表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
210/401

210 冒険者Aさんと強化術と付与術 ②

あらすじ:マイクさん達の戦利品に、大当たりの品があったようです。

     ヤンキさん発言でユキさん地味におこ。


視点:パーティのリーダーになって悩みが増えた マイクさん

『』:アルファさん


 ・・・・・・何やってるんだよヤンキ。


 表情には出して無いけど、やっぱり怒ってるって。


 お前、基本的に温厚っぽいユキさん怒らせるとか


 本当に勘弁してくれ。


 ・・・それにしても、【リネン・グローブ+2】かー。


 咄嗟に使うにはちょっと慣れが要りそうだけど


 これは良い物を手に入れたよな。



「ところで、この{手袋}ってどこで手に入れたんです?

 【付与術】ですから、誰かが作った物のハズですけど」


「え? あっ、これは先日行ったダンジョンで入手した

 3つの宝箱の内の1つですよ。

 他の2つは、ボロボロのマントっぽいのと

 使うと砕け散るって、さっき説明してもらった剣ですね。

 まあ、その2つはどっちもハズレでしたけど・・・」


『ほーん? マントもそーやけど

 【マジックアイテム】も含めて全部装備品か。

 ・・・って事はアレか、コレって遺留品やな』


「でしょうね、ご主人様。

 まー、ダンジョンのお宝の定番品ですわよね~」


「「「「「・・・(定番なんだ)」」」」」



 ま、まあ確かに、冒険者がダンジョンで力尽きるのは


 定番と言えば定番・・・定番なんだろうなー。


 しかし、それにしたって、あのダンジョンって


 推奨ランク自体はDランクだったはず。


 【付与術】のかかった手袋にしても


 【強化】されてる剣にしても、凄く高価な装備品なんじゃ?


 お金持ちな貴族のボンボンが挑んで死んだのかな?


 でも、この町の冒険者で、あのダンジョンに挑んで


 死んだ話とか聞いたこと無いけど・・・?



「いえ、そうとは限りませんよ、マイク君」


「えっ!?」


「ダンジョンと言うのは、いわゆる{不思議空間}ですからね。

 どこか別のダンジョンに繋がってる事もよく有るんですよ」


「うわ・・・、そんな事有るんですか?」


『まー、有るっちゃ有るなー。

 特に、行き来が一方通行やったりするパターンが多くてな。

 例えば、部屋の{テレポート罠}を踏んでもーて

 別の高ランクダンジョンに飛ばされた挙句

 帰れれへんよーになったとか、そんなんがたまに有るわー』


「ひえっ・・・」


「それは怖い・・・」


「俺も気をつけないといけねーな」


「いや本当、その辺は当てにしてるからな? ヤンキ」



 普段、森とか屋外のクエスト受けてる時や


 前にケベックと別のダンジョンに潜った時は


 さほど気にならなかったけど。


 やっぱり、本格的にダンジョン攻略に行く場合だと


 【シーフ】とか罠に詳しい専門クラスの技術が必要だよね。


 実際に潜った感想だけじゃなくて、話を聞けば聞くほど


 その重要性に気付かされるよ・・・。



「・・・ところでおっちゃん。

 さっきモブコも聞いてた事なんだけど

 【付与術】と【強化】って言うのは何が違うの?」


『おっ? ライスちゃんもそこが気になったかー。

 そんじゃ、理由説明の要る戦利品はこんなもんやし。

 一旦置いといたそっちの話に戻ろーかー』


「あはは、ライスが言わなかったら私がまた聞いてたかも。

 実は、さっきからずっと気になってたんですよ~」


「うんうん、好奇心旺盛と言うか知識に貪欲なのは良い事です。

 ・・・ちょっと、そちらの3人も見習うべきではー?」


「「「うっ、すいません」」」



 いや、気にはなるんですけどね。


 僕達もふわっと中途半端に理解してるから


 余計に聞きにくいというかなんと言うか・・・。


 ま、いいわけですよね、はい、すいません。



『わはははは、まーまー、ええやんか。

 んで、【付与術】と【強化】・・・正確には【強化術】やな。

 その違いってのは、ん~~~~~~~~。

 ま、簡単にゆーと、{装備品}と{本体}が近いやろな』


「はあ・・・?

 {装備品}と{本体}・・・ですか?」


『せやでー、【付与術】ってのはなー?

 何らかの効果を、固定値として付与する訳や。

 つまり極端な話、中身の{本体}は何でもええねん。

 あくまでも{装備品}みたいに外側に装備させとるだけや。

 例えば、武器の威力を上げるんやったら

 {+100}みたいな固定値を付けるわけやな』


「ふむふむ」


『んで、それに対して、【強化術】ってのは

 {本体}の性能を乗算で上昇させる方法でな。

 例えば{本体}の威力を{+10%}上昇、みたいな感じやな』


「はーーーー」

「へーーーー」

「ほーーーー」


「「ふむふむ」」


『ちなみに、【強化術】は神様の力を借りるから

 大抵は何らかのおまけがついとるなー。

 火の神様やったら、火が出るとか。

 山の神様やったら、山でさらに効力が倍とか』


「・・・【付与術】と言うのは【マナ】を直接操作する技術ですし

 そう言う意味では、【コモンスキル】と【クラススキル】の

 関係にも似てますよね、お師様」


『せやなー。

 実際んとこ、ユキが思った通りで

 歴史自体は【付与術】の方が古いらしいわー。

 そーゆーとったし』


「「「「「・・・(誰が!?)」」」」」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ