間【ビアー】に

 拠点移したばっかりだと思うんですけど

 引越しってまだ何かあったんですか? 忘れ物とか?」


『あー、ちゃうちゃう。

 【ビアー】からこっちの宿屋に拠点移すんやわ~』


「「えっ!?」」


「簡単に説明しますと、今度、ライスちゃんが

 ご主人様のお弟子さんに加わる事になりましてね」


「「えっ!?」」


『さすがに弟子ってなると、何かと同行する事が増えるからな~。

 教えるにしても、やっぱ近くに住んで貰わんと不便やねん。

 んで、宿代は2人共こっちで持つから

 ライスちゃんと一緒に、モブ子ちゃんも移り住めへん~?

 ・・・って事になった訳や』


「「な、なるほど・・・?」」



 何かサラッと話されたけど、色々と聞きたい点が多すぎて


 どこから聞けばいいのかわからないんですけど!?


 えっ!? 引越しって・・・。


 モブコちゃん、【ビアー】からこっちの宿に移るの?


 ついこの間だよね? 【ビアー】に移ったの。


 ライスちゃんと一緒に安宿から脱出できた~! って


 凄い喜んでたのを聞いばかりだったんだけど。


 えっ、この宿・・・この宿に?


 この【樫の木亭】って、一般の旅行者とか観光客向けの宿だよね?


 確か、朝晩と2食付いてて、お値段もそれなりにしたはず。


 わあ・・・【ビアー】のちょっと殺風景な部屋と違って


 落ち着いた雰囲気の居心地良さそうな家具に調度品だなー。


 しかも、ここのご主人って、『フソウ』で修行した


 本格的な料理人の人なんだよね・・・?


 実際、何度かご馳走になって、すっごい美味かったの覚えてる。


 うわあ・・・場所はギルドから少し距離が離れてるけど


 それを差し引いても、正直、すっごい羨ましい。


 良いなあ~~~~~~!!?



「そうでしょうそうでしょう!

 おまけに、最近ご主人様の手によって

 最高のお風呂までできましたからね!

 さらに快適になったのですわ~~~!」


「う、うぐぐぐ!?」


「えっ? 風呂? どうしたんだ? ケベック。

 シャワー室なら【ビアー】にも有るじゃないか」



 むわーー!? これだから戦士のうきんクラスは!!!?


 そうじゃない、いやそうだけど、そうじゃないんだよ!!


 いや、【ビアー】って、冒険者向けだから全体的に簡素っていうか


 機能的になってるのはわかるんだよ、わかるんだけどね!?


 何て言うんだろ、雰囲気って言うか、えっと風情? 風流?


 そう! そういうのなんだよ!!


 しかも、そのお風呂がどれだけ良かったかって


 何回もモブコちゃんに聞いてるだけに、尚更良いなああああ!!?


 そ、そうだっ! お金払ったら入浴だけとか無理かなっ!?



「ふふふふ、そうでしょうそうでしょう!

 羨ましいでしょう! ケベック君。

 だが・・・ダメッ・・・ダメなのですよ!

 泊り客専用なので、入浴だけはやってないのです!!」


「あああああああああ!!!!」


「け、ケベック!?」


『ミケ~、何をケベックくんで遊んどるんやー?

 あんまし苛めたるなよ~?』



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「(がっくり)それじゃ、僕達はそろそろ帰りますー」


「はいはい、夜道はお気をつけて~(にやにや)」


(ガチャッ、とぼとぼとぼ)


「おーい、ケベック! 前見て階段下りろよー!

 ・・・・・・あっ! そうだ、アルファさん。

 ケベックが壊れて、聞きそびれた事が有るんですけど?」


『ん? 何か有ったっけ、マイクくん』


「えっと、{狩り}ってどこへ行く予定なんです?

 それって、僕たちも同行させてもらう事は可能ですか?」


『えっ?』


「あっ、まずかったですか?

 いえ、無理ならそれはそれで」


『あー・・・いや、参加は全然構わんのやけど・・・』


「?」


『{狩り}ってゆーても・・・

(ズルッ、ゴロゴロゴロ「ぎゃーーーー!!!」ドターーン)

 ・・・やで?』


「えっ? ・・・・・・って、大丈夫かケベックー!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ