213 冒険者Aさんと捜索開始!
あらすじ:依頼さえあれば、農場の手伝いも立派な冒険者のお仕事なのです。
視点:相談も終わってどうするかは一応決めたっぽい ライムグラスさん
『』:アルファさん
「フォウさんじゃないんですか?」
「「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」」
「町長代理の・・・あれ? 違うのでしょうか?」
『まー、せやろなー』
「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」
ちょっ!? 開始して1秒で終わっちゃったんだけど!?
・・・さっき、相談の時も思ったけど。
ユキさんって興味ない事にはとことん淡白だよね?
外見は優しそうなすっごい美少女なのに・・・。
いや、実際優しい人だとは思うんだけどね?
アタシの相談にも親身になって乗ってくれたし。
ま、まあ、途中からは、おっちゃんの武勇伝語りだして
止まらなくなってたけど・・・。
えーーっと、とりあえず
おっちゃん達の用事は終わったけど
午後から別の用事が出来たって事で
アタシ達も合流したんだよね、昼食も兼ねて。
タダご飯だ、わーい!
そこで聞いたお昼からの用事って言うのは
あのヒゲっ子の事。
酒場にもちょこちょこ来て、ドカ食いしていく子。
あの酒場って、冒険者とか水夫の人がよく来るんだけど
料理って、サンドイッチみたいな軽食とか、おつまみ系とか
質より量のイマイチ飯しか無くて、基本的にはお酒がメイン。
それを10人分とかドカ食いしていくんだもの・・・。
アタシ達の間では{毛の生えた全身胃袋っ子}とか
{厨房キラー}なんてあだ名ついちゃってたし。
・・・そのヒゲっ子、あっ、子じゃなかった。
実はアタシよりもかなり年上なんだって。
しかもCランクの冒険者だって聞いたし・・・。
えっと、エッセン? さん? で合ってるよね?
そのエッセンさんの頼み事。
屋台広場で奢りご飯を美味しく頂きながら
その頼み事を皆で食事後に解決しよう、と言う話。
そう言う話だったんだけど・・・。
「えっと? ご主人様? ご存知だったので?」
『え? いや、知らんけど?
でも、エッちゃんのこの町での交友関係って少ないし
フンガー君の属性で考えたら飯関係しか無いやろ?
そん中で仲良くって、興味持ちそうなんって
フォオちゃんかユミネちゃんぐらいしかおらんやろ。
ユミネちゃんは既に別の神様の加護持ちやし
テンちゃんとか子供連中って可能性も有るけどなー。
意味分からんけど何か面白そーとかで』
「ちなみにですが、エッセンさん。
神様はいつぐらいから信者の方が増えたとか
仰ってませんでしたか?」
「えっ? ほら、この間市場で宴会あったじゃない。
あの辺からって言ってったよ?」
「あー、サクさんの【ととさま記念祝賀会】の時ですかー」
「「「(と、【ととさま記念祝賀会】って何!?)」」」
「あー、あの時、私準備で大忙しだったから
サクちゃんとお話できなかったのよねー。
ね、ね? サクちゃん! 後で色々お話させてね?」
「(びくっ)えっ? あ、は、はい」
「あっ、そ、そう言えば、あの時って
エッセンさんと一緒にフォオさんが一緒に
焚き火の周りで踊ってるの見たんだな、おで」
『・・・あー、そーいや俺もそれ見たわ。
あの2人酔っ払って、焼いた骨付き肉、両手に握り締めたまんま
焚き火の周りをフンガーフンガー言いながら、踊っとったな』
「え? あったっけ・・・?
うーーん、ボクあんまり覚えてないや・・・」
「あ、私も見ました、それ。
夢見悪そうな光景だったんで、むしろ私は忘れたいんですけど」
「・・・それもう、確定じゃないですかー」
何、その怪しい儀式。
その【フンガー神】って神様、どんな神様なの?
あー、それにしても美味しいお昼ご飯だったー!!
いつもはお昼は酒場でタダ飯出てたけど
やっぱり、お金出して食べる料理は違うよねー!
ま、私は出してないんだけど!!
「えっと、アルファさん?
じゃあこの後は町長の所に行くんですか?
まあ、屋台広場からなら割と近いですけど」
『ん? んー、せやなー・・・。
どうせやったら、向こうから来てもらうかー』
「「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」」




