216 冒険者Aさんと弟子おかわり
あらすじ:初めての信者?を確認できたので
フンガー神様くんもテンション上がったようです。
視点:同じ孤児院出身で幼馴染で親友の動向が気になる モッブコットンさん
『』:アルファさん
(ワイワイ、ガヤガヤ)
「(もぐもぐ、ごくん)あ、そうだー、おっちゃん。
アタシ弟子になりたいけど、良いー?」
『お? あー、おっけーおっけー!』
(ザワワワッ)
「軽っ!?」
えええええええ!?
そんな軽いやり取りで良いの!?
いや、私もずっと気になってた事だし
ライスが復帰してくれるのは嬉しいけど!?
普通、師匠とか弟子とかってもっとこう・・・。
ね!? 違うと思うんだけど!
「そ、そんな簡単にっ!?」
「あ、あの・・・ユキさん? 前に聞いた話だと
弟子ってもっと重い関係なんだと思ってたんですけど
違うんですか? うおっ」
「そう、それ! 私もそう思ってたんですけど?」
「お、おでもそう思ってたんだな・・・」
「はは・・・まあ、皆さんが疑問に思うのは当然でしょうね。
確かに、師弟の関係と言うのは軽いものでは有りませんし
実の親子よりも深い間柄と言える場合も多いです。
お師様もそこはお変わり無いようですし・・・(ぽっ)」
「やっぱり、そうですよね? うおっ」
「は、はあ・・・(えっ? 何で今照れたの?)」
「むう・・・(それって、私にもワンチャンスあるかも?)」
そうよね!? そうだよねっ!?
今ユキさんが言った感じの・・・。
私も思ってた感じので間違ってないよね!?
少なくともお団子頬張って、お茶飲みながら
何となく{今日は良い天気だねー}みたいな感じで
気楽に話す事じゃ無いと思うんだけど!?
「まーまー、皆さん落ち着いてくださいな~。
心の中で総ツッコミする気持ちも分かりますけどねー。
そこはほら、ご主人様ですし~? ね?」
『おいおい、何が{ね?}やねん、ミケ。
俺がいつもそんな気軽にホイホイ返事しとるみたいな
言い方すんなよ~』
「え~~~~? でも~~~~?」
『何が{でも~?}やねん。
そもそも今回は、こっちから勧誘した訳やし。
それに、さっきユキから
ライスちゃんの意思は聞いとったからなー。
本人の口からの最終確認みたいなもんやわ』
「あ、そうだったんですね、納得しました」
「なるほどー! うおっ」
「むう・・・(やっぱり、駄目かー!)」
「(にやにやにや)あらあらあらあら~~~?
もちろん、駄目に決まってるじゃないですか~?
小娘の分際で、何の希望持っちゃったんですぅ~?
あなたは、この町で、そこらの同世代の男でも婿に迎えて
ご両親の農園でも継いでれば良いんじゃないですか~~?
親孝行できますよ~? はーっはっはっはっは~~!」
「ぐぬぬぬぬぬ!!!!」
「・・・へ? 何の話?」
「さあ・・・?
ま、いつもの事だから気にしない方が良いよ、ライス。
いつもの事だから・・・」
『せやでー、ミケのゆー事やる事に
一々ツッコンどったらキリ無いからなー。
{またゆーとるわー}程度に気にせん方がええでー』
「・・・そ、そうなんだ」
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽
▽
「ところで、ライス?」
「んー? 何ー?」
「この間勧誘されて、結構悩んでたと思うんだけど。
何で急に決まったの? 何か決め手になったの?」
「んー? これだね!(すっ)」
「えっ? 団子の・・・串?」
「いっぱい、ご飯とか美味しい物食えるよね?」
「・・・・・・え”え”っ”!!!??」
いや、確かにそうかもしれないけど!?
確かに、私もアルファさんを紹介されてから
色んな美味しい物を食べさせてもらってきたし。
確かに、お金だって余裕出てきたから
普段の食事も、まともな物食べれてるし。
拠点だって、酒場の2階の木賃宿から
冒険者御用達の宿に、ライスと一緒に移れたよ?
この間、騒ぎすぎて追い出されそうになったけど・・・。
・・・あれっ!? ひょっとしてライス。
その事気にしてるんじゃ!?
「え、えっと、ライス?」
「・・・あっ! 違うよ?
食費とか宿代とか気にしてる訳じゃ無いんだよ。
いや、それも無い訳じゃないんだけどさ」
「ま、まあ、前は逆にライスが頑張ってくれてて
ご飯も寝床もライスのおかげで何とかなってたから
むしろ、逆に私が気にしてたぐらいだし・・・」
「えっ? そうだったの?
アタシが抜けて、モブコが余計大変になったし
せめて普段の生活ぐらいは~って思ってたんだけど・・・。
あはは・・・お互い様だったって事かー」
「ふふっ、そうみたいね。
・・・あれ? じゃあ、どういう事?」
「んー・・・、やっぱりさ。
アタシってほら、昔から好奇心強い方だったじゃない?」
「そうだね。
好奇心強くて、思い立ったら即行動!
・・・って感じだったよねー。
それは、今もあんまり変わらないけど」
「にひひひ、そうかもね!
それでさ! やっぱり美味しい物も食べてみたいし!
色んな所にも行きたいし、色んな事知りたいじゃない!」
「ま、まあそうだね、それは私も同感。
・・・でも、もう大怪我の事は大丈夫なの?」
「それは・・・どうだろ?
今でもたまに夢に見るし、怖さは消えてないと思う。
でも、ま、その事も相談してみたらさ」
「相談してみたら?」
「割とどーとでもなるんだってさ」
「どーとでもなる・・・」
「(ぬっ)そうそう! どーとでもなりますわよ~?」
「「(びくっ!)うわわっ!?」」
「隅っこで、な~に2人でシミジミ話してるんですか~。
そんな事、気にしてないで、もっとどんどん食べなさいな!
もう団子は無くなっちゃいましたけど
今度は、魚や肉に味噌塗って焼いてますからね~!」
「「(がばっ)何それ、美味しそう!!!?」」
「ほらほら、早くお行きなさいな~。
全部食べられちゃいますわよ!?
何せ、底無しの大喰らいが2人も居るんですからね~」
「「ひっ!? 急がなきゃ!!?」」
(ドドドドドドドドドドドド)
『(ぬっ)わははは、ミケ。
ナイスフォローや、誉めたろー(なでなで)』
「(すりすり)ぬっふ~~~~ん。
いえいえ、ミケはフォローもできる
ご主人様の優秀な従者ですので~~、あひゅん!!!」




